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【追悼】ジェフベックについて

最初に


多くの人が知っているとは思うのですが、昨今のギターソロを聴かない時代を考えると、この偉大なギタリストも知らない音楽家もいるのかもという事を危惧しました。

結構な人気記事ですが、現在は有料です。

昨今のサブスクを聴く若者は「ギターソロを聴かない」というニュースがあり、特に「歪んだギターソロ」を聴くことができないとのことだそうです。

この記事にはJeff Beckは登場しません、なぜならあまり歪んだギターを弾くイメージがないからです。Jeff Beckはピックを持たないで演奏する人で、80年代からとされています。これは後世に知りました。またギターの構え方というか持ち方も水平にしている時もあり、独特なスタイルのギタリストでもあります。(この辺はちょっと詳しくありません。)

上記のことからnoteJeff Beckのことを今まで書いたことがないので、緊張しています。


Jeff Beckのフュージョン時代から

Jeff Beckは1944年6月24日に英国で生まれます。ここで私がWikipediaのようなディスコグラフィーを書いても面白くないので、これまで私が見聞きしたJeff Beckの話をサクッと書いて、唯一無二のギタリストであったという文章にしたいと思います。

いつから知っていたのかと記憶を辿ると、多分、フュージョン時代ではないかと思います。というか、ロックを聴くようになった頃に多くの音楽を大量に耳にしたので、貪欲にロックを聴きましたが、その頃だと思います。

ちょうど『Blow by Blow(邦題:ギター殺人者の凱旋)』ぐらいからで、私は子供時代はインストゥルメンタルは好きではなく、興味を持てませんでしたが、それでも覚えているほどで、インストゥルメンタルやジャズ、フュージョンが流行っていた、またはJeff Beckが大人気だった事がわかります。

今、記事を書きながら聴いていますが、カッコいい。しかし、私的には「インストゥルメンタルは好きじゃないです」という事ですが、昨今のシティポップ好きには、このアルバムをお勧めしましたいと思います。

そして、Stanley Clarkeとの頃の『Wired(ワイヤード)』

前作『Blow by Blow』をよりハードにした感じで、ギター以外は打楽器のようなベース、キーボードも連打といった、テクニックの応酬の「Led Boots」や、本作品で、一番、誰も知っているはずの、Jan Hammerとの「Blue Wind」などが収録された傑作と思います。というかキーボードでJan Hammerだけでも演奏しております。(追記:これJan Hammerの方だそうですが、私の認識がこうなっています)

このアルバム、聴けば聴くほど、プログレよりプログレでテクニカルすぎで、シンセサイザーが出始めの頃で、楽器よりもエフェクト的な使われ方の方が多かったのですが、それも、この曲では生かされて、印象的なシンセサイザーの使い方にJeff Beckのギターがガッチリと噛み合って音のバトルをしています。

しかし、当時、私は多少、このようなジャズ・フュージョンの作品を耳にもしましたが、私がJeff Beckを積極的に聴くことはありませんでした。

とは言っても、私もJan HammerStanley ClarkeChick CoreaAl Di MeolaLee RitenourQuincy JonesHerbie Hancockは知ってますというか、耳に必ず入るので知らないという方が無理があります。

Herbie Hancockは特にMTVではあの有名なMVはよく見ました。(
Rockit」のことです)



パンク時代と80年冒頭

その後、Jeff Beckは、Robert PlantThe Honeydrippersをやっていまして、50'sのサウンドをまったり演奏していたようですが、この辺も私は音楽的に趣味が合わないということでスルーしています。The Honeydrippersは聴く気にはなれなかったと言うのが正しいですが、やはりMTVを見ていると自然に曲は見聞きしてしまいます。

Robert Plant's The Honeydrippers | 'Good Rockin' At Midnight' | Official Music Video

この曲はJeff Beckのギターです。50'sが好きな人ならすぐ聴けるのだろうと思いますが、子供だった私はオールディーズを聞くことはありませんでした。

その後、Jeff Beckは、FacesRonnie LaneA.R.M.Sコンサートに1983年に、Eric ClaptonJimmy Pageともに参加します。「夢の共演」などと日本でも言われました。私はこのA.R.M.Sコンサートはほぼリアルタイムでは存じませんでした。が、勿論、この辺は90年代に入ってから色々音楽を聴いた中にA.R.M.Sコンサートも入っています。

こうして、私は70年代中盤〜80年まではうっすら耳していたJeff Beckですが、MTV時代の大ヒット曲も目にしました。

Jeff Beck, Rod Stewart - People Get Ready

1985年にリリースされた、この曲ですが、MTVでも多く放送され、大ヒット曲となります。Rod Stewartの歌声が引き立つ、Jeff Beckのギター。いい曲です。


ここまでのJeff Beckはサクサクと知ってはいましたが、アルバムを買うほど入れ込んでいませんでした。ラジオやMTVではよくよく思い出すと目にしていたことがわかります。



90年代にジェフベックを再認識する

90年代になってCDブームがやってきます。手軽でアナログレコードよりも安価だったCDを聴きながら、夜中も仕事をしていました。この時、私は相当な量の音楽(ロック)を聴きます。

聴いたJeff BeckThe Jeff Beck Groupや、B.B.A.Beck, Bogert & Appiceあたりでした。

結局、インスト嫌いだの、フュージョンはどうもねーとかいいつづ、ハードロック的な切り口のJeff Beck GroupBBAを指摘されたら、聴かねばなるまいと、避けてきたJeff Beckを聴く事になったのです。

その中のお勧めは『Truth』です。1968年の作品ですが、Rod Stewartがボーカルです。


The Jeff Beck Groupが存在しなかったらば、Led Zeppelinももっと別の音楽、もしくは存在しなかったのではとも言われているJeff Beckのハードな音のロック路線です。

Jeff Beckが時代、音楽の流れなどをキャッチし、最初のバンド・キャリアであった1960年代のThe Yardbirdsから発展させ、よりアグレッシブでハードなロックがThe Jeff Beck Group。今、聴くハードロックやヘビィメタルはThe Jeff Beck Groupのアイディアがなければ、全く違う音楽になっていたと言っても過言ではありません。

私も結構、言うようになりました。まかせたまえ。

このアルバムには、Jeff Beckが在籍していたThe Yardbirdsの曲「Shapes of Things」やWillie Dixonの「You Shook Me」といった曲もありますが、(You Shook MeLed Zeppelinも1stアルバムに収録されてます。比較してみてください)、「Morning Dew」はワウ・ペダルを効果的に使っています。

そして、やはりJeff Beckの「Beck's Bolero」。

Beck's Bolero (2005 Remaster)

The Jeff Beck Groupについて、昔の雑誌に物語が掲載されていて、その読み物に色々書かれてあったのですが、全然、頭に入らない内容でしたが、大人になってなんとなく、この辺の話なのかなと思ったりもします。

ここまで書いていて思うのは、同世代のMick JaggerJimmy PageEric ClaptonJohn Lennonほど、スキャンダルが酷いイメージはないです。全くない訳ではないでしょうが、筋トレをしているというような記事は読んだことがあります。

例えば「イメージ」は気にしていると思うエピソードとして、David Bowieの「Ziggy Stardust」時代にJeff Beckがステージで演奏した時衣装が自分らしくないというので、後に映画となりましたが、Jeff Beckは衣装のために出演シーンをカットしたという話とか。

その点でも、The Jeff Beck Groupをはじめ、それ以降もイメージ作りも重要とみていたのかなとも思いました。

話を戻しますが、The Jeff Beck Groupは先にも書きましたが、ハードロックやヘビィメタルの源流の1つなので、お勧めします。

イントロがBlack Sabbathっぽいので、Ronnie James Dio時代のアウトテイクとか、「Santanaの未発表ライブ」などと言って「うっそー」企画にも使えるほど、アグレシッブでアクロバティックなギターの演奏です。

The Jeff Beck Groupは『Truth』の他には『Beck-Ola (Cosa Nostra)』が第一期の時代のアルバムで参加メンバーは超豪華です。

ジェフ・ベック - ギター、ロン・ウッド - ベース、ニッキー・ホプキンス - ピアノ- オルガン、トニー・ニューマン - ドラムス、ロッド・スチュワート - ヴォーカル

誰よりも先に素晴らしいメンバーとハードロック路線のバンドを始めた事は偉業だと思います。しかし、Nicky Hopkinsの脱退、大きな転機になったであろうWoodstock Music and Art Festivalの不参加、更にRon WoodRod Stewartが抜け、交通事故で1年以上も活動が中断してしまうという、これは厳しいです。(話が戻ってしまいますが、Ron WoodRod Stewartは、この後、Facesに参加します)

記事文章と関係ない写真ですが、200?年あたりの仲良いお友達と一緒のジェフ

第二期は2枚アルバムが発表されます。『Rough and Ready』、2枚目『Jeff Beck Group』ですが、このへんがよくわからなくなり、私の頭の中では、B.B.A.Beck, Bogert & Appiceになって、活動期間が短い印象しかなく、ドラムはCozy Powellだったなーと思い出し、ヘビィメタルもOKなのもわからなくもないーという程度でしかありません。

Beck, Bogert & Appiceは、想像ですが、所謂"スーパーグループ"で、ただ、Jeff Beckの在籍していたどのバンドも"スーパーグループ"と認識していいのかなと。BBAなどは、Vanilla Fudgeってかなり有名な大ヒット曲もあるので、相当な話題だったのではないか思います。

Beck, Bogert & Appice、メンバー

ジェフ・ベック - ギター、ティム・ボガート - ベース 、カーマイン・アピス - ドラムス/ボーカル

BBAは短命で、2枚目は録音完了していましたがリリースされませんでした。

マニアなら、こうした話を聞くとすぐ「あ」と思う人も多いのでしょうが、この幻のセカンドアルバムですが、ファンにとっては、是が非でも聞きたいと思うのですが、公式のリリースは現在もありません。この話は90年代になります。

1999年ライブから、SNS時代へ

それから何年か経って、とある方から「『Jeff Beck's Guitar Shop』(1986年)を聴け!」と言われまして、聴いたのですが、記憶がありません。Terry Bozzio(Ds)が参加していたので、「聴け!」と言われたのかもしれません。かなりTerry Bozzio好きだった様です(てへッ)。

そうして、90年代の終わりに、私はようやくJeff Beckの日本公演を観に行きます。

Who Eles』(1999年)の日本ツアーのときです。

What Mama Said

どうです、このサウンド。EDMかと思うくらい、オシャレです。この東京公演です。自分が観に行った公演の音源なんて、嬉しいです。縁を感じます。

普段、私が行くライブの話をしても評判の悪いバンドが多いのか、私のセンスを疑われるのか、悪評が多いのですが、Jeff Beckは「すごい」とか「いいなぁ」と感心されました。

まあ、そうでしょう。これだけ書いて、振り返ると一般的な評判は良いと思います。

2000年以降になると、ロック全体が衰退することからか、特に70-80年代ロックはコアなファンしか聴かない様になったと感じます。何故なら、さすがの私も公でこの時代のコテコテのハードロックを聴いていると言えない様なロックの混沌とした時代でした。

これらの70-80年代ロックがネットによって、アイドル化されていくようになります。2005年ぐらいになると、SNSブームから70-80年代ロックがネタとして取り上げられる事が増え、サブカルや、トリビア、ゲームなどのエンタメへと広がって行った気がします。

2016年、私の最後のジェフベックのコンサート

この頃はJimmy Page絡みでJeff Beckはよく目にすることが増え、2009年「ロックの殿堂」などもネットで見ました。

Jeff Beck performs at the Rock and Roll Hall of Fame's Induction Ceremony 2009

全身白の衣装で黒い髪のJeff Beckと黒の衣装で白髪のJimmy Pageの対比が印象的です。よく揃えたというか。しかも「Immigrant Song」をベックがインストで弾くのも、乙です。ベースはTal Wilkenfeldです。


クラシックロックアワード、出演者が豪華でした

再び、Jeff Beckにも関心を持つようになった私は2016年のCLASSIC ROCK AWARDSを観に行きました。このイベントは非常に今となっては私的には「美味しい」イベントで、チケット代金から考えて相当な有名なバンドが沢山観れたのは本当によかったと感謝しております。

Jeff Beckは2017年の来日公演が最後になった事を考えると、私のようなJeff Beckはあまり聴かない人(自己判断)が2016年の評判の悪いイベントを嬉々として行って、Jeff Beckを観れたのですから、何が起こるかわかりません。


最近、目にしていたジェフベック

亡くなる前にはJeff BeckJohnny Deppと一緒にアルバム発表、ツアーを行っていました。2016年のCLASSIC ROCK AWARDSでもJeff BeckJohnny Deppは出演していたので、ロックの縁があると思ったりもしました。

ありがとう、ロックの神様。

その後はコロナ禍などもあって、誰もがロックどころでなく、それでも昨年あたりからJeff Beckの音楽活動の頻度が目に見てえ増えてきたのは、Johnny Deppとの共演の頃からのような気がします。

Jeff Beck and Johnny Depp - This is a Song for Miss Hedy Lamarr [Official Music Video]

Johnny Depp、最近、髭なくなりましたよね。妙に若々しくなっていましたが、その時の2人の写真もありまして、本当に最近のことで驚きます。

この曲、センチメンタルで壮大な曲です。ちょっと「Wish You Were Here」っぽいですが、ちょっとグッときて、涙しそうです。


そのほか、ここ最近の活動では、私的には以下のプロジェクト、ギタリストが変わるのがいいなと思って、「お気に入り」にしておきました。

Ozzy Osbourne - Patient Number 9 (Official Music Video) ft. Jeff Beck

この曲は最近なのですが、昨年でOzzy OsbourneのアルバムからのMVですが、非常にいい曲なのです。Jeff Beckはメタルのギターも弾けます。メタラーは要チェックです。これが半年前の話です。

という事で、記憶を遡り、Jeff Beckのことを思い出しながら「【追悼】Jeff Beckについて」の記事は終わりにします。

私よりも詳しい方が今後、多くの記事を書くと思いますので、そちらでより納得してください。(見出しをつけているとこが、攻撃に対しての防御もしてあります)

今回、再度聴き直し、フュージョン時代や、BBAJeff Beck GroupThe Yardbirdsなどの記事を書ければと思います。久しぶりに聴いて、「いいなぁ」と思ってしまいました。私も子供だったので、良いと思うような大人になったのでしょう。


最後にメンバーシップも始めています。


次回の予告ですが、今年の抱負「Black Metal元年」ということで今年にやってくるBlack Metalのバンドのことも書こうと思いつつ、80年代や、90年代や、または別なバンドのニュースになることも濃厚という予告でした。

ご清聴ありがとうございました。


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