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植え付けられた美少女の概念

相変わらず藤子不二雄の話なのですが,今回はかなり自分語りに近いものになります.さて,自分は物心ついたころからドラえもんのアニメで育ち,初めて読んだ漫画は小学5年生の時でドラえもん.それからは親にF作品をどんどん勧められて読んでいきました.

ドラえもんには美少女や美人だという表現のされる女性であったり,かわいいアイドルだったりと,魅力的な女性として描かれる人がたくさん出てきます.これは今どきの「かわいい」ではなく,藤子F先生の描く美人で,子どものころからこれが美人だと刷り込まれてきた可能性があります.

とはいえ中学生の頃には深夜アニメなどを見るようにもなったので,「こういう子がかわいい」と思うこともありました.そこにおいてはF先生の描く美人から離れることができていると言えるのでしょう.では今は? 自分はVRChatで「マロン」というアバターを使っています.いや,使い続けています.

この子はネザーランドドワーフといううさぎの品種をモチーフにした女の子です.なぜ自分はこの子が好きなのかというのをよく考えるのですが,おそらく「F作品における美人に近い」からというのが個人的に腑に落ちてしまうところがあります.

じゃあF作品における美人ってどういう人がいるのか.ちょっと見ていきましょう.例えばドラえもんにおけるアイドルがいます.ドラえもんが大ファンの丸井マリやみんなのアイドル伊藤翼,アイドルといえばな星野スミレ…….星野スミレは大人になってからとパーマンの子ども時代と二つありますね.それぞれがどんな容姿をしているかはこちらの方がまとまっているので是非ご覧ください.

他にもガールフレンドカタログに出てきた女の子やロボ子さん,かぐやロボットなどもそれに該当するでしょう.他にも美人と言われる人が大勢出てきますが,紹介していたらキリがないのでこのあたりにしておきます.

また,SF短編や異色短編などでも美人だったり主人公が好きな人として登場する子がいます.個人的に好みの容姿をしている子をあげると『同録スチール』という作品に出てくる子です.

ざっくり紹介するとある男の子には好きな子がいて,ある通りを決まった時間に通るのでそこで待ち伏せて顔を見てドキドキするというようなことをやっているところにヨドバ氏という未来から来たカメラのセールスが同録スチールというカメラを売りに来ます.これがそのとき撮られたときの写真を撮影するとそのときに聞こえた音を復元してくれるというものでした.このカメラを使って友人にその意中の子の写真を撮ってきてもらうように頼むのですが,友人が裏切ってその子にアタックしていることが音声から発覚します.ただその意中の子が好きな人が自分であることも同時に分かったので,自己紹介をしつつ自分の写真を撮ってその子に「あの,これを!」と言って渡して自己紹介をその子に聞いてもらうというような話です.

それがどんな子かというと,こんな子です.

GC異色短編集5 夢カメラ 『同録スチール』p.138

なんというか髪型といい,目の感じといいマロンちゃんに似ているようなところがある気がします.なんとなくですが,「見慣れた美少女」というのでしょうか,それの完成形と言えるようなものがこの子にはあるように思います.

確かにまんがタイムきらら系統の作品が好きだったり,所謂深夜アニメの系統の子にももちろん好きな子というのはいるのですが,やはり一番落ち着くというか「美少女」みたいに言われればこういった藤子作品の子になってくるんじゃないかなというのが自分の所感です.

自分がマロンちゃんを好きな源流はここにあるんじゃないかなとなんとなく感じている,とそんな自分語りで特に内容のないお話でした.ここまで読んでくれてありがとうございます.

― 了 ―

pyocopel


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