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それは、心から信じられるものか

最近CS×CMグループの中で危機対応がホットな話題なのですが(単に私の中でホットな話題であるとも言う)、最近のさまざまな企業の危機対応はまったく他人事ではなく、そこから学ぶべきことが多々あるように感じています。

特にITをはじめ新しい技術や仕組みは既存の体制と摩擦が起きやすく、ちょっとしたことでも「それ見たことか」とバッシングされやすいものです。

これまで何もなかったところに何かを作り出し、しかも猛烈なスピードで成長させるのですからルール規制も追いついていないし、社会問題を引き起こす可能性も大いにあります。

だからこそいざ危機に瀕したときに擁護してもらえるよう、平時からポジティブなイメージを発信する広報活動が必要なのだし、接するステークホルダーとの信頼を積み重ねるという地道な活動が重要になってくるのです。

そして個人的に大切だと思っているのは、自分がやっていることの未来を心から信じること。

自分がやっている事業は絶対にこれからの未来に必要なことでたくさんの人の役に立つのだという自信があれば、下手にごまかして逃げることなく堂々と説明し、間違いを改めるために素直に謝罪ができます。

そして何よりユーザーを第一に考えた行動こそが初期消火の原理原則だからです。

なにか問題が起こった時に、まず自分の保身を考えてしまうのは人間ならば仕方がないことだと思います。

しかし世の中からバッシングを受けたり、サービスを停止しなければならなくなったとき、一番被害を受けているのはその先にいるユーザーやお客様です。

本来事業を通して成し遂げようとしている"WHY"は、どんな会社も誰かを幸せにすることを掲げているはず。

そこに至るまでの道筋で"HOW"と"WHAT"が間違っていたら、心から謝罪したくなるものだと思います。

逆に確固たる"WHY"を持たない、儲けられれば他の人なんて知ったこっちゃない、という企業は心の底で「なぜこんなひどい扱いを受けなければならないのか」と思っていて、それが行動にも透けて見えることで二次災害を引き起こしているように思います。

昔から
「天知る、地知る、子知る、我知る」
(太陽や大地はいつも自分の行いを見ているし、誰も見ていないと思っていても必ず誰かが見ているものだ。何よりも自分自身はごまかせない)

と言いますが、インターネットの発達によってますますこの言葉が重たくなってきているように思います。

どんな状況になっても変わらず信じられる"WHY"を自分の中にもっているか。

危機に陥った時だけではなく、あらゆる判断において常に自問自答し続けたいものです。

(Photo by tomoko morishige)
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私のnoteの表紙画像について書いた記事はこちら:人のフィルターを通して見る世界

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