そんなことを誰かが言ったが、これほど同感できる言葉もない。まったく菅ほどの総理大臣は憲政史上初だろう。

　これというのも党内基盤もないのに、アベ三選の露払いという前代未聞の大役を仰せつかったからだ。そんな傀儡でも、コロナ対策を見事に成し遂げるとか、もう少し人気取りをして、政権を続けて、ジェペット爺さんに逆らうピノキオ鼻高々となることもできそうなものだが、あんなに無策で、話術も喋る中身もないのでは、どうしようもない。アベのような無能な男でも、一見ソフトでユーモアのセンスのある好感の持てる人物として愚衆を欺くくらいの芸はあった。

　本人は辞めたいのではないか？　だが、今辞めてもらっては困るという陰の声があるにちがいない。

　変異株が蔓延し、医療は逼迫する。ワクチンはまだ十分に行き渡っていない。アベさんにそれを押しつけるな（元はと言えばアベの撒いたタネばかりだと過日の週刊文春（６月10日号「ワクチン遅れ元凶は安倍晋三」は報じていたが）、今年一杯は続けろと。

　知り過ぎた男。ＪＯＣ経理部長のように電車に飛び込んで自殺と見せかけ葬られる恐怖に怯えているのだろう。下手なことを喋れば言質を取られて、いっそうの紛糾に・・ならば、壊れたレコーダーと言われようとも、短い当たり障りも中身もない同じフレーズを繰り返しているほかない。

　とはいえ、スガ氏が自死を選ぶ可能性は大いにある。自殺すると同情票で自民が持ち直すという「読み」をしている連中が自民党首脳部にいるはずだ。その読みの通りにされてしまうのだ。過労で入院というのもいいかもしれない。日本人は情に弱いから。

　日本は怖い国だ。もうやってられねーと言って全部、ぶちまけて辞めるという手は通用しない。江戸時代の村八分、戦争中の特攻隊と同じで、親族に累が及びかねない。

　「頃合いを見計らって仮病で入院しろ」という指令もｘｘなどから出ていそうだ。「変なマネをしやがると、セメントで固めて東京湾に放り込むぞ。セメントならオレのところにいくらでもあるからな」とか。これでは、あ、そうですか、と聞くほかない。

　横浜の海にはそういうのがいっぱい沈んでるそうで、警察が運河の底を浚ったりしているのが、時折見られる。