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コスメは「少しだけ変わりたい」を叶える魔法

毎週配信しているCEREAL TALKのPodcastで、特別回として「ビューティー特集」をやってみた。普段のPodcastでもビューティー関連のニュースについてトークすることはあるものの、男性陣に伝わりづらいマニアックな話は避けて話すようにしてきたので、日米のビューティー文化の違いについて思いっきり語ってみたい!という気持ちは前々からあった。

そんななか、ちょうど今回タイミングが合ったのでOff Topicの草野さんと2人でビューティーをテーマにトークしてみたのがこちら。

お分かりだろうか、普段のCEREAL TALKの1.5倍くらいの長さになっているこの熱量…!!!

一応、いつものフォーマットにのっとってビューティー関連のニュースをそれぞれピックアップして雑談しながらニュースを解説していったのだけど、美容の話で盛り上がりすぎて、途中からほぼ2人のプライベートな雑談のような雰囲気に。。笑

ただ、私自身、「n=1」の消費者として自分の購買行動を客観的に見て分析するのが好きなので、なぜそれが欲しくなったのか、何によって人は動かされるのか、といった消費行動の部分も深掘りして話した、つもり、です!突然「ナイアシンアミドが〜」とか「ブロンザーとシェーディングの違いって〜」とかの話が出てきて、普段スキンケアやメイクをあまりしない人にとっては面食らうかもしれないけれど笑、美容好きにとっては「わかるわかる!」と思ってもらえる内容になったんじゃないかな。なってるといいな。笑

特に2人で盛り上がったのが「仕事帰りになんとなく化粧品パトロールしにお店に立ち寄ってしまう」という話。

たとえば私の場合、金曜日に何も予定が入っていない夜や、水曜日あたりにちょっと疲れたな〜というとき、ついドラッグストアやバラエティショップに寄ってコスメを物色しがち。平日の仕事終わりはデパートのコスメ売場でがっつり接客してもらうほどの元気も時間もないけれど、気持ちが明るくなる「何か」が欲しい。そんなときに、PLAZAやコスメキッチン、大きめのマツキヨなんかに寄って、新作のアイシャドウやルージュを試して、2,000円弱くらいのものをひとつ買って帰るだけで、明日が楽しみになるし元気が出る。

私は特にリップとネイルを買うことが多いのだけど、この2つは色の合わせ方をそこまで考えなくても、新しい色を塗るだけで「なんか変わった」感が簡単にでるからなんだろうな、と自己分析している。アイシャドウはグラデーションにして使うことが多いので、単色シャドウを買うにしても家にあるカラーと合うかどうかとか、マスカラやアイライナーとどう合わせるかとかで悩んでしまうので…。

現代は自分で能動的に探しにいかなくても、SNSで否応なしに「今年のベスコス(ベストコスメ)はこれ!」「イエベさん大優勝の新作シャドウ!」など洪水のように情報が流れ込んでくる。SNSで話題になっているコスメはその場で投稿を保存しておいて、次にデパートやドラッグストアに行ったときに品番とカラーまで確認して試してみる、なんてことは当たり前になった。コスメ売場(特にドラッグストア)に行ってみると、インスタやTwitterはもちろんのこと、YouTubeやTikTokの動画をチェックしながら(おそらく見返しながら)買い物をしている人の多さに驚く。

こうやって、事前に得た情報をもとにみんなが「正解」のアイテム、「正解」のカラーを指名買いするので、棚を見ていると同じ商品でも一色だけがごっそりなくなっていて、それ以外のカラーは潤沢に在庫がある、なんて光景もよく見かける。コスメ売場を見回して、一色だけ異常に在庫が薄いアイテムがあったら、「私が知らないだけで、たぶん誰かが紹介してバズったんだろうな」と思うようになった。

そんな「正解を先に知った上で買いに行く」が当たり前になったコスメの世界だけれども、私は前述のとおり、ふらっとお店に行っていろいろ試して、自分なりに「よさそう」と思ったものをポンっと買うのも好きだ。すべてにおいて正解が欲しいわけではなくて、今の自分の気分に合うもの、ピンときたものを見つけるのは、ある種の宝探しのような感覚がある。

もちろん、まったく知らないアイテムを買うことはあまりなくて、どこかでおすすめされていたアイテムをたまたま見かけて、試してみたら思ったよりよかった!というパターンも多いので、SNSの影響がゼロというわけではないのだけど。

ただ、たとえ「正解」ではなかったとしても、その日その場で手に入れられる「小さな変化」を買いたい、というのが帰りがけにふらっとコスメショップに寄る動機なんじゃないかと思う。

コスメというのは突き詰めると「今よりちょっと変わりたい」を叶えてくれるアイテムであって、今カラーアイテムが流行っているのも、そのモチベーションが大きい気がしている。

一昔前は「デカ目にするための正解」のようなものがあって、アイラインの引き方やマスカラの塗り方でどれだけ目元を盛るかが重視されていたけれど、今はいかにまつ毛を伸ばすかよりも、カラーマスカラやカラーアイライナー、ラメが入ったキラキラシャドウなどを組み合わせて印象を変えて楽しむことが重視されているような気がする。最近ではさらに、眉にもピンクやオレンジなどカラーバリエーションが出てきている。

この「ちょっと変わりたい願望」はコスメだけでなく、スキンケアでも同じことが言える。だいぶ前にスキンケアについてこんなツイートをしたのだけど、

日々の積み重ねによって、「朝起きたときの肌の調子がどんどんよくなっていく!」という喜びが、私たちにスキンケアへの投資を加速させる。それは決して高いスキンケアを買うことだけではなくて、丁寧に洗顔をしたり、スチーマーを当てたり、マッサージをしたり、成分に関する知識をつけて自分にとってベストな組み合わせを模索したり、といったことも含まれる。

田中みな実さんや指原莉乃さん、最近だとMEGUMIさんといった美容賢者たちが熱狂的な支持を得ているのも、スキンケアにしてもメイクアップにしても、自分であれこれ試して努力をして、その結果が「垢抜け」として表れているからだろう。

コスメやスキンケアは、「明日、少しだけ変わった自分」という希望を与えてくれる。リップの色が変わるだけで、昨日までとは少しだけ違う自分に出会える。

仕事や家事育児に疲れたとき、「少しだけ変わりたい」という希望を手軽に叶えてくれるのがビューティーアイテムであり、買い物を通して私たちが得ているのは、「昨日とは違う自分」なのだと思う。

▼そんな話も熱く語った今回のPodcast、(ちょっと長いけど)ぜひ全編も聴いてみてください!


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