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【ワークショップレポ】新しい働き方をともにつくる~R60-SETAGAYA- で出会う、自分らしい仕事~

現在、世田谷区で実施中!「シニアの働く」と「地域の事業者」をつなぐ情報プラットホームを作るモデル事業「R60-SETAGAYA-」。
シニアの幅広い就労ニーズと、地域事業者の業務ニーズをつなぎ、新しい地域の仕事や働き方を生み出すために、シニアと地域事業者が直接対話するワークショップを継続的に実施しています。
 ーー R60-SETAGAYA-ならではの仕事とは?
 ーー 自分らしい仕事とは?
今回は、11月に実施した第5回目の様子をお届けします。


参加してくれたのは、2事業者と14名のシニア(利用登録検討中の方を含む)。今回もまずは事業者から、事業内容や現在募集中の案件について紹介。その内容を受けて、事業者と利用者とで、直接意見を交わし合うグループワークを行いました。

(第1回の様子はこちら)

(第2回の様子はこちら)

(第3回の様子はこちら)

(第4回の様子はこちら)

東急キッズベースキャンプ
ー子どもたちに、多様な経験と価値観をー

20211122_東急KBC

東急キッズベースキャンプ(以下、東急KBC) 小林さんから:
東京、神奈川を中心に学童保育を運営している、東急グループの会社です。東急KBCでは、子どもたちの育成に重きを置いていますが、保育士は若い世代が多く、伝えられることが限られてしまいます。そのため、経験豊富なシニアの方に業務に携わっていただき、子どもたちに多様な経験、価値観を伝えていただきたいと願い、R60-SETAGAYA-に参加しています。
現在は、小学校から店舗まで移動の際に、車で送迎してくださるドライバーさんを募集しています。運転免許を持っていない若いスタッフが多いため、ぜひ地元の地理に詳しく、運転に慣れているシニアの方にお手伝いいただけたらと。送迎だけでなく、合間の時間に子供たちと関わっていただけると嬉しいです。

ワークショップで紹介した案件
・【毎日子どもたちの笑顔が見られる幸せ!地元に詳しい送迎ドライバー募集】 安全運転で送迎してくれる、笑顔の素敵なドライバーさんを募集します。夕方午後の時間にちょこっと運転。地元の道に詳しい方大歓迎!

【グループワークで出てきた利用者の声】
・ペーパードライバーなので運転は難しいが、読み聞かせなど、自分にできることは何かと考えながら聞いていた。いろいろな世代の方と触れ合うことはとてもいいこと。自分の経験が活かせるような関わり方を探したい。
・海外生活をしていたので、英会話の練習であれば相手ができる。
・ずっとシステム開発に従事していたので、子どもと相対する仕事を考えたことがなく、子どもと話ができるか自信がない。パソコンに関することならばお手伝いできる気がする。(小林さんより:みなさんのお仕事の経験を「キャリア教育」としてお話しいただくことも、子どもたちには貴重な経験だと思います)
・子どもが保育園卒園時に、記念のDVDを作成したことがあり、好評だった。イベント毎の記録をまとめるような仕事があれば、自分のスキルを活かして役に立てるかもしれない。

社会福祉法人 神戸保育会 尾山台みどり保育園
ー細やかなケアのために、みなさんの力を借りたいー

20211122_尾山台みどり保育園

尾山台みどり保育園 岡崎さん:
開園して4年目、尾山台駅近くの保育園です。担当制保育を導入し、子ども一人ひとりに対して、細かなケアを行っています。R60-SETAGAYA-には、地域の皆様との交流を増やし、子どもたちとふれあっていただくことで、地域に開かれた保育園にしたいと願い、参加しています。
募集中の案件は、保育士資格をお持ちの方に0歳児の保育補助を、資格をお持ちでない方には、帰りの引き渡しの時間の子どもたちの見守りをお願いしたいと考えています。また、園では日本文化に触れる機会を作りたいという思いがあり、例えば華道や茶道、書道などを子どもたちに伝えていただける方に出会えたらと思っています。最後にもうひとつ、子どもたちに幼虫が羽化するのを見せてあげたくて、園庭に柑橘系の木をたくさん植えているので、その剪定をしてくださる方も募集しています。

ワークショップで紹介した案件
・【尾山台】保育園での一日の最後の時間を心穏やかに過ごせるように。保護者のお迎えを待つ子どもたちの見守りをお願いします。
・【尾山台】子どもたちに寄り添う「家庭的な」保育のために。よりきめ細かな対応ができるようあなたの手を貸してください。保育士の方(資格必須)を募集しています!!
・【尾山台】日本文化を子どもたちに。茶道や生け花などの伝統文化を子ども向けにアレンジしてくださる方を探しています。
・【尾山台】子どもたちが安全に楽しく遊べる園庭を保つために、庭木の保全をお願いいたします。(剪定をしてくださる方)

【グループワークで出てきた利用者の声】
・伝統文化を伝えるという件では、お教室をやっている知り合いがいるので、コーディネートすることはできる。
・子どもにさまざまな経験をさせたい、見せたいということであれば、保育園の中だけでなく、例えば外に出ていくことはできないだろうか? メーカーに勤めていたので、工場見学などもよいのではと思った。(岡崎さんより:現在は感染症対策のため公共交通機関の利用が難しく、外出は考えていませんでしたが、状況が落ち着いたらそちらも検討したいですね)
・簡単なプログラミングを年長さんに教えたり、コンピューターってなんだろうというようにコンピューターに触れる機会を作ったりするなどはできる気がする。

枠を超え、まだ見ぬ仕事をともにつくる

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R60-SETAGAYA-で使用しているウェブプラットフォーム(GBER)を開発し、 今回もグループワークに参加した、東京大学先端科学技術研究センター 檜山 敦先生は、
「登録者のみなさんから、『自分たちの経験に基づいて、このような仕事はできるのか』と問いをたくさん投げかけていただいたのが面白く、非常に興味深かったです。経験をお持ちの方から、どのようなことができるかを聞いていく中で、新たに見つけられる仕事があると感じました。事業者も、まずは自分たちが想定する案件で募集を行っていますが、また違った視点で、視野を広げることができたのではと思います。
このような事業者と登録者をつなぐイベントは、決まった仕事を紹介するだけではなく、お互いを知っていくための機会として実施しているものです。事業者からは課題に感じていることの相談を、参加者からは自身の経験と事業者の職務内容に基づいた新たな仕事の提案をするなど、相互に案件を作っていく設計ができれば、さらにR60-SETAGAYA-を盛り上げられるのではと感じました」と、感想を述べられました。

今回参加の2事業者はいずれも、子どもを対象とした事業を行っているため、グループワーク開始時は「子ども関連の仕事をしている自分が想像できない」という方もいらっしゃいました。ですが事業者と直接言葉を交わし、その思いを知ることで、「自分らしい関わり方で、貢献できるかもしれない」と、登録者のみなさんの気持ちが動いていく様子が印象的な回でした。

「R60-SETAGAYA-」は2021年12月31日をもってモデル事業期間を終了し、2022年1月からいよいよ通常スタートします。
R60-SETAGAYA-にご登録いただいた事業者・利用者のみなさんや、イベントにご参加くださったみなさんからたくさんのお話を伺い、「世田谷に暮らし、働く機会のきっかけの1つ」となるためにはどうすればよいのか、このモデル事業期間に試行錯誤を重ねてきました。
ここからがまた、新たなスタートとなります! 引き続き、60歳からの働き方をRe:DESIGNする「R60-SETAGAYA-」に関心をお寄せいただければ幸いです。

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R60-SETAGAYA-
世田谷版GBER運営オフィス(運営:非営利型株式会社Polaris)

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