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青春18きっぷ1枚で行く日本縦断旅4日目

これは2022年4月に青春18きっぷ1枚で北海道稚内から鹿児島県枕崎まで旅行した記録です.どういう旅なのかの概要は以下の旅程編をご覧ください.

前日の新潟から姫路までの旅はこちら.

4日目は姫路から山陽本線を西へ進み大分県の南,佐伯駅までの旅です.

山陽本線(岡山・広島エリア)

普通列車岡山行1301M

昨日寝たのは24時30分くらい,起きたのは3時30分.睡眠時間は3時間でしたが,あまりぐっすり眠れるような環境でもなかったのでコーヒーを飲んだりして糖分補給をしていまいした.朝ごはんはコンビニで買って駅のホームでいただいていました.

下りホームに入線するサンライズ出雲・瀬戸

姫路駅の下り始発はこのサンライズ出雲・瀬戸.5時26分に出発します.また,下りサンライズは大阪や三ノ宮には停車しないので関西圏の停車駅はこの姫路駅だけ.東京からサンライズで大阪に移動する際は姫路まで来て後戻りする必要があります.

岡山地区といえばなまっ黄色の115系

サンライズを見送った後はこちらの岡山行きの列車に乗り込みます.座席はクロスシート,ふかふかの座席で快適な移動です.朝焼けが背景に綺麗に出ています.

岡山駅の駅名標と通勤ラッシュ

睡眠時間が足りてなかったからか居眠りをしていると車内は混雑し,列車は西川原・就実まで進んでいました.西川原をすぎるとすぐに岡山駅です.岡山駅では糸崎行にすぐの乗換,混雑している糸崎行の普通列車に乗り込みます.

普通列車糸崎行1707M

糸崎行の115系

代り映えのしない黄色の115系に乗り込んで広島県の糸崎を目指します.運よく優先座席は空いていたのでそちらに座ってまた眠りこけてしまいました.

しまなみ海道

尾道の手前にはしまなみ海道という本州と四国とを結ぶ連絡道路の一つを見ることができます.写真で言うと右端に写っている橋がしまなみ海道です.このあたりは瀬戸内海沿いを走るので綺麗な瀬戸内海を望むことができます.

尾道―糸崎間から見る向島大橋

山陽本線は景色が非常に良いと聞いていましたが,この瀬戸内海とその奥に見える四国の島々が非常に綺麗に見えます.そうこうしているうちに列車はすぐに糸崎駅に到着します.

糸崎駅の駅舎

糸崎駅はよく終点として見るから栄えた駅なのかと思いきや,別にそこまで大きな駅ではありませんでした.とはいえ長閑で良い雰囲気です.

普通列車大野浦行315M

大野浦行の227系

広島も一昔前までは国鉄車両ばかりだったのに今となっては227系ばかり.新しい車両で乗り心地は向上しましたが,国鉄の車両が好きな身としては少し寂しく思います.

進行方向の左手には瀬戸内海を見ることができるので,そちらの席に座り,外の景色を眺めることにしました.

三原駅の駅名標

三原を過ぎると竹原のほうへと向かう呉線と別れて山陽線は沼田川に沿って山の中へと入っていきます.一度竹原の方へも行ってみたいものです.

本郷―河内間で見ることができる広島空港大橋

列車の中ではあの大きな橋は何やろうと思っていましたが,広島空港大橋というのですね.左右に山,中央に川,そして巨大な橋と非常に画が綺麗です.ところで広島空港がこの近くにあるということですが,広島から随分と離れてるだけでなくここまで山奥だと利用するのも難しいように感じます.

広島駅の入り口

そうこうするうちに列車は広島駅に到着します.大野浦まで行っても良かったのですが,せっかくなら大きい駅で降りる方が良いかなと思って広島駅で下車しました.

普通列車岩国行1521M

岩国行の227系

階段エスカレータ近くは人が並んでいたのですが,そこから離れた先頭車両の付近は空いていました.一番前の扉から入って瀬戸内海側の席に座ります.

左に厳島,右に岩国の街並み

広島駅からは再び瀬戸内海沿いを進みます.廿日市はつかいちのあたりからは厳島が見えるようになり,大野浦を過ぎると左に厳島,右の遠くの方に岩国の街並みが見えるようになります.意外に岩国には工場が多そうで少し驚きました.

岩国駅の駅名標

岩国駅はもう山口県.とはいえ意外に広島から近く,ICOCAの広島エリアもここまで伸びています.また,最近このICOCAエリアが拡大されて徳山まで広がったそうです.


山陽本線(山口エリア)

岩国駅周辺散策

岩国駅には11時に到着し,11時44分に次の列車です.だいたい40分程度の待ち時間なので久しぶりにお店でご飯をいただくことにしました.

チャーシュー麺大盛り

いただいたのは岩国駅を出てすぐのところにある寿栄広すえひろ食堂.背脂ラーメンが売りらしく,いただくと背脂が口いっぱいに広がるのですが,意外にあっさりしておりとても食べやすくスープまで全部飲んでしまいました.どうも地元の人の注文の仕方を聞いていると背脂多めなども可能なようなのでもしそういうのが好みの方は入り口で注文するときに言ってみるのも良いのではないでしょうか.

岩国駅駅舎

岩国駅の周辺は整備されており,駅舎やロータリー含めて綺麗でした.駅の下あたりに観光案内所があったのですが,さすがに残り時間20分程度で何か見れるとは思えなかったので観光案内のパンフレットをたくさんいただいて次に岩国に来たときの参考にすることにしました.

岩国駅から見た留置線

岩国駅は数多くの線路があり,貨物列車や227系などが止まっていました.


普通列車下関行3325M

11時44分に発車して15時15分に下関に到着します.3時間30分程度の乗車です.

115系下関行

115系のまっ黄色と再会です.やはり山口には国鉄車両がまだまだ残っているんですね.さて,国鉄車両の良いところは窓を下から開けることができる点というのが挙げられるでしょう.窓を開けて肌に風をモロに感じることができる.これは旅情を感じざるを得ません.

南岩国のあたり

山口は自然豊かな場所で平野部では田んぼに水を張っている様子を見ることができました.4月というよりは5月のような陽気と風景で,南へ進むごとに少しずつ暖かくなっていることが感じられます.

藤生付近の列車からの風景

岩国から大畠おおばたけの付近まで列車は瀬戸内海沿いを走ります.藤生ふじゅうのあたりでは砂浜と海に見えるのは瀬戸内海の島々という素晴らしい景色を拝むことができます.窓も開けているので海風を感じ,暖かい気温も相まって非常に気持ちが良かったです.

光付近から.奥に見えるのは笠戸島でしょうか.

大畠を過ぎると列車は海と別れ,内陸を少し走ったと思えば光駅付近からはまた瀬戸内海に沿って走ります.道路の向こうは海,向こうには笠戸島.非常に景色のいいところが続きます.

新山口駅舎

列車に揺られること約2時間弱,新山口駅に到着します.ここでは30分ほど停車するので駅の外を少しだけ散策することにしました.

種田山頭火の像

散策すると言ってもあまり遠くまで行ってしまうと列車に乗り遅れてしまうかもしれないので駅前を軽く見てホームに戻ります.また,駅前には中学だったかの教科書に出てきた種田山頭火の像がありました.少し調べてましたが,「うしろすがたのしぐれてゆくか」という俳句に聞き覚えがありました.山頭火は自由律俳句を詠んでいた人で俳句なのに字数が定まってないことに衝撃を覚え,記憶に残っていたのでしょう.

黄色い電車が並んでいる様子
赤色のキハ40系.山口線の列車です.
宇部線の黄色い105系電車

以前に見た情報で山口県は国鉄車両率が100%であるというのを見たことがありました.噂に違わず国鉄車両ばかりで見てて楽しいものです.

厚東付近の畑

厚東ことうのあたりでは一面緑の風景を見ることができました.また春というよりは桜の季節も終わって5月や初夏といったような景色ばかりです.

下関駅駅名標

新山口駅から約1時間,列車は下関駅に到着します.山陽本線は門司まで続きますが,ここで管轄がJR西日本からJR九州に代わります.乗り換えの時間は1分なのですぐさま乗り換えます.


普通列車小倉駅5173M

小倉行の415系

関門トンネルを抜けて小倉まで行くにはこちらの415系に乗ります.門司駅の関門トンネル側に交直流デッドセクションが存在するので,列車は交直流対応の415系.これも国鉄列車なのですが,また時代が進んで置き換えとなった時にJR九州はこの区間をどうするのか気になるところです.

小倉駅駅名標

15分程度ですぐに小倉駅に到着します.小倉駅での乗り換えの時間は4分.ホームの異なる乗換なのですぐに向かいます.


日豊本線

普通列車中津行2547M

小倉駅ですぐの乗換でしたが,1本遅い列車に乗っても21時に佐伯駅に到着するのでこちらでのんびりすることも可能でした.しかし,中津や大分で微妙な待ち時間が発生するので,大分で1時間待ちがある方がごはんの補給的にも良いかと思って小倉ですぐ次の列車に乗ることにしました.

813系の中津行

この赤い車両を見るとJR九州だなと感じます.車内はクロスシートですが,席は埋まっているので運転席の横に立って前面展望を見ることにしました.中津までは1時間と少し,中津まではすぐそこです.

日本一長い鱧の椅子

中津は鱧の料理が有名らしく,地元の人たちでこの椅子が作られたそうなのですが,鱧の椅子って中津以外にあるのでしょうか……?

883系ソニック35号大分行

JR九州の特急は子ども心にかっこいいと思わせるものが多く見てて楽しいものばかりです.これが高速で通過していく様はテンションが上がるものです.


普通列車宇佐行639M

中津からは約20分で宇佐です.宇佐はローマ字で書くとUSA.柳ヶ浦で降りても良かったのですが,このツイートをするために宇佐まで行くことにしました.

宇佐まで行くのに乗った列車は815系.赤とシルバーの顔がまたJR九州味を感じます.

815系の宇佐行

JR九州はクロスシートの印象が強かったので全部ロングシートだったのは少し驚くとともにロングシートの車両があってもおかしくはないかと思いなおしました.

長閑な田畑

日豊本線の景色は長閑でどこか三重のような雰囲気を感じていました.どこかで見たことあるような気がするけど,ただ違和感があってどことも違う.ほぼほぼ初めての九州はそんな印象でした.

USAの駅名標

アメリカの次はぶぜんながす.水曜どうでしょうでそんな発言があったことをツイッターで教えてもらいました.駅名標もどこかアメリカを意識したような感じで少しにっこりとしてしまいます.

宇佐駅の駅舎

宇佐市の中心駅だからもう少し発展してるのかと思いきや,駅前一等地は田んぼだったり駅前のロータリーも寂しかったりと少し思い違いをしていて驚かざるを得ませんでした.このあたりには宇佐神宮という神社もあるそうなのでまた時間のある時にのんびりと観光してみたいものです.


普通列車幸崎行4661M

柳ヶ浦始発の幸崎行の列車です.これで大分まで向かいます.

幸崎行の815系

この日の目的地の佐伯さいきまで向かう列車はこの列車の30分後くらいに来るのですが,結局大分で20分程度停車するので,先にこの列車で向かって大分で晩ご飯を食べる計画です.

別府湾越しに見える大分市

日出ひじ駅を過ぎると別府湾沿いを進んで大分まで向かいます.18時を過ぎても少し明るく,北海道とは日の落ち方が全然違うことを実感します.

大分駅の駅名標

流石に19時前になるとあたりもだいぶ暗くなり,そんな中で大分駅に到着しました.こちらで軽く晩ご飯をいただくことにしました.


大分駅散策

大分駅の電光掲示板

大分駅は様々な路線が乗り入れており,色々な行先表示を見ることができて楽しいものです.また,改札で下車印を押していただいたのですが,このとき駅員さんに各地で押していただいた下車印で埋められた切符を見て「この切符すごいですね」と言われました.それで稚内から旅をしていてと話すと,「残り頑張ってください」と笑顔で声をかけてくださいました.結構疲れが出ていたのもあって本当にありがたい言葉でした.

大分駅の駅舎(南口)

晩ご飯を食べるあてもないので,とりあえず駅の外に出てみました.すると右の方に大分担々麺という文字が見えたので,駅の中で探して何もなければそこにしようという気持ちで再び駅舎の中に行きます.

とり天定食

驛亭大分駅店というところで大分の郷土料理「だんご汁」がいただけるとのことで入ってみると,残念ながらだんご汁は売り切れてしまったとのことで,とり天定食をいただくことにしました.とり天が非常においしくご飯が進みますが,ご飯はお代わり自由なのでどんどん食べることができ,十分満足しました.

大分駅の駅舎(北口)

まだ発車まで余裕があったので,反対側の駅舎外観がどうなっているかを見に行きました.こっちの北口の方が立派に見えたのは気のせいでしょうか?


普通列車佐伯行4665M

本日最後に乗る列車はこちらの佐伯行の普通列車.相変わらず815系です.

佐伯行普通列車

大分駅から佐伯駅まで約1時間半.流石に日も落ちると疲れが出るもので,加えて昨日はろくに寝ることができなかったので特急を使いたい気持ちでいっぱいでした.ただ,難しいのは特急を使うよりもこの列車の方が先に佐伯駅に到着するというのもあるし,大分駅で頑張ってくださいと駅員さんに応援していただいたのもあるのでこの車両で行くしかありません.ここまで来て特急に乗るのは負けなので大人しく列車に乗り込みます.

佐伯駅の駅名標

ロングシートの列車で寝るには自分は慣れが必要で,初めて乗る列車で寝ることは難しく,意識朦朧な状態で佐伯駅まで揺られます.あたりは真っ暗で何も見えません.辛い時間を越えて列車は佐伯駅,本日の寝泊まりする駅です.

佐伯駅の時刻表

佐伯駅で見たかったのはやはりこれです.延岡まで向かう普通列車が朝の6時18分にしかなく,それ以外の普通列車は重岡までしか行きません.実際利用者がほぼいないのでしょうが,ここまで来ると間に駅があるのが不思議で仕方がありません.

佐伯駅の駅舎

田舎の一駅という感じの佐伯駅でした.泊まるホテルはホテルルートイン佐伯駅前,大浴場がついているので足を延ばして風呂に入れるのがこういう旅ではありがたく,体力回復が見込めます.そういうわけで21時08分に佐伯駅に到着して4日目は終了です.


4日目の行程

姫路   5:29発 ― 岡山   6:51着
岡山   6:57発 ― 糸崎   8:26着
糸崎   8:38発 ― 広島   9:57着
広島 10:15発 ― 岩国 11:04着
岩国 11:44発 ― 下関 15:15着
下関 15:16発 ― 小倉 15:30着
小倉 15:34発 ― 中津 16:39着
中津 16:47発 ― 宇佐 17:12着
宇佐 17:35発 ― 大分 18:47着
大分 19:43発 ― 佐伯 21:08着

鉄路での移動距離:661.2 km

次の日のリンク

5日目は最終日,佐伯駅から最南端の駅西大山駅を経由して鹿児島県枕崎駅まで向かい,鹿児島中央駅で宿泊です.


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