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ベネズエラ:自由選挙実現までの8日間

Potencias europeas le dan ocho días a Maduro para convocar elecciones.

スペイン、フランス、ドイツ、イギリス、ポルトガル、オランダは先の土曜日にニコラス・マドゥーロに対し最後通牒を行った。公正な選挙を行うか、フアン・グアイドを暫定大統領として承認するかの選択を迫ったのである。

“もしこれからの8日間において自由で公正な選挙に関する言葉が無かった場合、スペインはフアン・グアイドを大統領として歓迎する”。左派であるスペインのペドロ・サンチェス首相はそう語った。

マドリーからの最後通牒―1月23日のグアイドによる暫定大統領への就任からEUの加盟国達はみな立場を明らかにしてきた。―それらの立場はみな等しい。グアイドの宣言後すぐにフランス、ドイツ、イギリスは支持を表明し、少し後オランダとポルトガルも続いた。そして極めつけは本来左派であり、ベネズエラの現政権を支持すると考えられたスペインの態度だ。

“反政権派の候補たちを禁止してから、ベネズエラにおける選挙は不正が横行し腐敗しきったものとなった。それはニコラス・マドゥーロが正式な大統領ではないと証左する何にも勝るものだ。イギリスの専門家ジェレミー・ハントはそう語った。

ところで、EUはヨーロッパの外交担当の長であるフェデリカ・モデリーニに“自由で、公正で、民主的な国際社会の監視の元、ベネズエラの憲法上の手順を踏まえた選挙”を行うことを確約させるよう要求した。そしてもしそれをマドゥーロが約束しなければ、EUは彼が国を指導し続けることに疑問を投げかけることを厭わず、さらなる圧力をかけると警告した。

ところで、ヨーロッパの外交担当はマドゥーロが警告に従うことを望んではいない。EUはグアイドの可能性に賭け、選挙を経て現在の国の惨事から脱却することを心に決めているからだ。

とあるEUの外交担当者はEl Tiempoの取材にこう語った。“今大事な事は我々がグアイドの味方であると見せつけることだ。なぜなら軍がマドゥーロ政権を支持し続ける限り、この国の危機はマドゥーロにしかどうにか出来ないからだ。このシナリオが無ければ、EUの外交担当は指導者に対し制裁を続けることしか出来ない。ベネズエラが本当に崩壊してしまうまで“。

-憲法に基づき、新しい選挙を暫定政府として率い、マドゥーロを失脚させられる可能性を持ち、1月10日のバカげた選挙のやり直しを実現させられる男。-人々の救世主となりつつあるグアイドは次のように語った。

“EUからの反応は大変心強く、ベネズエラにとって生産的なことだ。この不法に政権に居座られている状態を止め、公正な選挙を準備する時間を切り開くことに繋がる。

ところで、マドゥーロ政権からベネズエラの専門家であるホルヘ・アレスタはONUからのベネズエラに対する特別な最後通牒について紹介した。“EUはこの8日間何をするつもりだ?最後通牒を行うような権力がEUのどこにある?”一連の民衆運動を“クーデター”呼ばわりし、病的に反米に固執する前衛勢力の先頭に立つアレスタはそう語った。

“ベネズエラは強く、そして当然のことながら世界へ向け事実のみを伝えている”。Twitterでマドゥーロはそう語った。

ヨーロッパからの最後通牒とEUからの警告は、マドゥーロに対し政治的な圧力を強め、近い将来ベネズエラ国民が新しいリーダーを選ぶ手助けとなるだろう。

El Tiempo紙によるベネズエラの反政府派であるフリオ・ボルヘス氏への取材では、グアイドへの支援の一体化とベネズエラの民主化への切り替えは、ベネズエラの反体制派の統合と民主化を支持する国々を引き寄せるだろうとされた。ボルヘスによると、アメリカは“最終的な”、リマのグループは“リーダーシップを支持する”とし、ラテンアメリカ連合は“ベネズエラに民主主義が戻りつつある”上に“彼らに最大限の敬意を払う”と立場を表明した。

マドゥーロにとって国際レベルの最初の受難となったのはアメリカがグアイドを暫定大統領として承認した23日の水曜日になる。この日を境にブラジル、ペルー、カナダ、アルゼンチン、コロンビアといった国々が次々と行動を起こすこととなった。

まさにこの日曜日、専門家であるカルロス・オルメス・トゥルヒージョはベネズエラにおいて自由な選挙を行うようONUから勧告がなされたと語った。この出来事の意味するところは、グアイドの宣言は何カ月にも渡って綿密に計画され、反対派のリーダーを保護するべく、国際社会の思惑の一致のもと行われたということだ。

マドゥーロは現在ではロシア、中国、トルコ、ボリビア、キューバ、ニカラグアからしか認められていない。メキシコとウルグアイはすでに反対派の勢力に加わった。

インテルアメリカーノ紙のマイケル・シフター編集長によると、グアイドへの支援はマドゥーロへの圧力を強めるだけではないと語る。それは“反対派の巻き起こした衝撃を維持することにも繋がる”。

しかしながら圧力は政治的なものばかりではない。昨日、アメリカのマイク・ポンペオ国務長官はグアイドを承認している国々に対しベネズエラ政府の資産を凍結するよう呼びかけた。

もしワシントンが現政権に対し今後何年間にも渡って制裁をするならば、ポンペオの提案はチャビスタによる現政権は経済的により一層酸欠状態とさせるだろう。

“我々はこれ以上ベネズエラ国民が苦しむことが無いよう、マドゥーロ政権に関連する資産を凍結して欲しいと望んでいる”。ポンペオは昨日ONUの会議でそう述べた。

アメリカの国務長官の一連の発言は財務省のスポークスマンによりこの金曜日に行動に移された。“アメリカは国営企業を含む経済的な道具と、政権の交代を実現する外交官を使い、一貫したグアイドへの支援を行う”とスポークスマンは語った。

アメリカが具体的に石油産業にどのような姿勢を見せるかは分からない。しかし前出のボルヘスは“大切なことはベネズエラに対する国際社会の判断であり、民主主義をいかにして取り戻すかだ”と語った。

翻訳元記事:コロンビア・El Tiempo紙
https://www.eltiempo.com/mundo/venezuela/potencias-europeas-le-dan-ocho-dias-a-maduro-para-convocar-elecciones-319540

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