見出し画像

0320「かなまら祭とサッカー」

やっと新しい家にネットが来た。今まで自宅のネット回線はSpectrum(旧タイム・ワーナー)だったのだが、新しい建物は人によって「爆速」という人もいれば、人によって「うんこ」という人もいるVerizon fiosに対応していて、友人から「あんまり良くないよ」と言われていつつも試してみたかったのでfiosでテレビとネット回線を引いてみた。引いてみたらうちの場合確かに爆速だった。あとで試してみるがこれならVPN経由でNHKオンデマンドとか見ても高画質で行けるのではないか?(NHKオンデマンドとか日本版のAmazon Prime Videoとかそういうのは海外からだとVPNを通さないと見れないので、必然的に画質なんかもすごく落ちる)

アメリカのテレビというのはチャンネルが多すぎて困る。600チャンネルとかそういうレベルで選択肢があるし、CNNが602番とか覚えられるわけない。なので、よく見るチャンネルをお気に入りに登録してアクセスするしか無いのだが、今日導入されたfiosのリモコンが素晴らしくて、音声入力ボタンがついていて、これを押しながら「CNN」とか言うとチャンネルがCNNに切り替わる。これは直感的で便利というか、音声入力というものがこんなにも実効性を持って機能しているのをあんまり見たことがないので感動した。

と思って調べたら、完全にAlexaに対応していた。ので設定してみた。Alexaに「CNNに変えて」と言ったら変わった。Alexaすごい。今まで「ただの音楽プレーヤーだろう」とかバカにしていてすみません。SpectrumはAlexaに対応していなかった。

昨日は照ノ富士について書いたが、そうこうしているうちに照ノ富士6連勝だ。相手の下村は元幕内の常の山の息子だ。常の山は出羽海部屋らしい良い力士だった。ここまでこちらも5連勝。「強くてニューゲーム」の照ノ富士を思いっきり睨みつけて突っ込んでいったが、照ノ富士が「強くてニューゲーム」過ぎて歯が立っていなかった。

そんなわけで昨日カミングアウトしたように、私は30年来の相撲ファンであり、デーモン閣下が「VAN VAN相撲界」で連載を始めたときは既に「VAN VAN相撲界」を購読していた。

「VAN VAN相撲界」とは、今は亡き、チャラい系の若者向け相撲雑誌で、どちらかというと硬派な相撲雑誌である「相撲」と同じベースボールマガジンから発行されていた。より、力士たちの私生活とかインタビューに踏み込んだ雑誌で、私は「相撲」も「VAN VAN相撲界」も両方購読していた。当時から「VAN VAN」ってなんだよ、って思っていたが、今になっても何なのかよくわからない。既に休刊になっている。「VAN VAN相撲界」の増刊の全相撲人写真名鑑という、力士だけではなく、呼出しさんから床山さんから世話人まで全部カバーした力士名鑑が一年に一度出るのだが、もう毎年ボロボロになるまで読み倒した。

そういうレベルになるまでハマった競技というのは相撲に始まり、競馬もそうだし、以前書いたバックギャモンもそうかもしれない。しかし私の場合それらには悲しい条件があって、すべて「個人競技」であるということだ。そしてもう1つ私の場合「球技」というものをどうしても受け付けることができない。

生まれてこの方、チームによる競技、野球やサッカーなどの球技に興味を抱くことができたことが全くない。サッカーなんて、あれだけ青いジャージみたいのを着て楽しそうに応援している人たちがいるわけだし、よほど面白いんだろうなと思ってちょっと勉強してみても、まあワールドカップなんかで点を入れると、日本人として喜んだりはするが、根本的な面白さは理解できていない。つまり私はサッカーのことについて何もわかっていない。

これは好きな人にはものすごく怒られるたぐいの発言だが、「ボールじゃないか」と思ってしまうのだ。これは客観視するとこの、なぜか存在する球を穴に入れる謎の営みなわけで、なんでみんなこのボールというものに縛られて振り回されているのか。ああもうサッカーとか野球ファンの皆さんすみません。しかし、どうしてもこのサッカーというものを目を細くして見たときに、何か滑稽な儀式のように見えてしまうというか、笑えてきてしまう部分がある。ファンの皆さんすみません。

川崎に金山神社という神社があって、この神社は男根崇拝のメッカのような場所で、「かなまら祭」という奇祭で有名だ。もうこれは半端なく下品な祭りで、神社の境内はそういう男根モチーフの造形物に満ちているのだが、この「かなまら祭」では、そういう造形の神輿を「でっかいまら! でっかいまら!」という掛け声とともにみんなでかついで運ぶ。いい大人が何をやっているのか、何を叫んでいるのか、何を運んでいるのか、と突っ込みどころしかない祭だが、冷静に考えて、「かなまら祭」と「サッカー」の違いがよくわからなくなることがある。ちょっと古いかも知れないが「オ〜レ〜オレオレオレ〜」みたいな応援歌やブブゼラのノイズと「でっかいまら! でっかいまら!」の間にどんな差があるのか。ボールと、かなまら神輿の間にどんな差があるのか。もうこれはセッティングとモチーフの問題で、サッカーというのは結局現代の世界中の人々が熱狂する「かなまら祭」なのではないか。ファンの皆さんすみません。しかし何が違うのか。じゃあ相撲は良いのかというと言わずもがなあれはあれでおかしなアクティビティだし、世界的に言ったらよほど珍奇な何かだが、だからといってサッカーが免罪されても良いのか。

なぜ、サッカーだけ、野球だけ、みんな疑問を持たずに見ていられるのか。バスケットボールなんて、ある種滅茶苦茶じゃないか。カゴ。しかも底に穴が開いたカゴだ。「伝染るんです」の「ナイスタオル!」と何が違うのか。

「絶対に負けられない戦いがそこにはある」とか言って、それはわかるのだけど、よく見たら「かなまら祭」とあまり趣旨が変わらないけど良いんだろうか。とか思ってしまう。サッカーに没入するのは素晴らしいことだけど、一度立ち止まって冷静に考えてみたときに、皆さんどうなんだろうか。いやすみません。いらんことを言いました。

みんなにも読んでほしいですか?

オススメした記事はフォロワーのタイムラインに表示されます!