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0331「最後の聖戦」

夕方から仕事の旅に出るというか、出張に出なくてはいけなかったのだが、昨日会社に機材を置きに行ったときに電源を忘れたことに気づき、会社に寄って行かざるを得なくなって出鼻をくじかれた。家族とそれなりの時間離れることになるので、なるべくギリギリまで一緒にいたかったが、仕方なく会社に寄った。

今回は、いろいろ次にやっていくこと向けて決めることを決めつつ、整理しなくてはいけないものを整理していくのを同時にやっていくような感じのツアーになるので、わりと緊張感を伴う感じで、憂鬱までは行かないけれど、なかなか胃が痛い。

要するに頭脳労働が多い。まだ設営とかの方がましだ。日本にたどり着くまでは数日あるが、桜には間に合うだろうか。花見で呑んだくれるのとかもう数年やっていないが、たぶんそれをやることが可能な時間は、酔っ払ってミーティングに出るとかが許されない限りない。

前にも書いた話題だが、今回こそ、パスポートが崩壊しすぎていてもう本当にやばいので、パスポートを更新して出かけようと思っていたが、ダメ人間なので更新せずに今日の日を迎えてしまった。このパスポートで無事にいろんな国に行けるんだろうか。

本当に首の皮一枚というか、薄い紙のレイヤー一枚でギリギリ表紙が繋がっている感じで、少し力を入れたら確実にいってしまう状況なので、本当に怖い。表紙が分離したら、いよいよ国に入れてもらえなくなりそうな気がする。

妻に、何度も、「次の出張までにパスポート変えないとまずいよ?」と言われていたのに、また同じことを繰り返してしまった。別件で領事館にも行ったのに、やらなかった。パスポートを再発行するためには、戸籍謄本を日本から取り寄せなくてはいけないのだが、これが相当きつい。

私という人間は、手順が一つならスムーズに物事を遂行できるのだが、ゴールまでにやることが複数のステップに渡ると、徹底的に後回しにする傾向がある。手数が多いと、わけがわからなくなってしまうので、今回の場合、戸籍謄本というものの存在が立ちはだかっていた。

が、とにかく今回の旅のテーマは仕事上はいろいろあるが、それはさておき「パスポートを守りながら無事にアメリカに帰ってくる」ということになる。

旅の間、パスポートは、妻がつくってくれた私専用のカバン(これについては、改めてどこかで書く)に、妻がつけてくれたパスポート専用ポケットに入れてある。彼女は私のパスポートがやばいのを当然知っているので、パスポートにジャストフィットするポケットをつけてくれた。これにより、他のものと同じポケットにパスポートを入れることを防ぐことで、パスポートにかかる摩擦力を最小限にし、破損を防ぐということだ。

しかし、あんまり激しく動くとパスポートはポケットの内壁にこすれて磨耗するので、かなり慎重に歩くことを心がける。縦運動とかは避ける。エレガントに歩く。しかし力を入れ過ぎず、自然さを心がける。

出し入れを最小限にするため、パスポート番号と期限を暗唱して完璧に記憶する。

なるべく羽目を外すようなことはせず、酒は飲みすぎないようにする。

人に、「あのパスポートを見せてくれ」と言われても、見せない。国宝レベルの取り扱いで行く。

こうやって、パスポートへの負荷を減らしていけば、どうにかこの旅を走り抜けることができるだろう。これが終わったら、必ず戸籍謄本を取り寄せて、パスポートを再発行する。つまり、この旅が最後の聖戦になる。平成最後の大勝負だ。感覚としては、スプーンの上に卵を乗せて、バランスを取りながら日本とか台湾に行って戻ってくる感じだ。とにかく守りに徹する。一国一国の入国と出国を丁寧に突破していく。真剣に出入国する。

しかし、万が一戦いに敗れて、表紙がはがれた場合を考えて、「パスポート 修復」で検索したら、「人間関係修復講座・天国のパスポート」という記事が出てきた。思わず読んでしまった。「話し上手は話させ上手」、確かにその通りかもしれない。とても勉強になった。インターネットというのは、こんなふうに意外な教訓に遭遇させてくれることもあるので素晴らしいと思う。

そして、日本国パスポートの修復についての文献は発見することができなかった。戦うしかない、ということか。上等だ。やってやろうじゃないか。守り抜いてみせる。

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