野球エリートについて語るときに我々の語ること。
はい!
今年もいよいよシーズンの開幕が迫ってまいりました〜!
開幕前にはまずBPStudyに登板しなければならない!ということで、意気揚々と登板してまいりました。
かれこれ3年弱お世話になってきたBPStudyですが、私自身の働き方の変化もあってなかなかコンスタントに発表し続けるのが難しくなってきたので、レギュラーとしては今回をもって引退とすることにしました。
これまでの発表はこんな感じ。
・【BPStudy】11球団のSNS運用から見る熱狂を作るためのマーケティング
・まだイケメンで集客してるの? プロ野球選手のファンを増やすために 押さえておきたい4つのキャラ分類
・コンテンツ(試合)で勝負する時代はもう古い! これからのやきうUXを考える
・山田哲人グッズ企画部長就任記念!女子ウケグッズの作り方
最終登板となる今回は、私が野球人生をかけて主張したいたったひとつのテーマを取り上げました。
それがこちら!だだん!
とっても…壮大です…!!!
(ちなみにメインタイトルは「愛について語るときに我々の語ること」のオマージュだよ!)
ということで早速ですが。
“野球エリート”と聞いて誰を思い浮かべますか?
これに対する答えは人それぞれあると思います。
しかし、分析する上ではまず用語を定義することが重要!
ということで
用語を定義する上では、はじめに対義語を設定し、その差分を要素として言語化するというアプローチが有効です。
では“野球エリート”の対義語とは何でしょうか?
それはもちろん…
野球界において、ノンエリートは全員雑草魂を持っている。これはやきう民にとって常識中の常識です。
では野球エリートと雑草魂の違いはどこにあるのでしょうか?
それをまとめたのがこちらの表です。
やはり「エリート」というからには、幼少期から勝ち組とされる要素がなければいけません。
野球でいえばそれは強豪校への所属であり、さらに甲子園への出場経験となります。(※大学野球の場合は神宮大会)
たとえ強豪校出身でも、甲子園出場が叶わなかったり、ベンチ入りができなかった場合は「エリート」の部類には入りません。
強豪校に所属しながら、なおかつその中でエースとして勝ち上がる。これこそが真のエースです。
一方で、甲子園で一斉を風靡したとしても、全員がプロに注目されるわけではありません。
プロ野球界からも注目され、ドラ1で入団してこそ真のエリート。複数球団競合する選手はエリート中のエリートと言えるでしょう。
一方で、一口に「エリート」と言ってもその育ち方には違いがあるはず。
そこで野球エリートを「フィジカル的なポテンシャル」と「教育方法」の2つの軸で分類してみました。
分類基準は下記の通り。
プロ野球選手は基本的に高校時点で180cm以上あるフィジカルエリートが多いのですが、身長だけではなくパワーや球速、また太りやすさなどアスリートとしての体を作りやすいポテンシャルをもともと持っていたか、という点をまず分類しました。
またもともとの身体能力が高く、どの競技をやらせても大成しただろうというタイプもフィジカルポイントを加点しています。
一方で、エリートはエリートが育つ土壌も必要です。
そこで注目したのが『科学的教育』or『伝統的教育』という軸です。
本人もしくは出身校の監督の発言を鑑みながら、練習において短時間で合理的に成果をあげることにどれだけ比重をおいてきたか、という点を調べました。
とはいえ多くの選手は学生時代の練習について明確に言及していないことが多いので、プロ入り後にトレーニングへのこだわりがあるか、という点も加味しています。(学生時代に意識づけされた子は大人になってからもトレーニング意識が高いだろうと仮定)
本当は各項目の配点を考えて数値ベースで出したかったのですが、私の技術力がなさすぎるので…
圧倒的独断と偏見で分類した!!!!!
※比較のためエリートを赤字、ノンエリートを黒字で表現
今回は時間と技術力の関係で私というAIが独自基準で算出したのですが、もうちょっとちゃんとデータ集めて分析したいところ。
それはさておき、マッピングしてみて思ったのは
野球エリート≒フィジカルエリート
であるということ。
これ自体はマッピングせずともなんとなく気づいていたことではあるのですが、ここで我々はイチロー神の声を思い出す必要があるわけです。
基本的な基礎の動きって、おそらくメジャーリーグの選手より
中学生レベルの選手の方がうまい可能性がありますよ。
(アメリカは)個人としてのポテンシャル、運動能力は高いですけど
つまり、
なのではないかと思うわけです。
そもそもなぜ野球エリートから『日本型エリート』のあり方を考えるべきかというと、
という思いが私の中にあるからです。
わかりやすくするために、野球エリートとビジネスエリートを比較してみましょう。
前述の野球エリートの要素を一般的なエリートに当てはめると、上記の図のようになります。
野球留学を含め強豪校に進学し、甲子園でエース・スタメンとして活躍し、ドラ1で入団することは、御三家をはじめとする名門校からストレートで東大に合格し、首席で卒業したのちストレートで官僚になるようなもの。
そしてビジネスエリートもまた、単に欧米型の教育法を輸入するだけではなく、日本的な戦い方があるのではないかと思うのです。
つまり
のではないかと!(わお!とっても話が壮大だね!)
ということでもう一度図で考えてみると、数少ないノンフィジカルエリートたちの事例が参考になりそうだということがわかります。
そしてこの図の中に、特に注目すべき日本型エリートが含まれていることがおわかりでしょうか?
といえば、そう!この人ですよね!
(画像出典:youtube)
中には『なぜ菅野?』『WHY IS SUGANO???』『ノーモアノーノー!』と思った方もいらっしゃると思うので、我々が菅野を研究すべき理由について紐解いていきます。
まず菅野は経歴がエリート中のエリートなんですね。
これまでのフォーマットにあてはめるとこんな感じ。
これだけみてもわかるとおり
菅野=絵に描いたようなエリート
でもあります。(※厳密にいうと菅野の場合はおじさんが原辰徳なので純粋な二世ではありませんが)
つまり、
菅野=エリートのプレッシャーを受けて育ってきた
と言えるわけです。
一般的にビジネスエリートは両親も官僚や医者など社会的地位が高いことが多く、二世としてのプレッシャーを受けることが多いもの。
単にエリート育ちなだけではなく、まわりからも「あの人の子供だから」「あの家系だから」というできて当たり前というプレッシャーに打ち克つ必要があり、菅野の育ち方にこそそのヒントが隠れているはずなのです。
一方で、彼はエリートとして必ずしも順風満帆な野球人生を送ってきたわけではありません。
挫折しようと思ったらいくらでも挫折できそうな経験を重ねながらも、なぜ腐ることなく復活しつづけてこられたのか。
この『挫折から復活できた理由』は、エリートならずともあらゆる人に学びとなるはずです。
フィジカル面だけみたら他のフィジカルエリートと比べて決して有利なわけではない。
さらに二世ならではのプレッシャーと思い通りにならない挫折と戦いながらも、最終的にNPBトップレベルの投手として3年連続沢村賞を期待されるまでに成長した菅野。
彼の生い立ちを研究することで、今後の教育のヒントが見つかるのではないでしょうか。
ということで、私が今熱烈に主張したいのはこれです!
意外と生い立ちに関するエピソードやインタビューが少ない菅野の半生を紐解くことで、これからの教育のあり方を考えるきっかけを作りたい。
いつかそのチャンスが巡ってくることを、心から!!!楽しみに!!!しています!!!!どうかお願いします土下座!!!!!!!
そして今年も菅野をはじめ、NPBの全選手がそれぞれに納得のいく1年を過ごすことができますように。
平成最後の開幕戦は、いよいよ明日。
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