「せいかつ」をするひと。
人の生き方は、ざっくりわけると「しごと」と「せいかつ」に分けられる。と、私は思っている。
この2つのバランス配分をどうするかを考えることが、どう生きたいかでもあると思う。
思い返してみれば、私はずうっと「しごと」で人生を埋めてきた気がする。
社会人になる前も、部活に勉強にアルバイトに、とにかく「もっと上、さらに先」を目指してやってきた。
たまに一念発起して生活を整えたりするけれど、新しく楽しいことを見つけたらすべての意識がそちらに振り切れてしまう。
「せいかつ」を大事にするということは、今この瞬間にちゃんと満足するともいえるのかもしれない。
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私は生まれつき「しごと」が100%で、成し遂げたい欲で30年近く生きてきたので、今さらこの習性を変えるつもりは微塵もないのだけど、それでもときどき「せいかつ」をしている人を見ると羨ましくなることもある。
私にとって、「せいかつ」の人といえばサクちゃんだ。
「せいかつするひと」というと、「ていねいな暮らし」を思い浮かべがちだと思うのだけど、私の中でこの2つのニュアンスは微妙に違う。
サクちゃんは、背伸びせず等身大のままで自分の好きなものに囲まれながら生きている。(と私は思う)
3年間がんばって続けてきたあーちん弁当も、インスタ映えしようとかもっとうまく作ったり撮ったりしようとかせず、毎日淡々と「お弁当つくるの苦手だ〜」と言いながら作っている。
そういうところが、なんだかいいなあ、と思うのだ。
めちゃくちゃ凝った食卓とか、掃き清められたリビングとか、栄養や産地にこだわった献立も憧れるけれど、自分自身が普段からがんばっている分、もっと当たり前に存在するものに惹かれてしまうのかもしれない。
私の部屋は「しごとしてるひとのせいかつ」になってしまっているからこそ、無理しないけど心地よく保っている人に憧れるし、そうなれないからうこそ羨ましいと思う。
あともう1人、「せいかつ」の人といえばやんすさん。
日々、やんすさんのTwitterを見てると「せいかつ」の風を感じるのです。
ていねいな暮らしとも、ミニマリストともまた違う、見せるためではない本当に人が心地よく暮らすための「せいかつ」。
私はそういう穏やかに今を肯定する瞬間が、とても好きだなあと思う。
いつか時間がたったら、私も「せいかつ」の人になったりするのかな。
もしかしたらそういう日もくるかもしれない、と思いながら私は淡々と「しごと」の日々を過ごしている。
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