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マルセイバターサンド

マルセイのバターサンドが好きだ。

初めてマルセイのバターサンドを食べたのは、そう、北海道に帰省していた人のお土産だったと思う。今から10年以上も前である。

「おいしいから食べてみなよ」

と勧められたが、私はレーズンとバタークリームとクッキーがあまり得意ではない。嫌いではないけど、できるなら食べたくない。そういう食べ物だ。レーズン入りのパンは絶対に買わない。大阪では「りくろーおじさんのチーズケーキ」というむちゃくちゃ美味しいチーズケーキがあるのだが、レーズンが入っている。それはかろうじて食べれる。娘はレーズンが好きなので、あまり褒められた行動ではないが、娘にレーズンを食べてもらっている。バタークリームのケーキも食べたことないし、クッキーは歯につくから苦手だ。

が、年上で先輩でもある人に勧められた以上「私、嫌いなんで」と無下に断るわけにもいかない。

食べた。びっくりした。私が想像していた以上の世界がそこにはあった。

口に入れて噛んだ瞬間、さくっとほろっとした食感の後に、レーズンの香りと食感。そのレーズンには嫌な歯ざわりは一切ない。そしてバタークリームは口の中でスゥーーーッと溶けていく。そして後からラム酒のふんわりといい香りが鼻に抜けていった。レーズンも自分の想像していた嫌な味はなくて、クッキーと中のクリームと調和していて、レーズンが主役のような脇役のような。これはすごい・・・と、初めて悦びを知った青年のようになってしまった。(女だけど)

衝撃的すぎて、その後、2個目に手を出したか、出してないかは覚えてないない。

大阪でも百貨店の催事などで出店している事はあるだろうが、なかなか購入のチャンスには恵まれなかった。今から4年前に義母が買ってきてくれた時に食べる機会があった。5個入りの定番の箱だ。多分、私がほとんど一人で食べてしまったと思う。

昨日、お土産で頂いたのだが、もうすでに私は三個食べてしまった。旦那は一個食べた。今手元に一個ある・・・もう我慢できない。これを書き上げたら頂こうと思う。

「いただきます。」







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