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私が図書館を愛する理由。

それ、本気で聞いてます? 私に「図書館が好きな理由」の話をさせたら長くなりますよ?

ということで、私がなぜ熱烈に図書館を愛しているのか、その理由をまとめたいと思います。

図書館は"知の不平等"を是正する機関

学校に必ず併設されていた図書館ですが、学生時代は何度か本を借りたことがあっても大人になってから公立の図書館に行った経験がある人の方が稀なのではないでしょうか。

そもそも図書館とは何のためにあるのか、少なくはない税金を投入して運営される意義とは?

「日本図書館協会」のHPには下記のように説明されています。

日本図書館協会は,1979年の総会において採択した「図書館の自由に関する宣言 1979年改訂」において,「すべての国民は,いつでもその必要とする資料を入手し利用する権利を有する」こと,そして「この権利を社会的に保障することに責任を負う機関」が図書館であることを表明した。
(出典:日本図書館協会

これは要約すると「国民は必要な知識を手にいれる権利があり、その場所が図書館である」ということ。

近年格差社会が叫ばれて久しいですが、賃金にしても社会的地位にしても根本は教育の格差が問題であると言われています。

お金持ちであれば良質な資料を好きなだけ買って読むことができ、そこで得た知識をもとにますます社会的に成功する。

ではお金がない人はどうすればいいのか?

その格差を是正する機関が図書館なのです。

もちろんこうした教育格差は書籍だけで解決できるのもではありませんが、読書量と年収に相関関係があるという調査も多く、自分で買うお金はないけれど学習意欲がある人にとって重要な施設といえます。

また年収が高いほど図書館利用が多いというデータもあり、これは年収が高い人がよく本を読んでいるということなのか、図書館が高年収層向けの施設と化しているのかデータだけではわかりませんが、何かしらの関連があるのではないかと思われます。
(もうちょっと最近の日本でのデータもあったはずですが見つけられず…!)

図書館は"知の不平等"を是正する機関として大きな役割を果たしているのです。

とまぁ、そんな難しい話は置いておいて。私が思う図書館のメリット

とはいえ、そうした社会的な意義を語られても…という感じだと思うので、個人的に感じる図書館を使うメリットをあげてみます。

1.本の"試し読み"に最適

2.返却期限があるので積読になりづらい

3.家の中に本が溢れない

4.読みたい本はとりあえずネット予約しておくと読むのを忘れない

5.いっぱい借りると消費欲が満たされる

まず「1.本の"試し読み"に最適」ですが、図書館の利用は無料なので、買うかどうか迷った本を図書館で借りてざっと読んだ後で買う/買わないを判断できます。

本屋さんで立ち読みしたり、amazonで導入部分を読むこともできますが、私がよくやるのは「一旦借りて2週間のうちに読まなかった本は今後も読まない」というフィルターとしても利用しています。

毎年膨大な量の書籍が発売されているとついあれもこれも読みたくなってしまいがちですが、手元において2週間もの間一切手をつけない本というのは、今の自分には必要ないものではないでしょうか。

買うときはつい「まとまった休みに読もう!」と思いがちですが、読みたくない本を嫌々読むよりもそのとき読みたいと思う本をじっくり読む方が有意義だと思っています。

この「2.返却期限がある」というメリットは図書館で借りた本ならではの特徴です。

これは「3.家の中に本が溢れない」にも通じますが、家の中が積読で溢れてごちゃごちゃするのが嫌なので、まず図書館で借りてフィルターをかけ、じっくり線を引いて読みたいと思ったものや何度も読み返すために手元に置いておきたい本だけ購入するといったやり方で所有本はなるべく減らすようにしています。

4.読みたい本はとりあえずネット予約しておく」は知らない人も多いと思いますが、ほとんどの図書館はネット予約ができます。

これまで引っ越すたびに住民票を移すより先に図書館カードを作ってきた私ですが、今のところ渋谷区が一番使いやすいと思っているので渋谷区周辺にお住い/お勤めの方はぜひ。

図書館は扱っている本が限られていて人気の本は予約待ちになることが多く、すぐに手に入らないというデメリットがあります。

しかしどちらにせよ人が1日で読める本には限りがあるので、私はこのちょっと待つくらいのブランクがちょうどいいなと感じています。

どちらにせよ積読にして家の面積をとるくらいなら、図書館のネット予約でバーチャル積読しておく方が場所もとらなくておすすめです。

ちなみにGoogleの拡張機能で「その本、図書館にあります。」というツールがとても便利。

自分がよく行く図書館を登録しておけば、amazonのページ上で登録図書館にその本の扱いがあるかどうか、ある場合は貸し出しステータスを表示してくれます。

わざわざ図書館のページにいって検索して…という手間が省けるので、個人的にとても重宝しています。

最後の「5.いっぱい借りると消費欲が満たされる」は私のストレス発散方法が「いっぱい本を買うこと」なので、図書館で5冊くらい好きな本をドサッと借りればお金を使うことなくストレス発散できて非常に有意義に感じています。

あと図書館の蔵書は本屋さんに比べるとちょっと古いものが多く、ベストセラーというよりもロングセラーがぎゅっと詰まっているのが私の好みに合いやすく嬉しいポイントです。

昨日書いた「超主観的・美しい小説タイトルTOP10」のラインナップからも分かる通り、一般受けしづらいというか古典に近い作品が好きなので、本屋さんよりも図書館の方が一歩あたりの「!!!」率が高くて好きです。(そのわりにこの語彙力のなさ)

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図書館は企業と違って売上という概念で測れるものではないと思うので、どうすればもっと図書館をとりまく状況がよくなるのか私にはよくわかりません。

ただ1人でも多くの人が図書館を愛し、大切に本を読み、そこで得た知識を社会に還元していけたら図書館の社会的意義が達成されるのではないかと思うので、この素晴らしい施設である図書館をもっと利用し、大切に使っていく人が増えればと思います。

図書館はいいところだぞ!

(Photo by tomoko morishige)


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