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"優しい世界"と"強い世界"をつなぐために

「あさみさんは、優しい世界も強い世界もどっちもいける人だよね」
と言われて、はじめて気づいた。

そうか、私はどちらもいけるバランス型なのかもしれない。

つまりそれは、2つの世界をつなぐ役割を担っているということでもある、のだと思う。

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昔からコミュニティの色があまりないタイプだったように思う。

そういう人種には2つのパターンがあって、どのコミュニティにも属さない一匹狼タイプと、複数のコミュニティを行き来しているが故に「これ」という色がないタイプとがいる。

私は断然後者のタイプなのだけど、どうやら傍から見ると価値観が真逆ともいえるほど異なるコミュニティを行き来しているように映るらしい。

しかし、ある一方のスタンスの人と仲良くしたからといって、反対の意見をもつ人と仲良くしてはいけないというルールがあるわけでもなく、自分の価値観に照らし合わせていいと思えばどちらもいいという方がむしろ誠実な態度なのではないかと私は思っている。

そして何より、多くの場合最善の均衡点はその中間にある。

以前読んだ『育てる力』の中で印象的だったのも、『矛盾の中で生きる』というフレーズだ。

大抵のことは白黒つけられないし、どちらも正しいという状態からそれでも何かを決めなければならないことたくさんもある。

だからこそ、自分とは反対の意見をもっているからといって遠ざけすぎず、頭も心も柔らかくして付き合っていくことが重要なのではないかと思う。

中でも、矛盾の中で一番大きいのが『優しい世界』と『強い世界』の対立だ。

弱さや不足を受容することと、強さを求めその差を努力で埋めようとすること。

あるいは、今の幸福と正しさを積み重ねた先に成長があるという考え方と、今は多少辛い思いや違法スレスレのことをしたとしても勝つことこそが正義とする考え方。

この2つは、一見相反するようでいて、実は本来融合できるものであるはず。

なぜなら、『優しい世界』の本来の対義語は『冷たい世界』だろうし、『強い世界』の対義語は『弱い世界』なのであって、『強く優しい世界』は成立しうる概念だからだ。

どちらかのスタンスをとっている人の多くは、もう一方の世界の人のことを『冷たい世界』『弱い世界』と誤って認識してしまっていることから齟齬が生まれているのではないかと私は思う。

もちろん、優しさという言葉に甘えて実際は弱くなっていたり、強さという免罪符で冷たい、怖い世界になってしまっていることもよくある。

そうならないためには、優しさと強さは対立概念ではなくむしろ補完関係であるということを真に理解する必要がある。

まさに『論語と算盤』と同じく、一見矛盾するように見えるものが融合した状態こそが理想の状態なのだ。

だからこそ、私は『優しい世界』と『強い世界』をつなぎ、自分なりの理想の世界を作り上げるために、今日も矛盾を咀嚼してもがき続けている。

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最所あさみ

Retail Futurist / curator。「知性ある消費を作る」をミッションに掲げています。 将来は世界一の店舗メディアを作る予定。noteの有料マガジン「余談的小売文化論」とコミュニティマガジン「消費文化総研」もよろしくどうぞ!

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