見出し画像

売るための企画ってどうやるの?【聞き手 コミュニケーションデザイナー アズマ ヤスオ】

Voicy No.0223 2022年10月3日放送 
本文を音声で聴きたい方はこちら

1回目)差別化について
2回目)集客について

聞き手に
アズマヤスオさんをお招きした3回目は、「売るための企画」で具体的なポイントを探っていきます。

アズマ 前回は「集客はどうしていくか」というテーマで、「企画は数である。自分とは全く違う業種の方とコラボして企画をしよう」というお話でした。コラボするときのポイントはありますか。

コテツ 集客が大変だから、もうちょっと熱いお客様と企画をやりたい。量的なことよりも、確実に商売につながる方とイベントをすることです。広告は広くあまねく見てもらおうとします。
しかし、イベントをやるときに最初に知ったほうがいいのは、みんなが見ているわけじゃないこと。あるクラスター(かたまり)の人たちが見ている媒体や情報が、間違いなくあることです。

これはアズマさんの専門領域ですが、企業の研修を探す人たちだけが見ている専門のプラットフォームのようなものが、世の中に実は無数にあるわけです。
幕張メッセなどでやるような業界フェア的な、小さいイベント的なものは結構ある。

だから、コラボするときは自分のビジネスから半歩くらい離れて、こういうニーズを持った人たちが集まっているところはないか探した方がいい。

アズマ こういうニーズを持った人は、自分の商品でお悩みを解決できる人ですね。

コテツ そうです。最近増えてきているのが、ペットビジネス関連とアパレルが組んだものです。
飼い主さんの洋服を出すところとペット服のところが組んで、撮影会イベントをやっていたりします。

飼い主さんが着そうな洋服の価格帯が値段の張る洋服なら、ファンの方はお金を持っているから、ペットにも予算を持っていると考えているわけです。

ペットフードとかペット用品を売っている会社は、自分たちだけで売っていると、いつも来てもらえる顧客層が似通ってしまいます。
ですから、カテゴリーは違っても隣接というか、半歩ぐらい出てみなければ駄目だと思います。

アズマ ちょっとコツが要りそうです。今まで見ていた景色とは、違うところを見る感じですものね。半歩出てみる最初は、どう探せばいいですか。

コテツ これはとても重要なんですが、中小企業とか個人事業主にとって一番意味がないのは同業と群れることです。程度問題ですが。

アズマ よく群れますよね、情報交換という名目で。

コテツ そうすると無言の同業圧力に影響を受けて、価格設定とか商品構成が似通ってくる。同業に相談するのが一番良くない。
「なんでそんなことやるんだ。昔オレの先輩でこういうことやった人がいたけど、うまくいかなかったぞ」みたいに言われます。結局みんなとメニューも販路もそろってきて、ほぼ意味がない。

自分以外の業種の人と接点を持つときは、一緒に何かできるかどうか意見交換をすることが、一見関係なさそうですごく有効です。

アズマ しかも自分と同業じゃない人に話をするとき、プロの人はうっかり自分だけしか知らない専門用語をしゃべりがちです。でも同業じゃない人はわからないし、消費者の方もわからない。

コテツ 今はボーダ-レス経済で、カテゴリーが崩れている時代です。洋服をつくっているところは食べ物にも口出しをしてきます。
全部がライフスタイルブランド化しているのです。

メソッドは大事ですが、アズマさんの仕事も火を囲んで海でやったら今までと違う感じになる。「そんな非日常でおしゃべりしましょう」というライフスタイルの問題にもなる。
でも、効率を考えれば、そこまで行かない人もいます。

ほかの業種の方と話をしていくとき、消費者のニーズというか強い興味は、抽象度を上げれば今はいくつかにまとまります。

アズマ 共通項はたくさんありますから。

コテツ どの業種・業態でもたくさんある。消費活動では、人によって、これに関しては安いものを選び、あれに関しては良いものを選びたい。
時間の使い方、自分の価値観とか安心感の考え方も、業種が違ってもかみ合うところがあります

最終的に提供しているものが合っていれば、別な業種ともイベントでコラボが可能です。

50業種くらいから相談を受けますが、「うちの業界、特殊なんですよ」と全員が言います。

変に自分でカテゴリーをつくらないで「もしかしたらかみ合うかも」と思いたい。
もしかすると家電と食育と、アズマさんのコミュニケーションデザインが合うかもしれない。もしかしたら、楽器を流すのが合うかもしれない。

今はボーダーやカテゴリーを超えてくる人たちがうまくいきます。何屋だかわからない、何のビジネスだかわからない人の時代です。

アズマ 確かにそうですよね。自分と全く違う業種の方とコラボする最初には、全く知らない人に「やりましょうよ」と言えません。
例えばお友達で、他業種で働いている人とコラボするのが具体的な一歩という感じですか。

コテツ リアルの場で、たびたび打ち合わせしたほうがいいです。With コロナというところからいけば、対面でお茶でも飲みながら打ち合わせたい。

自分もアズマさんも消費者でもあり、ビジネスオーナーでビジネスを展開する側です。そういう話をお互いやりながら、どこかにかみ合わせがあるかもと繰り返しやってみる。
うまく自分と違う業界とコラボできている人たちのほうが、絶対生き残りやすいです。別な流入口を持ってこられるので。

アズマ それを事前に知っておくといいですね。抽象化していくと、自分のビジネスもお友達のビジネスも、同じお客様を満足させられるという前提のもと、どういうことができるのかという前提で話を進めるといい。

コテツ 全てがそこに集約されていくみたいなニーズが、今は限られています。今生活する上で、機能とか性能で人は納得しなくなっているから。

アズマ どれもいいし。

コテツ そうすると付加価値とか体験とか、まさにコミュニケーションとか、ちょっとした幸せの総量が増えていく。
そういう観点の切り口で消費者の方に興味を持ってもらおうと考えれば、どんな業種でも組めると思います。

アズマ 確かに。それはいい光が見えましたね。

コテツ 今日もありがとうございます。

本文は
コテツがVoicyの「ブランディングと商売の話」で語った内容を
文章化し加筆したものです。
Voicyアプリをダウンロードして『コテツ』で検索、無料で聴けます。
本文を音声で聴きたい方はこちら

久々野智小哲津
二十数年にわたり、のべ7社ほど(8社目準備中)会社を経営。ITの会社を大きく成長させた後、新規事業でさまざまな事業を立ち上げ、フランス、イタリアを中心にヨーロッパからブランドを日本に持ってきたことをきっかけに、ブランドづくりができるようになった。
海外ブランドの日本進出や、日本国内の会社、サービス、商品、人(タレントさん、議員さん、スポーツ選手など)のブランドプロデュースにも関わっている。
Instagram https://instagram.com/q.kotetsu/?hl=ja
X(Twitter) https://twitter.com/kotetuq
公式LINE https://onl.la/khJ6hfU

この記事が参加している募集

仕事について話そう

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?