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Behemoth 『OPVS CONTRA NATVRAM』発売記念、MVレビュー

ポーランドのBLACK MEATLレジェンドであり、現在も第一線で活躍している上に、今やたらメタルフェスでもヘッドライナーだったりのBehemoth。

4年ぶりの新曲です。

マイブームのBLACK METALなのですが、リアルタイムでの記憶ではVarg Vikernesの裁判の映像と、Deadの話しかなく、映画『ロード・オブ・カオス』のような内容でした。

noteを始めるきっかけになったのは、このBLACK METALです。そんな流れから、BehemothのMVを見たり、記事を見ることも増えました。


今回、新曲のMVレビューをしてみます。

Behemothはポーランドで結成されたBLACK METALのバンドで、ポーランドでは、オルタナ・インディーのバンドもあれば、プログレ・シンフォニック系のバンドもあります。また、David Bowieの「Warszawa」など思い出します。

ポーランドの国は、ヨーロッパでも広い領土のある国で、中世時代の勢力拡大、とっても悲劇的な話、結構、ガッツンな国でもあり、歴史的にも伝統的にも深く、美しい景観の国です。日本とは国際的に友好関係にある国の1つです。

個人的なイメージですがBLACK METALのバンドの国々は日本と友好的な国が多く、発言も日本に悪いイメージがあまりない気もします。ネットあるある風にいうと、BLACK METALは親日バンドが多いと思います。

さて本題のBehemothです。

Behemothは今回は通算12作の作品となり、2018年発表の『I LOVED YOU AT YOUR DARKEST』以来、4年ぶりとなります。

アルバムタイトルは『OPVS CONTRA NATVRAM(オプス・コントラ・ナトゥーラム)』でラテン語で「自然に反する作業(Work Against Nature)」だそうで、タイトルの意味合いを、Nergal(g.vo)が以下のように答えていますので引用します。

"アルバム・タイトルは、流れに逆らうという意味だ。俺が立ち向かっている、価値観やモラル、倫理観への否定だよ。俺はポップ・カルチャーの破壊的な傾向、つまりキャンセル・カルチャーやソーシャル・メディア、そして他人を判断する能力のない人々が手にしたら非常に危険な武器になってしまうツールと真剣に闘ってきた。それは非常に破壊的で不快なものであり、アーティストの観点からすると、とても束縛的なものだと思う。このアルバムは、それに対して俺が立てた中指だよ。レコードの中に「Neo-Spartacvs」という曲がある。スパルタクスは史上最も強力な帝国に対抗した、歴史上最も象徴的な反逆者のひとりだ。俺は曲の最後で、「俺はスパルタクス、そしてお前も!」と叫んでいる。反抗の炎に火をつけたいんだよ。もし何かが間違っているようなら、それに立ち向かえ!"

「激ロック」https://gekirock.com/news/2022/05/behemoth_opvs_contra_natvram.php

「キャンセル・カルチャー」昨今多く見られる、ネット「暴露」的なことから、晒されて、解雇・契約解除や活動休止などという流れの事例にも思えますが、もうちょっと振り幅広く、SNSの同調性での差別や排斥、誹謗中傷など、人が人を叩くとか、言論支配など、昨今のデジタルメディアを含めた、世界的な不自由さに対しての「反抗」。そして「間違いに向かい戦う」ということのように解釈してみました。今の、未来の、日本ではどうなのでしょう?と考えてしまいます。


BEHEMOTH - Ov My Herculean Exile (OFFICIAL VIDEO)

ポーランドって映画の画が綺麗というイメージが私にはありますが、映画的なストーリーを持ったMVです。超自然の世界を描いている気もします。

IBARAKI PROJECTでもこういう雰囲気の物語がありましたが、非日常的であり、神秘的な内容のMVでした。繰り返しの恐怖とは、波のように静かに幾度なく忍び寄ってくるサイコ。超自然・魔術というか、サイコキネシス(超能力)とか、SFマニアも好きそうな感じです。

映像なくとも、音楽もいいです。

洗練された今のメタル・ラウドでもあり、音が整理されていて、ギターもテクニカル、BLACK METALの暗黒さも残しつつも、王道ロック感の安定さも感じられ、あまりメタルを聴かない人達でも聞きやすいのではないでしょうか。

今回、ミキシングとマスタリングのエンジニアの変更があったとのことで(詳しくは、以下、日本公式サイト参照)、メジャーで世界標準の「音」に寄せている、メインストリーム(主流)の音作りになっています。



BEHEMOTH - Off To War! (OFFICIAL VIDEO)

この曲はタイトルから想像するに「メッセージ」か「哲学的な」意味合いがあると思いまして、歌詞を調べました。

BLACK METALの本来持っている、悪魔主義も、邪悪さも、現在多く起きている事を考えると世界は闇深い時空の中なのかもしれないです。

80年代のBLACK METALから時代と共に少し離れた場所。邪悪な場所巡り、BLACK METALを超えた惨状が広がる世界的な混沌。Behemothの、数年前の作品だと、ドロドロした、支配や独裁などを感じる、かなり危険で蹴撃な映像作品もあります。

で、まあ、最終的に、Nergalがいう「間違いと戦う」って事なのだと思います。



BEHEMOTH - The Deathless Sun (OFFICIAL NARRATIVE VIDEO)

こちらが最新の映像です。

YOUTUBEでは珍しい横長サイズの映像ですが、やはりストーリー仕立てです。

見ながら思ったことの1つに、このミルクせんべいみたいなものが何であるかはわからないのですが、どうしてもミルクせんべいにしか見えなくて、つい「美味しそう」と思ってしまいました。

この食べ物を食べると、自分を分離し、首だけで生きるゾンビ、脳を支配される様な、世界。IBARAKIのMVでもありましたが、ゾンビ信仰みたいなのが、根底にあるのかとも思いました。私は逆の人間なので、いわゆる、向こうの人達から言う、悪魔なのかもしれません。

ポーランドの伝統料理「ピロエギ」は日本でいう水餃子や小籠包みたいな感じですが、中身はマッシュポテトだったりします。一応、せんべいを調べたので一緒に紹介します。


これ、どこがMVのレビューなのかよくわかりませんが、そんな私の為に、ちゃんと用意されてました!パフォーマンスビデオ Ver.が有りました。


BEHEMOTH - The Deathless Sun (OFFICIAL PERFORMANCE VIDEO)

せんべいばっか見てんなー!って事でしょうか。

邪悪な超自然な荘厳さが、現在のBLACK METALでのトレンド、命題なのかもしれません。

このMVだと、演奏シーンがわかるので、見どころとしては、ギターの奏法やドラムなど、コピーしたい人や、BLACK METALなんだろう?という人達からも入りやすい映像ではないかと思います。

このギターの右手やら見て、ライブ演奏でピックの持ち手の動きのパターンなどを見てと、なかなか良い感じです。

私の感想としては、淡々とした、演奏シーンよりも、ストーリー性のある映像の方が、よりBehemothの世界観がわかるのだという気もしますが、両方観る価値は充分あります。



以下、Behemothのライブ・配信情報です。


本日、先ほど有名なメタルフェスティバルの「Wacken Open Air 2022」のライブ配信が日本時間8月4日午前2:45から行われていました。このオープンエアーフェスにはSlipknotも登場しましたが、Behemothはその1つ前のステージでの演奏でした。

Behemothの日本での発売元で公式サイトを持っている、VICTOR JAPANさんも申してましたが、この位置は世界でもTOPクラスの証ということ、だそうです。

Slipknotも2019年以来の新曲を発売しますが、印象として、勢いで言ったらBehemothかなと思います。


また、日本でも今年秋に開催される「Download Festival」ですが、既にドイツで行われた「Download Festival Germany 2022」にBehemothは登場しています。


さらに、8月12日(金)からのベルギーで行われる、Alcatraz 2022にも13日(土)のヘッドライナーとして登場します。ARCH ENEMYが最終日のヘッドライナーですが、フェス好きからすると、土曜の方が!的なものあり、いずれにしても強化中。

2008年からスタートしている、Alcatrazですが、当初はHR/HMが多かったですが、最近ではメタル・ラウド・エクストリーム系っぽいです。2021年はBLACK METAL系が多くて、楽しそう。

https://www.last.fm/ja/festival/4604051+Alcatraz+Open+Air+2022

これが、世界標準メタル!(?)


という事で、今回も長くなりました。小出しならいいのですが、気づくとMVが増えていたり、フェスが配信されているので、情報量増えます。海外では、かなり経済活動もライブ開催も以前に戻っている気がします。

noteを書き始めの頃、Lollapalooza 2021の感染者数の記事を書いたのですが、内容的に未完だったので掲載を下げたのですが、あれから1年。どこでこんなに数が逆転したのかというほど、1年前は海外の感染者数が多かったのです。

ただ、その後、日本では『SUPER SONIC 2021』の大阪公演は中止になりましたが、ともなると、日本での本格的なライブ開催は1年後の2023年となってしまうのでしょうか。


Behemothの最新作は9月16日なので、もうすぐですが、ちょっと記事数が少ないので、また折りを見てレビュー以外でも書ければとも思っています。

日本版のCDにはThe Cureの「A forest」が、ボートラだそうです。BLACK METALのバンドのPUNK・New Waveのカバー集が目立つかなと、そんな事を考えつつ、今回終了です。

長くて、すみません。短文で毎日投稿も考えてもいますが、おいおいです。


【告知です】メンバーシップを始めました。全く反応なくて寂しいです。それなりにやる気はあるので是非是非、宜しくお願い致します。


メンバーシップに力を入れたいので、場合によっては登録なくとも記事の作成を進めて、より、良い文章をストックしていこうとも考えています。

今後、できるだけスタンスは守りたいですが、レギュラーの記事はメンバーシップの販促的な記事という位置付けにシフトできればと思ってもいます。

次回予告は、夏フェス、メタルフェス、80's、90'sのどれかです。長くなるので、短めを目標にしています。

ご清聴ありがとうございました。

よろしければサポートをお願いいたします。いただいたサポート費は今後のクリエイター活動に役立てていきますので、宜しくお願いします!!