企業の炎上リスクについて考えたこと

数日前にとある企業にまつわる怪文書が出たことで大変よく燃えたようです。僕は真偽不明のものは拡散しない主義なので言及は控えます。(僕のTwitterタイムラインにはほとんど出現しませんでした。)一方で、企業側の立場にたって考えるとこの炎上はなかなかつらいものがあるように思います。例えばですが自分が人材採用を担当していたとしたら、こんなんで足下をすくわれるのは本当につらい。まあ100%真だったら諦めもつきますけど、実際にはまあ七割は誇張とか、あるいはかなり古い情報とか、ほんの一部の部署で起こったことがクローズアップされているとか、そういう感じなんじゃないでしょうか。

それで、自分がもし企業側の立場であれば、このような炎上リスクをどう回避するかというのを考えていたのですが、個人的な結論としては、「一定以上の立場にある中の人の発信力を高めておく」ことが重要なんじゃないかというところに思い至りました。

中の人からの強力な発信によって、炎上を回避できるパターンというのは、最近もいくつかありました。たとえばこれ。

これは100%偽の情報にもかかわらず、ある程度広まりを見せていた怪情報でしたが、普段から技術コミュニティに対して強い発信力を持っているCTOの発言が逆に拡散され、一気に収束しています。

次は、つい数時間前の事例。

元の火種は僕は目にしていなかったのですが、こちらも圧倒的な発信力をもつ中の人であるCXOの誠実な発信によって、一件落着となりそうです。

ポイントとしては「プレスリリース」のようなものではなく、中の人個人の発信であることです。プレスリリース的なものって、見られないし、書けることが限られるし、信用されないし、中の人の顔が見えないから叩きやすいし、こういう真偽が定かじゃないようなものに対して消火するような効果は得にくいと思います。

ただ、中に発信力の高い人がいても、その人がある程度責任を取れる立場ではないと、逆に火傷しそうにもなるのでなかなか動きにくいんですよね。会社としても社員は守らないといけないので、仮に社員が会社を守りたいと思ってもなかなかやりにくい。そういう意味で、上の二例は両方とも役員のレベルの人が発信力が高いということで、理想と言えるのではないでしょうか。

僕個人としては、やはり所属する企業が悪く言われるのは悲しいと感じます。ぐうの音も出ない正論であれば受け入れるしかないですが、そうでなかったときは特に辛い気持ちになることが容易に想像できます。

最後になりますが、組織というのはあくまで所属する人間の集合体です。真偽不明の状態で拡散することは、もしその情報が完全に偽だった場合は、無為に中の人達を苦しめる張本人になる、ということを自覚したほうがよいでしょう。


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