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死なないけれど感染力は水ぼうそう並、「新型コロナウイルス感染症」に対する常識を変える局面

中国武漢市を発祥とする新型コロナウイルス感染症の患者が急激に増えています。インド株(デルタ株)と呼ばれる種類のウイルスが原因だと見られており、東京都では千人以上の感染が当然のようになってきました。

今般の第5波はやはり以前と様相が異なります。産経新聞の2面に「重症以外は自宅療養」という表題の記事が掲載されていました。政府が病床逼迫で新方針を出したとされています。毎日新聞が同様の記事を出してネット上では誤報だと言われているようですが、産経新聞はそのように掲載しています。政府方針の真実は不明ですが、1つの明らかな点があります。それは少なくとも病床が逼迫している状況です。

症状の分類は4段階です。軽症、中等症1、中等症2、重症です。重症は人工呼吸器が必要で入院しなければ命に関わる状態です。中等症2は呼吸不全で酸素投与が必要な状態です。中等症1でも呼吸困難な状態です。軽症になっても風邪症状ですが、基礎疾患のある人や高齢者は入院が必要です。

第5波では死者が激減している一方で、重傷者が増えています。それと同時に中等症に分類される人も増えているそうです。今までモニタリング対象となっていなかった中等症患者が病床を埋めようとしています。そうなれば中等症でも人によっては自宅療養させる選択肢は挙がってしまうのでしょう。

今こそ新型コロナウイルス感染症に対する常識を変えるときです。アメリカCDCの発表によるとインド株の基本再生算数は水ぼうそう程度だと言います。数値にすると6〜8です。従来の新型コロナウイルス感染症の基本再生算数は2・5程度です。今までは問題なかった行動でも感染すると想定されます。市民の特に未だインド株が流行していない地域では特に今まで以上の感染症対策をしなければ手遅れになりかねないと思います。

新型コロナウイルス感染症自体で死者が出なくても、必要な医療を受けられなくて死を迎える最悪の場合が考えられます。それは新型コロナウイルス感染症の死者としては算出されませんが、新型コロナウイルス感染症の蔓延によって生じた死者にあたります。ワクチンの登場により新型コロナウイルス感染症は死を恐れる病気ではなくなりました。しかし、関連死は未だに恐れるべき対象です。本来は救えたであろう人まで不幸にする事態も考えなければなりません。

何よりも感染してしまえば本人が最も苦しいはずです。感染者のリアルな声を聞くと、自分や家族が罹りたくないという気持ちが強くなります。今こそ「自分は大丈夫」という考えはかなぐり捨てるべきと、私は考えます。

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