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続けるために必要な「わがまま」

Nサロンでnoteのフィードバックをはじめてもうすぐ2ヶ月が経つ。

今回は「うまく書く」よりも「続ける」を1番の目的にしているので、常に「自分の書きたいテーマを書きたいと思った瞬間に書きましょう」と話している。

noteに限らず、何か新しくはじめたときに人はまずテーマや方向性をかっちり決めて、それに沿って続けようと考えるものだ。

しかし人はそもそも多面的な生き物で、何十記事も何百記事も同じテーマで書き続けられるほどひとつのテーマを極めている人はそういない。

一方で、たとえ日常のちょっとした経験であっても切り取り方によっては美しい作品になったり、誰かの励みになったりすることもある。

だからこそ「これ」と決めすぎず、そして書けない自分を責めすぎず、書きたいと思ったときに書くこと。

それが「続ける」上での極意なんじゃないかと個人的に思っている。

もちろんブランディングの観点からある程度ジャンルを絞った方がいいこともあるけれど、それに縛られすぎて続けられなくなってしまったら本末転倒だ。

私もこの3年noteを書き続けてきた中で、日本文化に傾倒しすぎて小売関連のnoteの割合がガクンと減ったり、野球のnoteが増えたり、そのときどきの興味に合わせて勝手気ままに書いてきた。

短期的な仕事の獲得を考えれば小売だけに絞って情報発信した方が得だったかもしれない。でも、私の思ったことをジャンルの隔てなく読んでくれる人が増えたことを考えれば、長期的な視点で見ると自分の好きに書いてきてよかったなと思う。

ひとつひとつの記事のPV数やいいね数、シェアされているかどうかに一喜一憂せず、「この人が書いたものが好き」と言ってくれる人がじんわり増えていく方が、精神的な負荷が少ない。

そしてそのためには「誰かに気に入られるため」ではなく「自分のため」に作る必要がある、と私は思う。

なにかを作り上げるのは本来「これを作りたい」という自己中心的な発想であって、内発的動機づけがないものは強制するものがなくなった瞬間に続かなくなる。

特に「書く」ははじめようと思えばワンクリックですぐにはじめられるものだからこそ、自分が本当に書きたいテーマに向き合っているのかどうかが如実に出る。

以前「起業する前に1ヶ月その起業分野についてブログを書き続けろ」という話を聞いたことかある。1ヶ月書き続けられないようなテーマは自分の情熱も足りないし、情報収集もできていない分野だから起業しない方がいい、という話らしいのだけど、これを聞いたとき私は大きく頷いた。

話しても話してもまだ話し足りないもの、世の中に伝わっていないと感じるテーマ、多くの人に伝えたいこと。

そんな熱烈な「変えたい」欲求が世界を変えるのだとしたら、毎日書いても飽き足りないくらい語ることがある方がむしろ自然なのだろうなと。

もちろん大半の人はそんなに熱烈に語りたいものを持っているわけではないだろうけど、逆に一週間の中で誰とも雑談をしなかったなんてことも早々ないはずだ。

友人や家族、同僚と話した些細なこと。それだって十分「自分の考えたこと」だし、「自分が伝えたいこと」だ。

日頃の雑談で人にどう思われるかばかりを考えて話したりしないように、SNSにおいても自分のブランディングを過度に気にしすぎず、まずは「自分のため」に書くことが必要なんじゃないかと私は思う。

作るときは、わがままに。
届けるときは、配慮を持って。

そのバランスが一番続きやすく、その結果としていい効果をもたらすのではないかと思っている。


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