2021/11/17:

最もタバコを吸いたくなるときというのが二つある。ひとつは「吸わなきゃおかしい」と思うときで、バイトや作業の後、食後など、何かしらにひと段落がついて休むときである。もう一方はタバコを吸っている最中にやってくる。今燃焼しているタバコが残り2、3吸いくらいになってきたとき、IQOSならブーっと振動したときくらいに、無性にもっと吸いたくなる。このタイミングで「もうたくさんだ」みたいな気持ちになることもあるにはあるが、吸いたくなる方が体感として多い。「金はないときの方が存在感を放つ」みたいな話で、だから吸いたくなりすぎないようにカートンで買うようにしている。もちろんこのとき金のことは一切考えていない。

それにしても音楽というのはよく分からない。いろんなものから発せられた可聴域外のあらゆる振動を可聴域の音に変換して聴くとそれは「宇宙の音楽」だ、というような理屈があるらしく、それを全然飲み込めずにいる。ノれないからだ。素朴すぎるかもしれない。しかし大いなる宇宙から何らかのフィーリングを得るアプローチよりも、小さな世界同士の擦れあいから宇宙へ向かうアプローチのほうが音楽的に違いないのだ。宇宙は分割できない運動そのものなのだから、部分はなく、部分から得ることのできるフィーリングも存在しないはずだ。耳と脳の素養を求めるような「音楽」よりも身体の運動を促す音楽のほうがきっと優れている。物語性や理論で頭でっかちになっている曲は好きになれなくて、とくに意味よりも先に音のおもしろい組み合わせのほうが重視されている曲のほうが良い。おそらくSOUL'd OUTの《COZMIC TRAVEL》はこの点で凄いことをやっていて、音の楽しさを保持しながらもそれだけではなく、最後には諸要素の全てが組み合わさって解き放たれていく。こっちのほうが宇宙的な気がする。《COZMIC TRAVEL》だし。

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