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過去に執着しても、その先に成功はない。

Voicy No.0228 2022年10月17日放送
本日の文章を音声で聴きたい方はこちらからどうぞ

人は思ったより親の影響を受けています。成長の過程で身につけた人生観で設定がつくられて、そのとおりの現実が現れます。過去から成功のタネを探すより、新しい価値観と人との出会いで、成功の扉は開かれていくのです。


自分は、どんな設定で生きているのか。


ほとんどの人が、自分自身をどう捉えているか、世の中をどう見ているかという自覚を持っていないと思っています。自分が住んでいる世界観や、この世の中をどう解釈しているか、わかっていないのです。

自分の人生に対する解釈や、この世界の捉え方が誰の影響を受けているか実際に棚卸ししている人は、ほとんどいません。

自分の世界観や人生観が変わるとき、発想が変化するときは、生きている世界への解釈が変わるとき。

さなぎの背中がばりっと割れて中からチョウが出てくるような思考的な脱皮が起きると、解釈が大きく変わって次のステージに行けたりします。

これを悪用するのが洗脳です。

例えば陰謀論とか極端な主義主張に囚われている人たちは、この世の中の解釈をある設定で強烈に塗り固めて、その上で世界観、設定を信じ込ませて、ある行動をさせるわけ。

オウム真理教とか、世に言うカルト的集団のことです。

信仰があるのは構わないですが、宗教とカルトは別です。
カルトとか狂信的な集団は、世界観とか設定をインストールしているのです。

それがどれほど強力かというのは、オウム真理教や旧統一教会が存在し続けていることからわかります。普通にニュースで「すごいな。こんなことを信じている人がいるんだ」と思うようなことってあるでしょう?

実は子どもの頃から言われてきている「お金儲けを考えるな」とか「誰にも迷惑かけるな」というのは、この世に対するただの解釈です。その誰かがつくった設定に人は縛られていて、その上で、ものを判断しているという前提があります。

だから、自分は何の設定を信じているかを、まず確認してほしいです。


設定の身近な一例は。


初詣に行くかどうかは、子どもの頃、家でみんなが行っていたかどうかが大きいです。

生まれた環境で家族みんなが行っていたら「初詣には行くものだ」という信念になります。神様へのご挨拶で1年の安全を祈願する設定にいる方は行くし、そうでない方は行かないことが結構大きいのです。

子どもの頃全く行っていなかったのに、急に物心ついてから行き始めるというのも、友達とかデートで彼女に誘われたので初詣に行くのはあるにしてもです。

だから、お金や世の中に対する最初の設定がインストールされるのは、やっぱり親からでしょう。

「貧乏人ばっかり損をする世界なんだよ」とか、「この世は不条理で努力しても全部既得権益が持っていくんだよね」といった話を聞いていると、世の中はそういうものだなと思います。

しかし本当にそうかどうかは、自分の生きている世界の設定を考え直して、つくり直していけばいいだけです。どういう形でもいいですが、結局それが足かせになっているのが前提というものです。


過去の自分と、未来の自分は違うんだ。


今日のテーマの「過去に執着しても、その先に成功はない」ということに対して、明確に思っていることがあります。

コテツブランド論では「ルーツ・ヒストリー・ポリシーを、ブランディングするときの元にしてください」という話をしています。これは過去を振り返って、過去から今の自分を考えてほしいからではありません。

人って、今がきつくなったり未来に希望を持てなくなると、過去を美化して過去に執着します。

例えが変で申し訳ないですが、寂しくなったら元彼女にLINEする男性がいますよね。現状でモテなくて寂しいと、元カノに「元気? 最近どうなの?」みたいなタイプの人です。

人は現状に想い通り行かないことが増えてくると、「あのときはよかった」みたいに思い出します。自分を確認するときに「過去好きだったものから考えろ」という話もありますが、オレは、そういう捉え方をしないようにしています。


人が成長するとき。


人が変わるときには、新しい要素、新しい情報、新しい価値観に触れたり、さらされたりしたときです。

新しい価値観や新しい可能性を開いてくれる人と協業したり、一緒にチャレンジしたりして今まで勝手に思い込んでいた幅が広がって、思い込んでいたのと違う形でトライして可能性が広がって未来がつくられていくのを、自分の人生で体験してきているからです。

だから、過去にやったことに基づいて「これをやろう」とは、全く考えていません。
それをすると、ものすごく未来の可能性が小さくなるのを体感してきているからです。

オレは26歳で起業しますが、起業後の事業計画を立てたりしていたものは全くうまくいきませんでした。出会う人やアドバイスを受けた人に言われたことを半信半疑でやっているうちに、あれよあれよという間に、会社が巨大化していきました。

それは、オレが思っていることや、過去に基づいて自分が得意なことに執着していたからではありません。

今までの実績経験を元にしてもたいしたこともできないし、自分を導いてくれるような人がいて、変じゃないなと思ったら何でもチャレンジした結果、思わぬ扉が開かれたのです。

人の性格も、付き合う人で変わります。

人生におけるピークを過去や今と考えている人もいれば、未来で考えている人もいるのを強く感じていて、いつまでたっても中学高校のときの輝かしいスポーツの成績や学歴にこだわっていると、この先の未来を狭くしてしまいます。

人は、人の影響で変われるのです。

過去から見て「オレはこういう人だ」と決めつけず、新しい人との出会いの機会をつくりチャレンジしていってください。

以上、久々野智小哲津でした。


本文は
コテツがVoicyの「ブランディングと商売の話」で語った内容を
文章化し加筆したものです。
Voicyアプリをダウンロードして『コテツ』で検索、無料で聴けます。
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久々野智小哲津
二十数年にわたり、のべ7社ほど(8社目準備中)会社を経営。ITの会社を大きく成長させた後、新規事業でさまざまな事業を立ち上げ、フランス、イタリアを中心にヨーロッパからブランドを日本に持ってきたことをきっかけに、ブランドづくりができるようになった。
海外ブランドの日本進出や、日本国内の会社、サービス、商品、人(タレントさん、議員さん、スポーツ選手など)のブランドプロデュースにも関わっている。
Instagram https://instagram.com/q.kotetsu/?hl=ja
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