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0705「1000兆円」

昨日は独立記念日だったので、夜は花火を見に行ったりできると良いなと思っていたが、現実はそんなに甘くなく、いろいろ発生したので外に出なかった。花火の音が遠くから聞こえた。時差ボケ対策であんまり寝ないようにしようと思っていたのに、むしろいつもより寝てしまった。

今日は移動日なので、早めに起きて、飛行機前に健康になっておくために下の階のジムで筋トレをして出かける。子どもたちは、久しぶりに日本なので、みんなとても盛り上がっている。しばらく家を空けるので、遠隔操作のPCから家を監視できるようにしておく。ニューヨーク→アジアの場合、時差の関係で日記を2通書かないと変な時間に書く羽目になるので、朝から適当に書き始める。

昨日長男に「もし1000兆円持っていたらどうする?」と聞かれたので考え込んでしまった。世界の富がどのくらいあるのかとかそういうのは知らないし、面倒なのでちゃんとは調べないが、500兆円とかくらいっぽいので、1000兆円だと、世界の富の倍くらい持っていることになる。で、そうするとどうなるのかというと、1000兆円持つということは、世界中で展開されている貨幣経済というルールの中での勝者ということになる。世界中のすべての企業を買えるだろうし、支配ができることになる。

ところが実際は、1000兆円で世界中のすべての企業を買って、その上で世界中の人々に食べ物や住むところを再分配したとしても、世の中の食べ物の絶対量はちゃんと生産しないと増えないし、限られた食べ物なりなんなりを、金銭という価値で奪い合うというゲームのルールが壊れるだけだ。

朝起きたばかりなのであんまり真面目に考えていないが、結局、1人の人間が1000兆円を持った瞬間に、とりあえずみんなバカバカしくなって貨幣経済というルールはなくなってしまうのではないか、ということで、すごく暴力がモノを言う世界とかになるのではないか、とか思う。私も会社を運営しているので、そのルールの中でいろいろやっているが、「金があれば何でも買える」というのは、「金があれば何でも売る」という人がいないと成立しないことなので、誰かがそれを独占して、人々がバカバカしくなってそのルから下りてしまったときに、1000兆円は紙切れにもならず、恐らく意味のないデータ上の記録になるんだろう。

みたいなことは貨幣経済的な話だけではなく、いろんなところで発生すると言えて、コミュニティの中で、公平さと楽しさを担保するルールとゲームバランスが守られていかないと、下りてしまう人が出てきてそのコミュニティは崩壊する。ので、誰かがルールブックを独占したり、圧倒的に勝ちに回るのはすごく危ないということになるような気がする。

じゃあ今の世界の経済はどうなのかというと、世界の富の半分を上位の62人が独占しているという話もある。ビル・ゲイツだけで1億人分の資産を持っているらしい。Libraの件とかは、そのへんのルールブックを壊しかねないとかで待ったがかかっているのか。どのみち私たちはいま、貨幣経済的なもののかなり末期に生きている可能性があるな、とか、長男に「もし1000兆円持っていたらどうする?」って聞かれて思ってしまった。

できれば、貨幣経済の中でそこそこ安定してふんわり生きていきたかったが、そうもいかないんだろうか。

みんなにも読んでほしいですか?

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