[Tumblrからの移行記事]サンライズフェスティバル2012颯爽「カウボーイビバップ」オールナイト上映+トークショーに行ってきた

こちらの記事は以前Tumblrに掲載していましたが、noteに移行しました。
(初出:2012年9月2日)

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ガンダムなどなどでお馴染みのアニメ制作会社・サンライズさんによる
歴代のサンライズさん作品を映画館のスクリーン+音響で上映したり
それにまつわるイベント等も行ったりする恒例企画、
“サンライズフェスティバル”(以下“サンフェス”)。
その2012年版の最終プログラムである
「カウボーイビバップ」(以下“ビバップ”)
オールナイト上映+トークショーに行ってきました。

気付けばかれこれ14年前の作品、しかもオールナイトでのイベントにもかかわらず、指定席チケットは発売初日にソールドアウト。
さらには立見も出るほどの盛況ぶり。さすがです。

会場のテアトル新宿に行ってみると、ロビーに関連展示物が。

今回のサンフェスのキービジュアル(我らがスパイク!しかも描きおろし!)のポスターに、サンフェス内でのイベントの出演者の皆様(もちろん錚々たる顔ぶれ)が寄せ書きの如くサインを書き連ねていったという代物。
この日が最終日ということで、これが最終形態となりました。
ちなみにジェリコ941改(※スパイク愛用銃)の真上の超スタイリッシュなフォントのそれはビバップの渡辺信一郎監督による一筆です。かっこいい…!

昔のポスターシリーズ、その1。
音声5.1ch mix DVD-BOX(通称:ケーキ箱)が発売された当時のもの。

昔のポスターシリーズ、その2。
同じく5.1ch mix DVD-BOXの販促ポスター。

サンフェス期間中に設置されていたメッセージボード。
ご自由にお書きください方式でしたが、なにやら上映されなかった作品のネタもチラホラ……。
一番下には素敵なスパイク&ビシャスが!

こちらはビバップ本編でのアイキャッチ(※CMを挟む前後に出てくるアレ)の画像を使ったオブジェ的なもの。
ちゃんと赤い薔薇があるのもグッときます。
これ、欲しいです。自室に置きたい……。


さて。
実はサンフェスの公式ツイッターで

という予告がありまして。
その通り、入場時に質問用紙が配られましたので、個人的に長年抱き続けてきた素朴な疑問を記入して所定の箱に投入した……のですが………
それが後々ビックリな事態を招くことになるとは、この時点では知る由もなく………。


そうこうしているうちに開始時間になりましたので、いざ着席。
サンライズさんの2012年上半期の作品PV集の上映、司会の小林浩さんによる前説、さらにビバップBD-BOXのCM上映を経て、いよいよトークショーがスタート。

今回の登壇者は、
・渡辺信一郎さん(監督)
・信本敬子さん(シリーズ構成)
・川元利浩さん(キャラクターデザイン)
・佐藤大さん(舞台設定・脚本)
という、当時のメインスタッフの皆様。
「このメンツで集まったのは、劇場版(カウボーイビバップ 天国の扉)の打ち上げ以来」
「他の三人は他の現場とかでたまに会うんだけど、この人(=信本さん)はなかなか……」
「15年くらい前の作品なので、正直あんまり記憶にないです」
「『こんなことありましたよね?』と言われても、あったような、なかったような……(笑)」
といったお話を挟みつつ、会場からの質問への回答大会にゆるやかに移行。
先程入口で集められた会場からの質問を佐藤さんが読み上げ、渡辺監督・信本さん・川元さん(+佐藤さん)がそれに答えていくという方式で行われた……のですが、その途中、

佐藤さん「えー、これはqeereeさん(からの質問)ですね」

Σ(・◇・)!

はい、私です。
採用されてしまいました……。
ということで、私が投稿した質問はこちら。

「14年前からビバップファンですが、
 スパイクの髪型がどうなっているのか未だによくわかりません。
 描くときのコツはありますか?」

………読み上げられた瞬間、壇上からも客席からも笑いが取れたので良しとします……。
そして、スパイクはじめ各キャラ(のビジュアル)を生み出したご本人である川元さんが直々にお答えくださいました。

・第一声「……きましたね(笑)」
・そもそも、立体にするということをあまり意識せず、平面的に捉えてデザインしている
  →佐藤さん「コスプレイヤー泣かせですね。あとフィギュアを作る人も」
・ビバップ制作当時はアニメーターからもよく同じ質問をされていた
  →それに対する回答は「気分で作画してください」
・曰く「手首を、こう、クルっと返せば描けると思うんですけど……」
・ということで「好きに描いてください」とのことでした
・少しくらい崩れても「風が吹いてるから」と言ってしまえばOK

なるほど……!
川元さん、本当にありがとうございました!
絵師さん各位に於かれましては
スパイクの髪型はそういった形にてよろしくお願い申し上げます。

他にもたくさんの質問&回答や興味深いエピソードが紹介されましたので、
個人的に強く印象に残ったお話を少々抜粋。

Q:ビバップを見返すことはありますか?
A:(渡辺監督)監督というものの性として、過去の作品を見返すとどうしても「あそこはああすればよかった……」とか考えてしまって、“ナントカゲリオン”(←監督の発言そのまま/一同爆笑)のようになってしまうので、(映像ソフト化やBOX化の)監修の仕事の時以外は観ない。
Q:念のため確認ですが、エドは“男の娘”ではなく女の子ですよね?
A:(渡辺監督)エドは性別とかそういったものを超越した存在。男とか女とか、そんな小さな枠はどうでもいい。
Q:TVシリーズ制作時はちょうどアナログ→デジタルへの制作移行期だったかと思いますが、それについてのエピソードはありますか?
A:(渡辺監督)20話「道化師の鎮魂歌」はサンライズ史上初のフルデジタル作品。当時、セル画に特殊効果をかける担当が居たけれど、デジタルにはかけられない(ノウハウがない)ということで、何故か川元さんがかけたりしていた(例:ビバップ号側面、位相差空間ゲートなど)。制作後期はセル画をスキャンしてデジタルデータ化する方法をとってみたり、現場では色々と試行錯誤していた。
Q:好きなキャラorエピソードは?
A:信本さん→ビシャス
  渡辺監督→ジュリア
   海外で同じ質問をされ同じ答えを言ったところ激しく落胆されたため
   こういった質問自体がちょっとしたトラウマになっているとか……。
   曰く「俺がいちばんジュリアのことをわかってる!」
  川元さん→アイン
   「もっと動かしたい!」ということで、
   作画監督担当でない回であっても
   勝手に(?)作画に修正を入れたりしていた模様。
  佐藤さん→
    ①5話に出てくるモブキャラの少年(ドレッドヘアの子)
    実は初期の企画書ではビバップ号クルーは5人だった。
    最終稿でのエドにあたる人物が男女ひとりづつ居た。
    そのうちの男子キャラが没になり5話のモブとして再利用された。
    ②アンディ
    好きな台詞はもちろん「君の瞳に映った僕に乾杯」。
Q:最終回、スパイクは結局どうなったんですか?
A:(渡辺監督)どうにでも取れるように作ってある。観た人が各々で判断してもらえればいい。
【ビシャス役に若本規夫さんを起用した理由】
スパイク(CV:山寺宏一さん)もジェット(CV:石塚運昇さん)も“いい男の声”なので、ビシャス役はアクが強い人にしたかった。
でも、ちょっと強すぎた。
【BD-BOXの特典について】
信本さんの書きおろし小説は「スパイクとジェットの出会いの物語」になる予定(!)。
曰く「真っ白の冊子が入っていても、心の目で見れば字が書いてあるかもしれません(笑)」
渡辺監督はミュージッククリップを作る予定とのこと。
曰く「真っ黒い映像が収録されていても、心の目で見れば(略)」
川元さんによる描きおろしイラストBOXは、“ケーキ箱”(前述のDVD-BOX)の時と同じアートディレクターと話を進めているとのこと。
但し「自分の引き出しにない方向性なので、理解するのに時間がかかる」とも。
佐藤さんはブックレットを担当。
「某ミュージシャンに別のところで書いてもらった文章を引用しようとしたら、(高い声で)『えー!それはシートベルツのために書いた文章だからダメー!』と言われてしまって、今ちょっと苦戦中です」とのこと。
【その他】
・とてもマイペースな渡辺監督・信本さん・川元さんについて、佐藤さん曰く「ビバップの宣伝コピーで“だらしのないかっこよさ”というのがあったんですけど、まさに終始そういう感じなんですよ(お三方を見ながら)」
・信本さん・川元さん・佐藤さんは渡辺監督のことを「ナベシン」と呼んでおられました

あっという間にタイムアップ。
最後のご挨拶の際、渡辺監督は

「まだまだ語り足りませんが、今日はありがとうございました」

と仰っていたので、きっとまたこういった機会を設けてくださる!はず!
渡辺監督、信本さん、川元さん、佐藤さん、そして関係者の皆様、
本当に素敵な時間をありがとうございました!


休憩を挟みまして、いよいよ本編の上映。
今回は、テレビシリーズ全26話の中から監督がセレクトした10話が上映されました。

Session # 5  堕天使たちのバラッド
Session # 7  ヘヴィ・メタル・クイーン
Session # 10 ガニメデ慕情
————————(休憩)————————
Session # 12 ジュピター・ジャズ(前編)
Session # 13 ジュピター・ジャズ(後編)
Session # 17 マッシュルーム・サンバ
Session # 22 カウボーイ・ファンク
————————(休憩)————————
Session # 24 ハード・ラック・ウーマン
Session # 25 ザ・リアル・フォークブルース(前編)
Session # 26 ザ・リアル・フォークブルース(後編)

各話のあらすじや詳しい内容につきましては書きませんが(これからご覧になる方もいらっしゃるかと思いますので……)、個人的な感想をネタバレしない程度にいくつか。

・全体的にわりと渋いというか、通好み感やや強めなセレクトのような気がしました。
・各話EDのスタッフロールを観るまでド忘れしていた「えっ!?この方もご出演されてましたっけ!?」シリーズ
   →10話に山口勝平さん、12〜13話に緑川光さん、
    17話に田中敦子さん、25〜26話に檜山修之さん
    ちなみに緑川さんと檜山さんは双子の兄弟という役柄。
・7話は何度観ても惚れ惚れするかっこよさ……!!!
・10話はジェットさん回なので渋さ成分増量。
・「ジュピター・ジャズ」はかなり好きな回なので、大画面で観れて嬉しかったです。
・ギャグ回2連発(17話と22話)では要所要所で客席から笑い声が。さすが皆様わかっていらっしゃる……!
・スパイクの百面相っぷりが演出上絶大な効果をもたらしているなあ、と再認識。(例:22話の冒頭のスパイクは超男前なのに、アンディが出てきた途端に残念フェイスに……)
・今回はDVD-BOXと同じ画質での上映ということでしたが、劇場の大スクリーンに映しても違和感や気になる荒さはありませんでした。BD-BOXではもっとキレイな映像になっているということなので期待。
・そしてもちろん今観ても古さを感じないストーリー&演出!
・今回上映された10話に限った話ではありませんが、全26話中に飛び飛びで出てくる台詞や場面の反復に気付いては驚いたり感動したり。(例:最初のほうに出てきた印象的なアレが最後のほうにもう一度出てきたり……)
・上映前トークショー(前述)での好きなキャラ談義で、渡辺監督がジュリアを、信本さんがビシャスをそれぞれ挙げていらしたわけですが、それを踏まえてラスト3話を観たところ、なんだか非常に納得しました。もしお二方のフェイバリットが違うキャラだったらば、こういったお話にはならなかったんだろうな、と………

全26話+劇場版を何度も何度も見返している私ですが、こういった形で改めて観てみると、新たな発見や興奮がまだまだたくさんありました。
なのでオールナイトとはいえ眠くなるはずもなく、あっという間の約6時間。
会場を後にした時には、朝の5時半になっていました。

一緒に素敵な一夜を過ごしたビバップファンの皆様、おつかれさまでした。
渡辺監督・信本さん・川元さん・佐藤さんをはじめ関係者の皆様、本当にありがとうございました。
ビバップ関連のイベント、また是非やってください!商品化も!
古くするにはまだまだもったいない作品ですので!

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