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「就職に有利」と思ってプログラミング学習を始める学生は、逆説的に不利な人生を送ることになる。

もし、プログラミング学習が「就活に有利」なのであれば、
麻雀狂いでも、競馬狂いでも、ナンパ狂いでも、
「就活に有利だ」ということになる。

どんな経験も何かしらのビジネスに役立つことはある。
(事実、藤田晋さんの胆力は麻雀で培われたものであろう)
ただそれは、きちんと向き合ってやり遂げていればの話である。

「〇〇すれば就活に有利」というレッテル的な考え方をする人は、
「学歴が就活に有利」ということを暗に認めていることになる。
たとえ、彼が〇〇をしたとしても、上の学歴の者との戦いは不利に動く。

逆に、「有利不利とか関係ねえ。何がなんでも俺はこの仕事につくんだ」と考える人は、その気迫が発揮され思考は現実化する。

いまこうして、プログラミングスクール運営者の私が「就職に有利」という「決め台詞」を自ら封じ込めるような記事を書いている訳だが、
そのきっかけは、「せきえもん」のYoutube動画である。

「就活のためにインターンをしたいという人には来てほしくない」と語っている。

「就活のため」という目的で入ってくる学生インターンで「痛い想い」をしている経営者や社員は意外に多いのかもしれない。
「ボランティアで学生を教えているんじゃねえ」と怒っている声が聞こえてくるようである。

実際、うちのスクールでも「就職に有利だから」という理由で入ってくる学生はすぐに脱落する傾向がある。
そのモチベーションだと動機が弱いのである。

先述したように就活に有利な手段は数多とある。人は「やらない理由」を見つけるものである。
ちょっと壁にぶちあたっただけで「プログラミングの他にもやるべきものがある」という理由をつけてしまう。

そして、人は「不安」を趣味にする生物だ。
とにかく不安がって、人を出し抜ける楽なものを追いやすい。
でも楽なもんなんかない。だから続かない。

では、どういう人がやり続けているのかというと、「なんとなく面白うそう」という学生である。
こういう学生たちは、プログラミングに面白さを見出そうとしているので、やっぱり面白くなる。

面白くなるから、プログラミングバイトをはじめる。
学生時代に数年の経験をしてしまえば、「就職」はお釣りのようなものだ。

そのままフリーランスエンジニアになる者もいれば、起業する者もいる。
スタートアップの起業家に誘われて幹部になる者もいる。

彼らは結果的に「就活」をしないことが多い。
仕事で知り合った大人たちが何かしらの縁をくれるから、
いわゆる「就職活動」をしなくても仕事につけるからだ。

こういう学生たちをたくさん見てきているので、
「プログラミングは就活に有利ですか?」と聞かれたとき
「そういう目的だとあんまり意味ないですね」と答えるようにしている。

学生時代にプログラミングの職務経験を積めば、就職以外のオプションが増える。
それがプログラミング学習にとどまれば、麻雀やパチンコと変わらない。
エントリーシートの趣味欄に加えられるだけである。

「就職に有利か不利か」を考えて行動を判断する学生生活よりも、
目の前にある面白いことに、廃人になるくらいどっぷり浸かった方が、
悔いの無い学生生活になるはずである。

その目の前にある面白いことが「プログラミング」であったら嬉しい。
そういう学生さんたちと、一緒に仕事をするのがやっぱり楽しいのである。


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