人の感情を揺さぶることの危険性
人は感情の生き物だ。
どんなに理論的に考えているつもりでも、恐怖や怒りに支配されていると冷静に考えられなくなるし、一度の感動的な体験で行動が変わることもある。
逆に言えばどんなに正しいことでも理論を積み重ねるだけでは人の行動を変えるまでには至らず、感情に訴えかけるようないわゆる『エモさ』も人を動かす要素のひとつだ。
特に人の感情が動いた瞬間に人は感化されやすく、感動的なストーリーや苦悩の開示は共感を呼び、より広く人の心に届いていく。
スポーツや映画から発した感動が広がっていくのは、まさに人の感情を揺さぶるコンテンツだからだ。
これはビジネスの世界でも同じことで、特に最近は創業ストーリーや自分たちの社会的意義を『エモく』語ることは、成長する上で欠かせない要素のひとつになりつつあるように思う。
かくいう私もこの『エモさ』は常に意識はしていて、そこに自分らしさ、自分が書く意味があるとも思っている。
だが一方で、感情を揺さぶることは諸刃の剣でもある。
ここから先は
960字
¥ 300
サポートからコメントをいただくのがいちばんの励みです。いつもありがとうございます!