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「勘」を磨く意味

普段こうして文章を書いていると論理的に見られることが多いのですが、私は昔からバリバリの直感派で、大学受験以外のテストというテストはすべて勘で乗り切ってきたタイプ。

たまたま人より読書量が多かったのと、性格がひねくれていたので「自分ならこの流れでこう出題する」「この問題はここでひっかける」というポイントの予測が得意でした。

今でもこうした直感型の思考は変わらず、人より先に問題の本質やプロジェクトの要諦を見抜くのは得意なのですが、それを根拠をもって説明するのが苦手なので、最近は割り切って細かい裏付けは人に委ねたりもしています。

とはいえ、もうちょっと理論的に説明する方法を身につけるべきなのでは…と悩んでいたところ、年末に読んだ「人間の建設」の中でこんな一節がでてきました。

岡潔と小林秀雄の対談はレベルが高すぎてすべてを理解しきれてはいないのですが、全体として感情や直観の重要性があちこちで言葉を変えて語られていました。

その中でも、私が特に感銘を受けたのが前述の「勘は知力」というフレーズです。

論理積み上げ型だろうと理論後付け型だろうと、どちらに優劣があるわけではないと思っていますが、個人的には先に答えがわかっていればいちいち遠回りをする必要はないと思いますし、特にスタートアップの場合はこの「正解」の感覚が近い人同士でチームを組むと、スピード感をもって進められると思っています。

もちろん、まったく根拠がない状態ではただの無鉄砲になってしまうので、前提となる知識や経験という裏付けの存在は必要ですが、その裏付けを検証するよりもやってみた成果を検証する方が時間の使い方としては有意義なはず。

ある程度目星をつけて実行し、その結果をもとにまたPDCAサイクルを回していくことが重要なのです。

つまり、勘を磨くということは「仮定の精度を上げる」ということに他なりません。

そしてそのためには、インプットの「幅」を広げる必要があります。

様々な立場の人の状況を想定し、誰がどう動くか、その場合どこを攻めるのが一番クリティカルな戦略になるのか。

より精度の高い予測のためには、本来ありえるであろう仮定を無意識のうちにでもできるだけ多く考えておく必要があります。

その上で、無数にある選択肢の中から候補を絞り込むために必要なのが「勘」なのです。

勘を磨いて仮定の精度を上げ、数字や理論の裏付けで実行の精度を上げる。

この両輪がうまく噛み合うことが、成功する戦略を考える上で必要不可欠なものなのではないかと思います。

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