透明な存在であれ

12/17の「よみかいin未来食堂」に向けて、未来食堂の店主・小林せかいさんが書かれた二冊目の著作「ただめしを食べさせる食堂が今日も黒字の理由」を読了しました。

琴線に触れたポイントは多々あったのですが、その中でもちょうど直前に読んでいた「成城石井の創業」と同じ言い回しを発見し、「これ、進◯ゼミでやった問題だ!」とばかりにガリガリとメモしていました。

それは「お客様に価値観を押し付けない」ということ。

未来食堂や成城石井を知っている人は意外に思うのではないでしょうか。

なぜならどちらの店舗もオリジナリティに溢れており、「あなたの"ふつう"をあつらえる」「食にこだわる人たちのための食のライフスタイルスーパー」といった理念が言葉にせずとも伝わる店づくりがなされているからです。

実際それぞれの書籍の中でも、その理念をもとにして出来上がった仕組みや商品があらゆる角度から紹介されています。

そうした熱い想いや強固な価値観を聞くと、お店側はさぞかしお客様を選ぶのだろうと思いきや、どちらも「こだわり」を否定している点が面白いところです。

しかしよく読んでみると、それはどちらの店舗も「食堂」「スーパーマーケット」という間口を広げることが重要な業態だからなのだと気づきます。

これがワインにこだわりのあるイタリアンや有機野菜にこだわった専門店であればその「こだわり」をめがけてお客様がやってきますが、未来食堂も成城石井も多種多様な人を受け入れている場所です。

特に未来食堂は、飲食店という枠組みではなく「誰もが受け入れられる場所」の実現のために食堂というかたちをとっているので、店側からの「これが"おいしい"ものです!」という押し付けをしないようにあえて産地を公にしていないほどの徹底ぶり。

それはまるでプラットフォームのような、透明性のある存在ではないでしょうか。

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私自身サービスの提供者として、自社のオウンドメディアやこのnoteを通して発信する立場として、"自分の芯を持つこと"と"価値観を押し付けないこと"のバランスを難しく感じることが多々あります。

そんな中でこの2冊を通して学んだのは、いい意味で、相手に期待するなということ。

自分が信じるもの、大切にしたい価値観を伝え続けていると、それに呼応して様々な人が集まってきてくれます。

でもそうやって集まってくれる人の中には必ずその想いが伝わらない人、思い通りになってくれない人もいます。

そういう人たちに宗旨替えを強要するでもなく、だからといって自分自身の価値観をその人たちに合わせるでもなく、自分の価値観も相手の価値観も丸ごと受け入れるということ。

そんな軽やかさこそが、これから支持されるブランドのあり方なのではないでしょうか。

(Photo by tomoko morishige)
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私のnoteの表紙画像について書いた記事はこちら:人のフィルターを通して見る世界

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最所あさみ

現場からは以上です。

「地域の魅力とITの力で小売はもっと面白くなる!」をモットーに働く中で感じたこと、考えたこと。組織や働き方、伝え方、モチベーションといったワードに関心があります。 (photo by tomoko morishige)
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