「一度フリーランスを挟む」という転職スタイル

昨日の記事にも買いた通り、4月から会社員に戻ることになりました。

私の場合は「転職しよう」と意図して動いたわけではないのですが、結果としてフリーランス期間が就職のきっかけになったことから、今後は「一度フリーランスを挟む」という転職スタイルも増えていくのでは?と感じています。

これまではフリーランスになるというと、ある程度業界で経験を積んだ上で意を決して独立し、自分の会社をもつものというイメージが強かったと思います。

私はそこまで先を見据えて一大決心をしたわけではないものの、それでも当初は自分で会社を興して、事業を拡大していこうとぼんやり考えていました。

フリーランスとして独立したからには、自分の会社を作ってそれを拡大していくのが当たり前。

私自身も、そんなまわりの価値観に染められていたように思います。

しかし、今は会社員をしながら社外のプロジェクトに携わったり、副業をしている人も少しずつ増えてきましたし、これまでよりもフリーランスになるハードルはどんどん下がっています。

あと数年もすればフリーランスと会社員の境界はさらに曖昧になっていくでしょう。

「フリーランスとして独立する」ことは何ら特別なことでもすごいことでもなく、選択肢のひとつとして当たり前にその道を選ぶ人が増えていくはずなのです。

それだけフリーランスが当たり前になっていくと、企業でいう "EXIT"の仕方も多様になっていきます。

独立した後に自分の会社を興して大きくするのがスタートアップでいうところの "IPO"だとすると、会社員に戻るのは "M&A"とも言い換えられるのではないでしょうか。

そしてEXITの方法は多様であればあるほど挑戦する人が増え、結果的に大型IPOの件数増加にもつながるように、フリーランスとして独立した後のキャリアにも多様性があれば、結果的に起業などの大きな挑戦にもつながっていくはずです。

もちろん全員にフリーランスを推奨するわけではありませんが、私自身独立して一番よかったと思うのは、「マーケットに晒されるという経験」です。

会社員と違って、自分で仕事を取りにいかなければなりませんし、他の人との差別化も必要になります。

さらに、自分の市場価格がいくらで、それを上げるためにはどうブランディングしていくべきか、また値付けの塩梅の難しさ、1つのプロジェクトに対する損益の意識など、労働市場に何の後ろ盾もなく放り出されてみてわかることは多々あります。

これはどんなに教え諭すよりも、実際に経験してみるのが一番身にしみて理解できることだと思います。

そして、「最悪自力で食べていける」という自信も大きな財産だと思います。

この自信があればこそ、会社からの評価に怯えることなく、プロとして自分が正しいと思ったことや有益だと思うことを忌憚なく発言することができます。

本来、労使契約はお互い対等なもの。

自分の意に沿わない指示を嫌々遂行するのではなく、お互いにいいと思う相手と組み、双方納得した条件のもとで実現するというあり方をフリーランス時代に学ぶことで、よりストレスなく働けるのではないかと思います。

ちなみに、入社前にプロジェクトベースでがっつり一緒に仕事ができるのもフリーランスを挟むことの強みです。

以前、相性を決めるのは「WHY」ではなく「HOW」という記事の中で、こんなことを書きました。

身もふたもない話ですが、その場所が合うかどうかは実際に中に入るまでわからないものなのです。
だからこそ私は、もし転職や契約をするとしたら突然大きなリソースを割くのではなく、少しずつ「お試し」をすることを勧めています。

入社前後のギャップは、どんな組織でも必ずあります。

面接を何回重ねても、むしろ友人として仲が良かったとしても、「働く」となるとギャップがうまれやすいのです。

だからこそ、事前にプロジェクト単位で一緒に仕事ができるフリーランスは、その組織のリアルな価値観を理解した上で、少しずつ比率をあげたり、逆に1回きりで契約を終了するなどの判断が自由にできる点に強みがあります。

会社員の副業として関わることも可能ではあるものの、やはり「お手伝い」ではなく正式な「戦力」として入る方がよりリアルにその空気を感じられるはずなので、個人的には副業だけで判断してしまわず、会社員比率を下げてフリーランスに近づけるのがいい気がしています。

参考:辞表は出さなかった。週3.75日正社員で働く選択の話

ここまでフリーランスのメリットを書いてきましたが、もちろんデメリットもあります。

それは当たり前ですが、収入が不安定になってしまうこと。

この記事を読んだからといって急にフリーランスになっても、仕事を依頼してくれる人がいなければあっというまに無一文になってしまいます。

だからこそ、会社員として安定した収入を得ているうちに個人の信用をため、それをテコに外部プロジェクトに携わりつつ、独立という可能性も視野にいれながらキャリアを考えるのがよいのではないかと思います。

当たり前ですが、独立はゴールではありません。

ときどき「独立したくて」と相談を受けることもありますが、独立したらしたで、その後また自分の進路に悩むことになります。

独立をゴールにしてしまわないためにも、もっと長い時間軸で自分のやりたいことやありたい働き方を見据え、それを実現するための道筋を設計していくことが、これからのキャリア形成において必須なのではないかと自分の経験を通して思うここ最近です。

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最所あさみ

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