今年に入ってからあまりに鮮明な悪夢をよく見る。俺ばかりがこんな思いをするのは俺がかわいそうなのでおすそわけします。かわいい挿絵がついてますよ！

・空中とジャズ

夜の町の空中をすごいスピードで移動していた。自分の意志とは関係なく30ｍくらい置きに移動の角度が変わる。むき出しのジェットコースターのようで怖い。夢なら覚めてくれ、と思うが町の建物ひとつひとつがあまりに鮮明に見える。干してある洗濯物、アパートの前の三輪車、屋上の宣伝看板、遠くの飛行場。これは夢じゃないと確信。嫌過ぎて気絶。

気が付くとまっ暗な空間をゆっくり浮上している。死んだか？と思う。上の方が明るくなってくる。暗闇の先に逆さまのマンハッタンが見えた。映像だったがピクセレート加工されていた。どこからかテンポの速いジャズが聴こえてくる。やがて爆音になるしリバーブがこれでもかとかかる。クラブを鍋で煮詰めて水分を飛ばして濃縮したのか？好きな曲調だがもうフルートの音が脳に突き刺さるほどうるさく頭が割れるように痛い。なんとなく悪夢だと察しがついてくる。起きなければ、と意識を集中して自我を手繰って手繰って手繰って探す。初めての感覚だが手繰った先に自我があるのが分かってくる。この作業は更なる頭痛を呼ぶ。頭痛というか脳を握るような感触がはっきりとする。自我は朝日が来る感じと少し似ていた。

・海が回る

夜の江ノ島を沖まで背泳ぎで泳ぐ。実際は通っていた中学校のグラウンドが海になっていた。ビーチには何故か気の合わなそうな感じの人ばかりいる。泳いでいると昨日この海で人が死んだ、というニュースを思い出す。海が完全に深くなったのが背中で分かった。ここら辺で死んだんだな。背泳ぎで見る空が狂った方位磁石みたいに回るから上手く戻れない。もがく手に藻が当たって気持ち悪い。そもそも海で泳ぐのは好きじゃない。月はやたらときれいだった。やっと砂浜に戻ると服がなくなっている。ビーチには中学の同級生がいた。服失くしちゃったよ～と全裸でおどけるが、完全引いてた。

・モデル専門学校

渋谷の裏道、モデル志望が多く通う土曜学校に居る。平日は仕事なので休みの日に通うルーティーンだ。歩き方などを座学で受講。帰りに近くの家具屋に寄るがコロナでやってない。名刺くらいのショップカードがあった。その時突然(自分は何度ここに来たか？)と思う。全く思い出せない。毎週来てるつもりだったのに、過去が無い。最初に学校に来たのはいつだ？どれくらい通ってる？絵描きなのに何故モデルの学校に？きっと誰かがこの設定を作ったんだろう、もうつい昨日の事も思い出せない。

・監禁

遊園地の古くなった乗り物を捨てている廃倉庫で彼らの悪事を暴いたはいいが、行動は読まれていて捕まり監禁されてしまう。見知らぬマンションの一室という事だったが、引っ越す前の実家（母の部屋）だった。部屋には家具どころかホコリひとつない。二週間は経っただろうか（本当にすごく長かった）ずっと耳を澄まし続けようやく見張りの穴の時間が分かった。隠し持っていた財布のカギできっと逃げられる。しかし当日のその時間の直前、自分の番が来てしまう。なんて運が悪いんだ。あとほんの少しだったのに。バカばっかりだった見張りも今回は頭の切れる兄貴分が来て財布カギも奪われる（tukifuneの透明シリーズを使っています。すごくいいので買いましょう）自分の番、というのは「肛門から器具を挿入され真っ白な吐しゃ物を大量に吐かされたのち凌辱される」ことである。彼らのボスがそういう趣味らしい。本当に最悪だ、どういう育ちだ。漫画とかで見た事はなくもないけど実際に凌辱されるとなるとこんなに最悪なのか。純粋に嫌過ぎてわんわん泣いたが俺は何処かへ運ばれていった。かわいそう。

・インスタからサイケ

インスタをぼんやり見てた。誰かの写真に友人三人が写ってる。夜に車の中を後部座席から撮った写真だった。左ハンドルなので外車だ。ひとりは髪色が半年前の金髪に戻っているし顔が忙しく変わる。ひとりはどんどん数が増えていく。みんな増えていく。いつのまにか動いてるし、位置を無視してあらゆる大きさでみんなが増えて視界を埋めていく。（すでにスマホの画面とかではない）虫の鳴き声や獣の毛がこすれる音、沢山の音が大きくなる。水爆が組み上がり、巻き戻しで解体していく映像が挿入される。知らない外国の街角でひとりが早送りで踊ってる。血文字で書かれたタイトルが出るが文字のようで文字では無かった。終幕。

おすそわけでした。元気です。