今年も寝不足の夏が始まる

 個人勢Vtuber・渋谷ハルが主催する「Vtuber最協決定戦 Season3」。約1ヶ月後に本戦を控えた昨日、その出場者が発表された。今でこそ『Apex Legends』(以下、APEX)のスクリムや大会が頻繁に行われるようになって、APEXの配信自体がやや食傷気味になりつつあるけれど、そんな数多くの大会の中でも、「V最協」という大会は、ぼくにとって特別に思い出深い。

 第1回の大会は本当に最高だった。あいにく、2020年の春頃からVtuberの配信を本格的に見始めたから、当時のぼくは、出場している面子なんて有名どころの数名しか知らなかった。でも、そんなぼくでさえ、画面の向こうで悲喜こもごもになりながら頂点を目指すVtuberたちの姿を、事前の練習スクリムから本戦に至るまで、のめり込むように見続けてしまった。クソ熱い夕暮れどき、行きつけの本屋の駐輪場でスマホ片手に「うおー」「マジか」と小声で呟いていたような記憶が今もかすかに残っている。人間の記憶なんて曖昧なものだから、自分で自分の記憶に補正を入れてしまっているかもしれないけれど、それでもあのときの熱狂を本物だったってことにしておきたいなぁと思っている。

 第2回の大会も実に素晴らしかった。第1回の配信を見ていたときのような訳がわからないくらいの熱さは感じなかったけれど、Vtuberの配信を見始めて暫く経ったこともあり、参加メンバーとAPEXへの解像度が少し上がっていたから、第1回とはまた違う質の面白さを味わうことができた。このVtuberはどのような話し方をするのか、どんなプレイをするのか、どれほどの熱量を持っているのか、チームメイトとどんな関係を築いていくのか……というVtuber自身への興味。平地が多いマップでどのようなキャラクターピックをするのか、持ちキャラの練度をどれほど高められるか、各チームのIGLがどんなオーダーを出すのか、味方とどのように連携をとるのか、スクリムが進むに連れてメタがどうなっていくのか……という、ゲームの勝敗予想に対する興味。このふたつの興趣が渾然一体となり、大会を通じて、あまりに多くの物語を産み出した(その物語の存在に気づくことができたのが、第2回のV最協だったと思っている。

 ……まぁそんな訳で、過去2回のV最協(もっと前には最強決定戦って名前のPUBGの大会も行われてたらしいんだけど、知識がほぼ無)は、見ている側としてはチョー楽しめる大会だったのだ。自分がやったこともないゲームの配信にこんなに熱くなるなんてなんだかおかしいな、と我ながらに思うけれど、だって楽しかったんだもんしょうがない。

 さて本題。今日の昼頃にYoutubeの登録チャンネル欄をスクロールしていたら、渋ハルがV最協のメンバーを発表している配信のアーカイヴが出てきた。「オッ来たか」と思い配信を垂れ流していると、段々とワクワク感が湧き上がってきて、いてもいられずこんな自分語りを始めてしまったわけである。でも自分語りだけだと味気ない。なので、この熱に任せて、配信で挙げられた20チーム58名(2名は未決定)のメンバーを見ながら、このチームはああなりそうこうなりそうみたいなことを好き勝手に書いていこうと思う。まぁ9割方渋ハルが配信で言ってたことと被ってそうだけどできるだけ気にしない。配信で本戦後にこれを読み返すと楽しそうだな~って自分が思えるやつを書き残したい。

チーム1~5

・チーム1(歌衣メイカ、おだのぶ、八雲べに)

 メイカちゃん、少し前まで麻雀の人という印象が強かったんだけど、いつの間にか名誉ジブ使いになっていた……。あんまりエペ配信見てないからプレイの特徴とか知らないんだけど、マスター踏んでる勢は大抵バケモンという認識はある。それはそうと、ジブオーダーはムズい印象があるし、キャラピックどうするんだろう。WEの地形がだいぶと様変わりするっぽいから、平地が増えてオリンパスみたいにジブ必須になる可能性もなきにしもあらずなんだよな。おだのぶは第2回V最協でちゃんぽん取るたび無限に泣いてた印象がある。でも、ちゃんぽん取れたってことはかなかなのオーダーを忠実に実行できてたってことなので間違いなく地力はあるんだろうな。べに様はヴァロつよつよだし、いつかのAPEX配信で縦ハン取ってたって切り抜きかなんかで知ったので未来のバケモン候補だと思ってます。チームの雰囲気は騒がし……和気藹々としてそう。

・チーム2(常闇トワ、胡桃のあ、アルス・アルマル)

 ク、クッソ強ェ~! 全員CRカップやら何やらでスクリム慣れしてるし、D4(ジブ使い)、マスター、P3ということで純粋な戦力的にも◎。普通に優勝候補の一角だし練習カスタムで高順位の常連になりそう。胡桃のあさんは最近オーダーの練習回数増やしてるっぽいのでがんばってほしい。前回は無限にBIGと戦闘しててしんどそうだったし……。

・チーム3(小森めと、エクス・アルビオ、西園チグサ)

 インファイトつよつよめっさん、オールラウンダーめの英雄、これまた大会出まくりのチグサさんってことで、これまた強い。大会系での活躍が多い3名でもある。ツイッターでエビオが「オーダーがんばる」って旨のツイートしてたけど、つーことはジブ持たないのかなぁ(レイドくんが言ってたジブオーダー苦行論をひたすら主張)。どんなキャラピックなのかたのしみ。

・チーム4(三枝明那、不破湊、奈羅花)

 どうなるか読めね~。アッキーナとふわっちは最近までAPEX触ってなかったっぽいけど、ふたりともゲームセンスがあるから、ガチったら本番までにD4~D3くらいの実力になってそう。奈羅花さんは言わずと知れたディボ振り回す系の姫だし、ワンチャン3人でダイヤ帯フルパで回せるくらいの実力帯に仕上がってもおかしくはない。楽しみ

・チーム5(杏戸ゆげ、イブラヒム、龍ケ崎リン)

 マスターとイブプトが組むという事象が普通にヤってる寄りのヤバさなので暴れそう。龍ケ崎リンさんは不勉強なもので存じ上げない……。本戦の仕上がりに期待。

チーム6~10

・チーム6(一ノ瀬うるは、ラトナ・プティ、黛灰)

 のせぷてが組むという事象が明らかにヤッてるとしか言いようのないヤバさなのでバチクソ暴れそう。まゆゆもゲームセンス○なので尚のこと暴れそう。チーム2と同じく優勝候補に名を連ねそうな印象。ただ、のせぷてにIGLのイメージがないから、このチーム誰が音頭とるんだろってのは気になるところ。レイス持ちそうなのせさんかなぁ。だとしたら、のせさんがオーダーとして覚醒すれば手の付けようがないチームになるのでは。

・チーム7(白雪レイド、卯月コウ、英リサ)

 レイドくんファンボなので、ぼくはこの視点をメインで追っていると思われる。レイドくんはたまにトロールするけど、特異のヘビー武器やショットガンでの近接戦闘、長物までだいたい使えるオールラウンダーなので、ウヅコウと英さんのピックが鍵になりそう。ワンチャンどちらかがジブ習得してレイドくんがオクタンで暴れられればすごいことになる。でもレイドくんのジブ見たい気持ちもあるんだよな~。ドーム張ったときの「コイツなら何とかしてくれるんじゃないか」感にとてもワクワクするので。あと、昨日の顔合わせアーカイヴの、オクタンジャンパチキンレースでレイドくんが真っ先に奈落に落ちていったところ面白すぎましたね……。あそこで開き直ってるの普通にバケモンなんだよな。レイドくんのツッコミと真顔ボケの二刀流トークすきすぎる。

・チーム8(椎名唯華、現よみ、瀬戸美夜子)

 D4×2、マスターってことでこれまたとてもバランスがよい。しかもせとみやはジブ使えるし。これまた大会経験豊富だし。それはそうと、椎名さん、CRカップ→ARライブ→にじ甲→V最協ってスケジュールハードすぎんか……? 葛葉にも言えることだけど……。マジで何とか体調崩さずにやりきってほしい。無理しないでとは言えない……(このスケジュール自体が無理をする前提で成立していると思うので)。

・チーム9(花芽すみれ、花芽なずな、社築)

 このチームもバケモンチームの一角だと思う。なぜなら花芽なずなさんとやしきずがコスパ枠だから。コスパ枠2+マスターのチームは絶対暴れるんだよなぁ……。ブランクあるとはいえ、やしきずの長物がヤベーことはV最協追ってるので知っている。どうせなら暴れ散らかしてほしい。あと、このチームのVCがどうなるのかめちゃクソ気になる。

・チーム10(杏仁ミル、96猫、神田笑一)

 マジで3人ともAPEXのプレイがどんな感じなのかまるでわからんのでコメントしかねる……。そこまで気まずくはならなそう。神田ァが夜神月を経てまたAPEXの大会に出たことには驚きがあるし、出てくれてよかったと思う。

チーム11~15

・チーム11(天使うと、勇気ちひろ、森中花咲)

 勇気ちひろさんと森中花咲さんが一緒に大会に出ることに少しばかりの感慨がある。安定ムーヴしそうなので順位ポイント高そう。天使うとさんは存じ上げないのでどんな感じの人か楽しみ。

・チーム12(空澄セナ、橘ひなの、如月れん)

 ポイントギリギリのチームはもう全員暴れるってことでいいんじゃないか? ぶいすぽ同士なので連携よさそうだし、エースの橘ひなのさんがインファイ鬼のように強いので暴れ散らかしそう。

・チーム13(バーチャルゴリラ、乾伸一郎、星川サラ)

 結構な数のチームに暴れそうだの優勝候補だの言ってきたけどこのチームはガチで止めるのムズそう。そもそもゴリラさん1v1で止められるやつがどんだけいんだよって話だけど、それ以上にIGLとしてゴリラさんが頭抜けていると思う。ファイトならワンチャン勝てる面子はいるけど、参加者のなかでゴリラさんよりいいオーダー出し続けられる人はいないのでは? いたらプレデターいけるよ。乾殿も星川さんも足引っ張るようなイメージまずないし、間違いなく強いチームだ。

・チーム14(奏手イヅル、律可、岸堂天真)

 ホロスタ(というかホロ全般)に馴染みがないのでマジでわかんねぇ……。でもランク帯のバランスがよいので充分上位に食い込みうる。

・チーム15(獅子神レオナ、日ノ隈らん、エルフのえる)

 ポイント余らせてるので上位に食い込むのは他のチームよりムズそうだけど、APEXは安地やらの運要素が強いし、現に第2回最協でポイント余らせ気味だった夜神月が本戦でちゃんぽんとったりしてるので、ワンチャンは普通にありそう。あと、渋ハルも言ってたとおりガスローバ構成の防御力にも注目したい。

チーム16~20

・チーム16(雪城真尋、長尾景、神成きゅぴ)

 ボクシング部が離ればなれに……。まぁでもえるさん共々がんばってもらいたい。きゅぴさんは第2回最協でちょくちょく暴れてた記憶があるぞ~。

・チーム17(アステル、ロボ子、癒月ちょこ)

 例の如くホロ関連の知識は薄いおれではあるが、KAGAYAKI杯をレイドくん視点で見ていたのでアステルくんのバケモン具合はよく存じている。スクリム最終戦、全滅寸前のチームを3タテにより救い、魂のハイドからの競技経験者討伐&2位奪取。チームを総合優勝へと導いた……。あの試合を見てた身としては彼が10pt相当であることに異論はない。ソロマス達成者だし。あとはアステルくんがチームをどれだけキャリーできるか……。

・チーム18(夏色まつり、不磨わっと、天神子兎音)

 これまた視点を見ている人がいなくて言及しづらい……。でもまぁまつりさんますたーだし結構名前見ることは多そう。

・チーム19(パカエル、ふぇありす、-)

 メンバー未定チームその1。パカエルさんはTSTでもあっとぱわふるでもエグいくらい暴れ散らかしてるし、今回も暴れるんだろうなぁという気がする。ふぇありすさんもゲームセンス○だし、他1名もダイヤ帯取れるし、上位に食い込む姿を想像しない方が難しい。

・チーム20(叶、葛葉、-)

 メンバー未定チームその2。もう今決まってるところだけで暴れるのが確定している。クロノワ揃ってるのガチえぐいって。それにしても、他1名はどうなるんだろうか……。ちょっとだけ本ひま来るのかなぁって思ったんだけど、渋ハルは結成時点でのランクを参考するって説明してたから、D4チャレンジ達成したいまはもう組めない説あるんだよなぁ。一応リーダー権配られた時点だとプラチナ上位だけど、例外措置とるとも思えないしなぁ。うーん読めん。あとクロノワと組んで違和感ないプラチナ帯って誰だ? りりむ?

おわりに

 書くのめっっっっっっちゃくちゃ疲れましたね……。まさか5000字超えるとは思わなかった。書き出したらタイピングが止まらなくなった。でもまぁ書き出したいことはおおかた書き出せたので、この予想を頭の片隅に留めながら第3回V最協を楽しみます。すでに練習カスタムが待ちきれない……。

 連日連夜、時計が0時を回っても眠らず、Vtuberたちの熱い激闘を画面越しに見送る……そんな寝不足の夏は、もうすぐそこ。

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