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【1/8】今週のリテールトピック #新小売概論

あけましておめでとうございます!

昨年7月にはじめたマガジンもじわじわと購読者数が増え、毎回単品で買ってくださる方も一定数いらっしゃるのが本当に励みになっています。

今年もどうぞよろしくお願いします!

「新・小売概論」では、毎週海外ニュースを4〜5本ピックアップし、海外トレンドをベースにアパレルや小売を取り巻く環境について考察していきます。

国内ニュースのピックアップは毎朝NewsPicksでも行なっていますので、ぜひあわせてチェックしてみてください。

NewsPicksアカウント:https://newspicks.com/user/159187

今週の主要ニュースはこちら!
1.2018年に小売を破壊し定義する7つの傾向
(7 trends that will disrupt and define retail in 2018)
2.古いファッション業界の慣習が新規デザイナーの失敗を招いている
(The Old Fashion System Is Setting New Designers up for Failure)
3.VCから大きな注目を浴びるラグジュアリーアイテムの修理サービス「Master Bao(包大师)」
(Luxury Item Repair Startup Master Bao Gathers Huge VC Interest)
4.ファッションブランドは数分でカスタムオーダー商品を作るための設備をととのえている
(Fashion brands are tooling up to create custom clothing in minutes)

1.2018年に小売を破壊し定義する7つの傾向

記事URL:https://www.retaildive.com/news/7-trends-that-will-disrupt-and-define-retail-in-2018/514064/

倒産はゆるやかになっていく(Bankruptcies will slow)
買収熱がヒートアップする(Acquisition fever heats up)
パーソナライゼーションは新たな局面に入る(Personalization takes a new form)
体験型の実店舗はより増えていく(Brick-and-mortar experimentation to increase)
テクノロジーは個人のものになっていくーそして、より実用的に(Technology gets personal — and practical)
PBがスポットライトを浴びるように(Private label grabs the spotlight)
マーケットプレイスはオンラインモールへと進化する(Marketplaces evolve into online malls)

Retail DIVEの2018年予測は、予測というよりも2017年の変化を振り返りつつ、地続きでどんなことが次に起こるのか?という具体的な話で、非常にわかりやすかったです。


特に大きな予測は、一旦小売業者の倒産が底打ちし、安定局面に入るということ、今後も巨大資本による買収が伸びていくだろうという話ではないでしょうか。

もはやアメリカにおいて小売業者の淘汰は一巡し、勝敗がはっきり見えてきた段階なのかなと思います。

また、③に関連して、今後はオンラインのパーソナライズだけではなく、店舗もパーソナライズする動きがでてくる、という話もおもしろかったです。

つまり、商品のパーソナライズだけではなく、店舗での「体験」もまたパーソナライズが必要な局面に差し掛かりつつあるということのようです。

そして初めて、小売業者はオンライン体験だけでなく、物理的な店舗をパーソナライズするために投資している、とWitcher氏は指摘しています。パーソナライゼーションは、小売業者によるForrester Researchの数年間の投資として第1位に挙げられていますが、パーソナライゼーションプロジェクトを店舗に拡張する予定だと回答した企業の割合が「72%」という高い数字をたたきだしたのは初めてのことです。
And for the first time, retailers are investing in personalizing the physical store, not just the online experience, notes Witcher. Personalization has been cited as the No. 1 investment by retailers to Forrester Research for several years, but 2018 marks the first time that survey respondents (72%) said they planned to extend personalization projects to stores.

さらに、⑤のテクノロジーで語られていたのがAIやVRではなく「2017年の最大の技術動向であるボイス・アシスト・ショッピングの続き」と表現されていたのも印象的でした。

たしかに、Google Homeの上陸の際、想像以上に購入した人を見かけることも多かったので、今後購買行動をガラリと変える動きがでてくるのだろうなと思っています。

今年はこれらのキーワードを意識しつつ、これからもリテールトピックの解説をしていきたいと思います!

2.古いファッション業界の慣習が新規デザイナーの失敗を招いている

記事URL:https://www.businessoffashion.com/articles/professional/fashion-system-setting-designers-up-for-failure

ひとつのキーとなる要素は「コミュニティビルディング」で、それは製品づくりの前に起こります。Glossierは初期段階で開発をする際、Emily Weissの美容ブログ「Into the Gloss」の読者からのフィードバックを分析しました。現代のレーベルAnine Bingは、Instagramの名だたる創業者の人気から生まれました。
One key element is community building, which often comes before product.Consider Glossier, which analysed reader feedback from chief executive Emily Weiss’ beauty blog, Into the Gloss, while developing its first range. Contemporary label Anine Bing sprung out of the eponymous founder’s popularity on Instagram.

現在のファッション業界が抱える歪な構造について、歴史を振り返りながら解説した記事。

元記事もボリュームが多いうえに「そう!そうなんよ!」と思う部分が多かったので、引用箇所も膨大になってしまった…!ご興味あればお付き合いください。笑

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