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創業以来使っていた名刺をリニューアルした時のプロセスについて

こんにちは、COUNTERWORKSの駒ヶ嶺(@Koma_Stuido)です。

COUNTERWORKSでは経営の意思決定にデザインを取り込むために昨年の12月にCOUNTERWORKS STUDIO(以下、CWS)を設立しました。

このCWSの取り組みの一つにプロダクトだけではない、会社全体としてのブランディング強化があります。これまでにウェルカムドリンクやパーカー・Tシャツ、ワイヤレス充電器などと幅広いノベルティやグッズ制作を手がけてきました。

その中で創業以来、長らく使用してきた名刺のリニューアルを担当したので、今回はその制作プロセスとどのような思想を元にデザインに落とし込んだのかを紹介していきます。

1. 要素・役割の分解

1-1. 現状把握

まず手始めに当時、使用していた名刺の要素は一般的な名刺の要素と比較して十分なのかどうかを比較・検討するために要素の分解をしました。

・氏名
・ふりがな
・肩書き
・メールアドレス
・会社携帯(一部のメンバーのみ)
・会社情報(社名、住所、電話番号)
・ロゴ(会社、サービス)
・サービスのURL

扱っていた情報は上記の通り。要素として一つ足りないとすればコーポレートサイトのURLくらいで、基本的には必要な情報が盛り込まれたシンプルなデザインの名刺だったと言えます。

1-2. 他にどのような要素が入り得るかの検討

この時、弊社ではadptやbySC、CWSといったサービスや組織体が世に出ていくところでした。また、ミッションやビジョンなどといった日々の意思決定の指針にするための経営理念が言語化され始めた時期でもありました。

すなわち、会社が大きく変わっていこうとしている時。今まで名刺が担っていた会社情報やサービスの紹介という役割に加えて、いわゆるインナーブランディングとしての役割も含めるかどうかも検討することが必要でした。

2. 要素・役割の確定

2-1. パターン作り

そして、名刺を作る上で要素・役割以外にも当然ながら以下のことも検討しなくてはいけません。

・名刺の向き(縦型か横型なのか)
・サイズはどうするか(当時、欧米サイズを使っていた)
・メインとする色は?(白と黒どちらなのか)
・紙質はどうするか
など

しかし、これらのことをそのまま話し合いで決めようとしても決めに決めきれません。基本的に人は形にしたものを見せて初めて意見が出てくると思っているので、mtgを開いても「とりあえず、作ってみてよ」となるように感じました。

これではmtgを開く意味もないので、先にいくつかサンプルパターンを作ることにします。

2-2. 経営陣のフィードバック

サンプルパターンを作ったあとは見た目をさらに詰めていくために、どのような要素を名刺に盛り込むのかを決めるmtgをセッティングして経営陣と話し合いました。

写真のように壁に作ったサンプルパターンを貼り付けて「これのテイストええな」とか「CWSに所属するメンバーはロゴ付けよ」、「経営理念系はクレドカードっぽくなっちゃうね」など様々な意見をもらいながら、要素を固めるとともに、会話の中から名刺にどのような役割を持たせたいのかを探っていきました。

3. とにかく量産

先ほどのmtgで盛り込む要素と役割の認識を合わせられたので、あとは見た目の部分の制作を進めていきます。表面では要素のグルーピングから配置の仕方、上下左右の余白検討、文字やロゴの大きさを検討していきました。

裏面ではここには収まらないくらいのデザインを量産します。普通にロゴを配置して終わりにしたくはなく、COUNTERWORKSらしさや、ビジョンやミッションをビジュアル的にいかに落とし込むかをひたすら考えていきました。

4. デザインの決定&思想の可視化

そして、最終的に選んだデザインがこちら。今回は特にこのデザインになった理由(思想)も重要になると考えてドキュメントも用意しました。

様々な個性を持った人たちを「ー」の長さ・太さで表し、その個人が交わる・協力し合うことでプロダクト・サービスが提供されている様子を表現しました。また、マップらしい見た目が「場」を提供している企業であることを想起させるデザインになっています。

最後にケントさん(@kentymmt)とコスト面も踏まえて紙質の話し合いをして入稿をしました。

簡単なまとめ

今回は以下の形で名刺の制作を進めていきました。

1. 現状把握と名刺の目的・役割整理
2. サンプル作り
3. 要素と役割の検討(今回は経営陣と)
4. デザイン作成・紙質の決定
5. 入稿&デザイン
6. デザイン背景の資料作りと共有

弊社の場合、最終的なデザインの決定はケントさんとだけで良かったので、4と5の間に名刺のデザインフィードバックやプレゼンをする段階を入れるのが良いかと思います。

以上、簡単ではありましたが名刺制作のプロセスを紹介しました。今まで名刺を作ったことがない、そろそろ名刺のデザインを変えたいと思っていた方々たちの参考に少しでもなれば幸いです。

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前にロゴ制作のプロセスのnoteも書いたので興味がある方はそちらもご覧ください。


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