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東京都リーグサポのおじさんが下から目線で本田圭佑の「One Tokyo」に3つ提言する

驚きました。本田圭佑が日本でサッカーチームを立ち上げるそうです。

本田選手はあくまでもオーナーとしての挑戦だそうです。運営は大学生が行うということ。一報を目にした時に本田圭佑を東京都リーグで見れるのかと3秒位は期待しました。昇格するための戦力を集めるのは大変かと思いますが、「本田圭佑」というブランドを武器にすれば志のある選手が集まるのではないでしょうか。

私も東京都2部に所属するスペリオ城北のサポーターとなって随分立ちます。都リーグの事情についてはある程度詳しい方だと思っています。その私がこのニュースを見た3秒後に思った感想はこれです。

「何で都リーグなんだ・・」

なんで高難易度の都リーグに参入してしまうのかと頭を抱えました。しかし挑戦という点では非常にやりがいがあると思います。本田選手らしいじゃないですか。なので、東京都リーグをよく知った気になっているサポーターのおじさんが、本田選手に3つ提言してやろうと思います。

提言1:東京都リーグは選手を集めただけでは勝てない

都リーグを攻略する難易度は非常に高いです。事例として、元Jリーガーを補強して非常に力を入れている南葛SCは都リーグ1部で2年間の足踏みをしてしまっています。(2018年は優勝のち、関東リーグへの昇格戦で敗退、2019年は7位。)

私が応援するスペリオ城北も、ギラヴァンツ北九州にいた松本陽介選手や、いわてグルージャ盛岡にいた益子義浩選手が所属しています。彼らは異次元の強さを見せてくれていますが、昇格は出来ていません。いい選手を集めれば勝てるリーグじゃないんです。

しかも4部から1部までの道のりは各ブロックで優勝をしないと昇格できないレギュレーションになっています。下手したら無敗でリーグ戦を終えても得失点差で上がれないなんて例も珍しくありません。全勝するか、常日頃から大量得点を重ねる必要が生じます。ただ「強い」だけでなく、「異次元に強い」チーム作りをしないといけません。

あとはリーグのブロック分けをする際のくじ運も大事です。

提言2:東京都リーグはグラウンドの確保を最注力すべし

難易度が高いのは運営面においても言えます。言えますといいつつ、私は他の府県リーグの事情を知っているわけではないので一概に比較は出来ません。それを承知していただいた上で読んでください。

運営においてよく言われているのは、試合を開催するグラウンドの確保の難しさです。東京都は人口に対してサッカーを行えるグラウンドが少ないと言われています。確保できない結果として、近隣の神奈川や千葉や埼玉で試合をすることもあります。

練習においても、公式戦においても、グラウンドの利用は一般の利用者と一緒に競争で申し込むのが普通だそうです。あらゆるスケジュールの調整をしながらそれを毎月行うのは相当しんどいと思います。なので、企業や自治体、大学などのグラウンドを保有しているチームは大きなアドバンテージを得ています。

「One Tokyo」はおそらくそのようなグラウンドの確保はできていないと察します。本田選手にひとつアドバイスをするとすれば、選手の確保より固定のホームグラウンドの確保を優先すべきと言いたいです。

場所は学校の校庭とかで十分です。夜間でも固定の時間に練習できて、固定の場所で試合開催をできる。これだけで都リーグを駆け上がる序盤は優位に進められると思います。

おそらく2部までは「ある程度やれる選手」で勝ち上がれます。その間にホームグラウンドの確保をするのがよいでしょう。

提言3:サポーターは修行させるべし

昇格するためであれば以上の2点が私から申し上げたいことです。しかし、このチームに対してはもう一つ申しておきたいことがあります。それはサポーターの扱いです。おそらく「One Tokyo」はその注目度の高さからサポーターが付きます。本来であれば歓迎すべきですが、注意が必要です。

東京都リーグに限りませんが、このカテゴリは良くも悪くも選手とサポーターの距離が近いです。選手のプライバシーを守るものはありませんから。なので軽率に接近しすぎた結果として、選手やチームに悪い影響を及ぼす可能性もあります。

サポーターの言うことに耳を傾けるなということではありません。正面から向き合ってお互いにリスペクトしあえる状態の関係を構築してください。中には迷惑でしかないサポーターも現れるかもしれませんが、その人の対応に費やすエネルギーは無駄です。何らかの手段できちんと距離をとってください。

逆に、このチームのサポーターになろうと思っている方へ。社会人リーグはプレイヤーのためのリーグです。興行であるJリーグとはかなり環境が異なります。

まず「観客がいる」という状態は想定されていません。なので会場が「非公開」の場合があれば「鳴り物禁止」「声出し応援行為禁止」というのが普通です。行けば分かりますが、都内では隣の敷地が民家だったりします。応援行為をする際は現地で必ずチームや関係者に確認しましょう。

常識に反して自己中心的な行動をとった場合、クラブは都リーグの運営に目をつけられてしまい、残念なことが起きるかもしれません。「応援」が何なのか何をするのが「応援」なのか、よく考えて行動してください。

説教じみてしまいましたが、社会人として節度のある行動をしていれば問題ないです。

まだまだ知ってほしいことが沢山・・!

他にも色々と言いたいことがありますが、ツイッターのハッシュタグ「#本田圭佑に都リーグの恐ろしさを教える」がいい感じにバズって面白いことになっているので、こちらを見ていただければ雰囲気はつかめるかと思います。

この記事が本田選手ないしチームの方に本当に届くかは分かりませんが、現場の一つの視点からの意見として読み流していただけたら嬉しいなと思います。また、これを機に都リーグに興味を持っていただける人が増えたら、それはサポーター冥利に尽きます。

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