この10年、テレビを見ていない私でも

「テレビを持っていない」と言うと、いまだにほとんどの人から驚かれます。

若者のテレビ離れといわれながらも、やはり世の中の大半の人はテレビを持っていて、何かしらテレビから情報を得ている。そうしみじみ感じさせられる瞬間です。

上京してから約10年ほとんどテレビを見ていない私ですが、流行りの番組やCMなどを一通り知っているのは、TwitterをはじめとするSNSのおかげだと思います。

中川淳一郎さんが「ウェブはバカと暇人のもの」の中でSNSで一番ウケるのはテレビネタだ、という趣旨のことを書かれていましたが、最近になって私もこの流れがより強まっていることを感じます。

その理由を考えた時、「フィルターバブル」がひとつの原因にあるのではないか、と思います。

SNSやキュレーションアプリが一般的になったことで、私たちは自分の好きな情報だけを取得することができるようになりました。

しかし、自分の興味のある分野だけを狭く深く深掘りしてしまうと、異なるクラスタとのコミュニケーションが難しくなってしまいます。

そこで誰でも触れている情報、すなわち「マスメディアが発信する情報」が共通の話題として機能するようになるのです。

近年、「君の名は」や「逃げるは恥だが役に立つ」、「カルテット」など映画やドラマがSNSから火がついて大ヒットになるケースが増えてきましたが、これらはまさに、口コミで広がる→共通の話題の材料としてみんなが見に行く→さらに口コミが増える→見にいく人も増える…というポジティブスパイラルによって大ヒットにつながった例だと思います。

昔は直接会話でしか伝えられなかった「あれ見た?」が、SNSによって瞬時に何百、何千の人に伝えられるようになったことで、口コミによってヒットが生まれるサイクルが短くなっているのです。

つまり、テレビをはじめとするマスメディアの役割は「共通の話題を提供すること」なのだと思います。

しかし、私自身1週間を振り返ってみてテレビも新聞にもふれていない日がほとんどですし、若者を中心にそうした流れが加速していくことも確実です。

普段SNSやニュースアプリばかり見ている私にとって、大多数の人が見ているテレビの情報は、チェックしたいと思いつつもハードを持っていないことと時間の関係でなかなか手を出せないでいる分野でもあります。

逆に言えば、プラットフォームさえ日頃ふれているものに合わせてもらえれば、テレビの情報を得たいと思う人は一定数いるのではないかと思うのです。

最近「NEWS23」がnoteでの情報発信をはじめられたことに大いに感動したのですが、こうした放送内容の書き起こしを、自社HPではなく既存プラットフォーム上で展開することは大きな意味があると思います。

HPで放送内容をまとめても、よっぽどその番組を見たいと思っているファンでなければ、わざわざHPに飛んでチェックするという行動まではいたりません。

しかし、SNSや既存のブログプラットフォームを介せば、日頃ふれているタイムラインの中のアカウントの1つになるので、見てもらえる確率がグッとあがります。

こうしたやり方は、放送中にキャプチャを交えながら実況ツイートしていた「ねほりんぱぽりん」などもうまいなと思っていた番組でした。(いつのまにか終わっていてとても悲しい、早く復活してほしい)

とはいえ、テレビはあくまで広告ビジネスですし、無料でコンテンツを配信するだけでは現状のビジネスモデル上では一銭にもならないのが現実です。

SNSで話題になったからといって、それが視聴率に直結するかというとまた別の話だからです。

ではこうしたコンテンツ配信をするだけ無駄なのかというと、私はむしろビジネスモデルの方を変えるべきなのではないか、と考えています。

noteももちろん課金可能なプラットフォームですし、さらにクラウドファンディングやpolcaなど、お金の作り方はどんどん多様になってきています。

1社のスポンサーで何億というお金が動くことを考えると、個人から集めたお金というのは微々たるものだと思います。

しかし、ここで重要なのは、個人からお金を集めることではなく「お金を払いたいと思うほどの熱量あるファンを集めること」です。

例えば、クラウドファンディングではよく最高価格のリターンとして企業スポンサー枠を設けていることが多いですが、自分が応援しているプロジェクトにポンと100万円単位のスポンサーがついたら、その企業へのロイヤリティは非常に強固なものになると思います。

番組の間に飛ばし見されるCMに比べたら、対象は少数だったとしても、確実にファンを増やすための有効な施策だといえるのではないでしょうか。

現在、クラウドファンディングで支援を募るのは駆け出しのクリエイターのイメージが強いですが、コンテンツ力があるプロほど、その信用を可視化するツールとしてこうした仕組みを使っていけば、世の中により良質なコンテンツが増えていくのではないか、と思わずにはいられません。

例えば、漫画のドラマ化で「なんでこの役をこの人がやるの?」と思うことは多々あると思います。

これは様々な要因がありますが、スポンサーが競合する役者同士をは共演できないということも大きな理由のひとつです。
(例えば、異なるビールメーカーのCMをしている役者同士は一緒に使えない)

しかし、もし先にコンテンツや配役が決まった上で、「このドラマが見たい人!」と支援を募り、そのドラマを支援したい企業を公に募ることができれば、コンテンツのクオリティに妥協することなく、より視聴者が見たいものを届けられるのではないかと思うのです。

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これらはまったくテレビ業界に関わったことのない素人の考えではありますが、元・テレビっ子として、またテレビを見たい!と思わせるコンテンツがたくさん増えていけばいいな、と常々思っています。

今回ご紹介した「NEWS23」のnoteのように、新しい届け方に挑戦する番組やテレビ局が増えることを楽しみにしています

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(Photo by tomoko morishige)

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最所あさみ

現場からは以上です。2nd

「現場からは以上です。」マガジン内のnoteが100を超えたので、2ndマガジンを作りました。 「地域の魅力とITの力で小売はもっと面白くなる!」をモットーに働く中で感じたこと、考えたことを書き連ねていきます。 (photo by tomoko morishige)
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