ウィンドウショッピングの終焉

ポップアップショップをやるなら、人気エリアの大通り沿いがいい。
とにかく人通りが多くて目に入りやすい場所が希望。

出店の相談を受けるとき、ほとんどの場合こうした条件をいただきます。

できるだけ希望に沿うスペースをご紹介していますが、ただでさえ地価が上がり続けている都心の一等地は1日借りるだけでも数十万かかることもザラ。

しかも無理をしてそうした一等地に出店しても、路面店というのは数年前に比べて確実に人の目に入りにくくなっています。

その原因はスマートフォン。

スマートフォンの普及によって歩きスマホが増え、周りを見ていないため目に入りづらくなっているということがひとつ。

そしてもうひとつは、出かける時は事前に行く場所を調べて行くので、歩きながらフラッとお店に入る"ウィンドウショッピング"が昔に比べて大幅に減っているという現象があります。

この数カ月のおでかけを思い出してほしいのですが、ほとんどの予定が事前に「ここに行こうよ!」「このお店でランチ(お茶)したい!」と行く場所を決めた上での待ち合わせではないでしょうか?

表参道や銀座、渋谷、新宿といった繁華街で遊ぶ場合もある程度お店の目星をつけて行くはず。

こうした現象はここ数年のMERYやキナリノといったキュレーションメディアの台頭によってさらに加速したように感じます。

さらにInstagramも一気に普及し、週末に遊びに行く場所を調べるのにInstagramのハッシュタグ検索を使うといった方法も大学生を中心に当たり前になっています。

つまりもはやウィンドウショッピングは過去のものとなりつつあり、今や集客はオンライン上の施策ですべてが決まるといっても過言ではない状況です。

そんな中で一等地の出店に予算をかけるのは、コストパフォーマンスが合わないことの方が多いように感じます。

であれば、格安で借りることができる2階や3階のスペースで「これ行きたい!」と思わせる企画を考える方が合理的。

商品のPRをメインにせず商品やブランド名は控えめにだし、あくまでライフスタイルの提案という発想で考えれば様々なアイデアがでてきます。

それ以外にも近い世界観のブランドと合同で開催するという手もあるでしょう。

ウィンドウショッピングという概念が根底から揺らぎつつある今、集客を場所の力に頼ることなく自分たちの企画力と発信力で新規・既存問わずお客様を取り込むことがブランド成功の秘訣なのかもしれません。

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最所あさみ

Retail Futurist / curator。「知性ある消費を作る」をミッションに掲げています。 将来は世界一の店舗メディアを作る予定。noteの有料マガジン「余談的小売文化論」とコミュニティマガジン「消費文化総研」もよろしくどうぞ!

これからの、小売の話をしよう。

ショップは、ただモノを"売る"だけの場所ではなくて。そしてお客様は"買ってくれる"だけの相手でもなくて。明日がくるのが楽しみになるような、そんなショップがそこら中にある世界について考えたことを書いていきます。 (photo by tomoko morishige)
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