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0505「イケハヤという霊媒」

この日記を半年近く続けていて、そのうち200くらいになりそうな感じだ。普通に考えたことを記録するという効用はあるし、意外といろんな人に読んで頂いていて、たまに「抹茶鼻から吸ってみたんですか?」とか言われるので、良いこともあるが、書くの面倒くさい、という最大のデメリットがある。すごい面倒くさい。

そんな中、先日タイムラインに、ブロガーの徳力基彦さんのこの記事が出てきていた。

有名なブロガーの徳力さん(前の前の会社にいたときに、一度名刺交換をさせて頂いたような気がするのだが、どうだったか・・・)をして、200日連続して書いたのは初めてなんだという。それで言うと私のこの日記は別に「ブログ」でもなく、ツイッターで空中に飛ばしているような文章を薄く延ばして書いているだけなので、大それたことは言えないのだけど、一つわかったのは、「ブロガー」と言われるような人は、大体こんな感じの密度で文章を書いて、こんな感じの頻度で投稿ボタンを押しているんだな、ということだ。

もちろん、本業で真面目にやっていらっしゃる方は、タイトルの付け方だとか、タグの付け方だとかいろいろ工夫をされているのだろうから、プロと較べてはいけないが、ああ、世の中のこういうので食っている人はこのくらいのスピード感で文章をつくっていて、かつ自分のアンテナを書く対象に向けているのだな、と思った。自分の場合、本業に差し支えるので書くことそのものは書き始めればガーっと書いておしまいだが、何を書こうかな、とか、あ、これは書いとこう的なものは、普段の生活の中で必然的に気にするようになった。

そう考えると、そもそも大変な仕事だなーと思っていたが、本当に大変な仕事だなと思う。私なんか、別にこの日記によって生活とか責任とかが影響を受けるわけでは全然ないので、♡とかがつかなくても、ページビューが上がらなくてもあんまり問題ないし、「あー、意味わかんない文章書いちまったな・・・」とか言って苦笑いして終わるのだが、これ、生活がかかっていたり、プロとしての責任がかかっている場合はたぶんそうも行かなくて、ちゃんと数字が上がる、貨幣価値になる文章を書かなくてはならない。安定して価値になるような文章を書く自信はあんましない。それに対してプロのブロガーの人は、書いたら話題にならなきゃいけなかったりするから、もうこれはえらいことだ。

そんなことを思い、そういう観点というか、自分というベンチマークを得たので、改めて世の中のブロガーっぽい感じの人たちがどのくらいの頻度でどのくらいの発信をしているのかをちょっと見てみようと思った。ちなみに、私の場合はだいたい1日の日記で1500から2500文字くらい書く。

と思って、まずはイケダハヤトさんのブログの文字数とか、発信頻度とかを調べ始めたところで、どんどん自己肯定感が下がってきた。「自分は何をやっているのか・・・。なぜ自分はイケハヤブログの文字数を数えているのか」

結論から言うと、イケダハヤトさんは、1回の文字数は原稿用紙1枚くらいだったりすることもあるが、1日数回更新した上で、noteとかをやりながらYouTube動画とかもつくっているからその生産力たるやすごいのだが、自己肯定感を下げながらも思ったのは、「ああ、これは小池一夫先生が言っていた『キャラが勝手に動き出す』というやつなんだな」と思った。イケダハヤトというキャラを予めつくっておいて、自分で取材して書くというよりは、そのキャラの気が赴くままに高知の限界集落に引っ越したり仮想通貨やったりFXやったり、文章書いたりしているように見える。つまり、「イケダハヤト」というスタンドみたいのを操って勝手に行動をさせているような感じを受けた。そしてこの、作られた「イケダハヤト」というキャラクターは、業界の中で、賛否両論を生み出して、しかしきちんと目立つように設計されている。キャラが良くも悪くも立っているから、必ず話題になるのだ。

これはすごい。本当のところどうなのかは知らないが、このやり方はアリだなと思った。というか、「こういうやり方があるのか!」とハッとした。最初に魅力的でやんちゃなキャラ設計をして、そのキャラをやっているときは、そのキャラが取りうる行動規範にしか従わず、そのキャラの興味のままに動いていく。確かに、そういう感じである程度キャラクターに勝手に行動させてしまえば、このくらいの頻度での生産はできるのかもしれない。そして、作られたキャラクターというのは、キャラが立っているもので、それはすなわち行動規範がシンプルなので、自分と書き手を合一化して「自分」という、作られたキャラクターよりも複雑なキャラクターと折り合いをつけるよりも、余程わかりやすく、流れるように矛盾のないコンテンツをつくることができる。批判も炎上も恐れなくって良い。逆に、キャラクターの行動パターンを考えると、謝ったりしてはいけない。仮想通貨から突然動画配信に行ったりしてもOKな状況が既にそこにある。

ああ、そういえば、「メディア」って「媒体」っていう意味で、それは突き詰めると霊媒のような話なので、ふんわり納得してしまった。

※本当のところはどうか知らないので、違っていたらすみません。

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