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0915「街と同化する」

今日も長男の勉強が終わってなくて、家族で出かけるのは厳しそうだったが、さすがに出かけないでダラダラしているとダメな人になってしまいそうだったので、次男と長女を連れて、ブルックリンの地下鉄ミュージアムに行った。このミュージアムは面白くて、もう使っていない地下鉄の駅をそのまま改造して美術館にしている。ニューヨークの地下鉄の歴史とか、バスの運転席とかを改札ロビーだった場所に展示しつつ、地下鉄ホームだったところには第1次世界大戦くらいの時期に使われていた車両から最近の車両に至るまで、本物の地下鉄の車両がいろいろ展示されていてすごい。この線路は今もどこかとつながっているはずで、実際に地下から運び込んだのだろう。

3年前くらいにも行ったが、次男は当時2歳だったのであんまり覚えていなかったらしく、感動していた。

昔の地下鉄の車内には、昔の広告がそのままの形で掲出されている。昔の広告っていうのは、URLも入っていないし、単純に商品写真とタイトルだけのものなんかもあって、情報がすっきりしていて良いよなあ、と思った。

その後、ミュージアムで知り合いに遭遇したり、グラウンド・ゼロに行ったり、家で仕事をしたりいろいろあって、一昨日に引き続き、ニューヨークにいらっしゃっている超一流iOSプログラマーの堤さんとハーレムの飲み屋で酒を飲んだ。

その後家に帰ろうと思って捕まえたイエローキャブでとてもレアなことがあった。

運転手さんが日本人だったのだ。乗車して行き先を伝えた瞬間「ブロードウェイ沿いですかー?」なんて日本語で聞かれてものすごく驚いた。6年間ニューヨークに住んでいて日本人のイエローキャブ(公営タクシー)の運転手さんは初めてだ。イエローキャブの運ちゃんは話しかけてくる人も多いので、「どっから来たの?」なんていう話は良くするが、インドとか中東、あるいはアメリカの地方の人が多くて、日本人というのは今まで出会ったことがない。

聞けば、その方は1982年からニューヨークに暮らしている日本人イエローキャブドライバーの草分けの人で、35年前くらいに日本人で初めてイエローキャブをやり始めた人だったらしい。今は、全ニューヨークで10人くらいいるとのことで、短い数分の間、母国語でいろんな話をさせて頂いた。

最後にお名前をお聞きした。白石良一さんというお名前で、家に着いて早速ググってみたら全然出てきた。

白石さん、すごすぎる。ニューヨークっていうのは、「ずっといられない」街だ。若い頃はルームシェアをして安い場所に暮らしても家族を持ったら収入がある程度ないと暮らせないし、競争も激しい。みんな、ある程度いたら去っていく。白石さんはそんなニューヨークで35年だ。そしてタクシードライバーとして街のエンジンとして働いている。街と同化している。かっこいい。

かっこいい人間に出会うと癒やされる。走りすぎて干からびてしまっているいまの自分をそういう人のタクシーに乗せる、というのは「神様もやらしいことをするな」と思った。

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qanta

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