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愛はどこからやってくるのでしょう?〜自分のホークス愛に問いかけた〜

ここ最近ずっと考え続けていたこと。
誰かを、なにかを好きということは、どこにその核があるんだろうということ。

きっかけは松本人志の「巨人ファンと阪神ファンは、選手がそのままそっくり入れ替わったらどっちを応援するん?」という問い。

自分に置き換えてみると「ホークスの選手と日ハムの選手がそのままそっくり入れ替わったらどっちを応援するのか?」

時間を見つけては自分に問いかけて、ああでもないこうでもないと考えていました。

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結論からいうと、数週間考えても答えはでなかった。

例えば大好きな福田秀平選手か日ハムに移ったとしたら、個人として福田を応援しつつもやっぱりホークスファンであることは変わらないと思う。

そうすると、選手の分量の問題なのか?
何人以上移ったらわたしの贔屓チームは変わるのか?

でもどんなに想像しても、今のホークスの選手たちが「日本ハムファイターズ」として出る試合を心から応援することはできないなぁと思う。

だからといって、ホークスのユニフォームでホークスの応援歌で日ハムの選手が戦う試合も「わたしのチーム」ではないなとも思う。

ホークスと日ハムの試合を日ハム側で見たとき、選手個人としては日ハムの方が好きな選手が多いからハム側でもいけるだろうな、と思って行ったら全然そんなことはなくて、やっぱりホークスというチームが好きなんだなぁと思った経験もあって。

じゃあ、ホークスってなにをもってホークスなんだろう。

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でも考えてみればホークスのチーム編成も当たり前に10年前とは全然違うわけです。

その間にたくさんの選手が引退し、代わりにたくさんの選手が入ってきました。

今のチームと10年前のチームは全然違うメンバーで構成されていて、しかも親会社も変わったから全くの別物になってしまっています。

それでも変わらずホークスが好きなのはなんなんだろうなぁ、と。

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ある時ふと「今」で考えるからわからないのかもしれない、と気づきました。

問い自体が「今、この瞬間どっちを応援するの?」という意味だから無意識に「今」で考えていたけど、入れ替わってそのまま1年経ったら?5年経ったら?

時計の針を進めてみると、自然に「ああ、わたしはまたホークスというチームを応援するだろう」と思いました。

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入れ替わった1年目は全員こないだまで日ハムの選手やスタッフだったわけでなかなかなじめないと思います。
選手個人への思い入れもあるし、元ホークスの選手がいる日ハムに思いを馳せてしまうでしょう。

でもその年にもドラフトは行われるし、引退や戦力外通告や、たくさんの人事異動が行われます。

そうして段々と選手たちがホークスに馴染んでいくにつれて、気づけばまた元通りのホークスファンに戻っている気がします。

選手がどんなに入れ替わっても、わたし達は「ホークス」といういれものの中でこれまでの歴史を見ています。

はじめて好きになった選手も、はじめて見にいった試合も、あの苦しいときを支えてくれた感動の試合も、ドキドキしながら見にいった野球観戦デートも、思い出は「ホークス」の中に積み上がっている。

そういう個人の思い出ともつながって、球団への愛というのは成り立っているような気がします。

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つまり愛っていうのは、積み重ねなのかもしれない。

小さな点と点が繋がって線になって、それが集まって面になって、雪のようにしんしんと重なっていく。

恋はいつか冷めてしまっても愛がなくなることはないのは、愛が積み重ねによって成り立っているからなのかもしれません。

それは人に対する想いも同じで、その人の普遍的な魅力とか特技とかいいところはきっかけでしかなくて、本当に愛するということは関係の積み重ねでしかなくて。

積み重ねていくしかない。気長に、気長に。

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そして愛するということは、真剣に想っているからこそ負けたりうまくいかなかったりするとヤジもいれたくなるし、これだからダメなんだよ!と愚痴のひとつも言いたくなるものです。

でもどんなにダメでも、一度愛してしまうと根本的に無関心にはなれないんです。

誰かが不調でも、それがチームを嫌いになる原因にはならない。

愛ってもっとひとつひとつの要素が複雑に絡み合っていて、簡単には気持ちがほどけないようにできているから。

それは選手に対してもそうで、長くやっていれば投げれば打たれる、チャンスで打てない、守れば落とす、走れば刺される、そういう時期もたくさんあります。

がんばってくれよー、一軍で活躍してくれよー、チームの勝ちに貢献してくれよー、といつも思っているけれど、結果が出せないからといって見放したりできないのがファンという生き物。
子供への愛も、恋人への愛も、友人への愛も全部そうですよね。

「勝てるから好き」「勝てなくても好き」
そのどちらでもなくて「好きだから勝ってほしい」なんです。
これは似ているようで全然ちがうもの。

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だから福ちゃん、二軍でしっかり調整してまたいつだって本塁に帰ってくる驚異のリターナー福田として舞い戻ってきてください。

ファンはいつだって、愛をもってあなたの活躍を心待ちにしています。

っていう長い長い公開ファンレター。

この勢いで書いた夜中のラブレター、明日の朝消したくなったりしそうだなぁ。笑

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