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若手が組織の中で自分の意見を通すために必要なこと

『誰が言うかではなく、何を言うか』

理想の組織のあり方としてよく語られることです。

しかし実際には、企業に限らず、人間社会というものは圧倒的に『何を言うかより、誰が言うか」が重視されます。

それは必ずしも責められることではなく、同じ商品でも友達からおすすめされたときより、自分の憧れの芸能人やインフルエンサーが勧めたものの方が欲しくなるのは当たり前のこと。

発言の価値は、常に人の信用と紐づいているものなのです。

それは逆にいえば、実績と信用がなければなかなか対等に話を聞いてもらえないということでもあります。

自分の若手時代に思いを馳せてみると、当時の大きなストレスは『話を聞いてもらえないこと』でした。

とはいえ、現代は『ひよっこは黙ってろ』というような封建制度の時代ではありません。

特に新卒のときは『若手の意見を聞こう』という名目で、話す場自体は与えられるものです。

でも、自分の話が本当に相手に届いている感覚がない。

もちろん内容が稚拙だったり、経験が浅いからこその理想論一辺倒な意見だというケースも多いでしょう。

しかし、対等な社会人としての質問ではなく、上下関係があった上で『まあ聞いといてやるよ』という態度を言外に感じることも多いと思うのです。

これは日本のような新卒一括採用制度のもとではある程度仕方がないことで、年次の壁はインドのカーストと同じくらいに厚いもの。

何の実績もない若手の意見が軽んじられるのは仕方がないことでもあります。

とはいえ、今やそうしたピラミッドが機能する時代ではなくなりました。

SNSの普及と副業解禁をはじめとする働き方の多様化によって、社内と社外の壁は溶け、優秀な人は出世の階段を一足飛びどころかエレベーターで一気に昇りきることができるようになったからです。

つまり、これからは年齢に関係なく自分の意見を発信し、それを仮説検証するための権限をもち、実績を積まなければどんどん隅に追いやられていく時代なのです。

では、実績や経験の面で不利な若手はどう戦えばいいのか。

身を以て試行錯誤してきた私の今のところの答えは、

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