ゲームの概要

・横スクロールの2Dシューティング
・敵弾を避けるのではなく、取り囲んでくる敵の群れを捌くゲーム
・通常ショットほか、3種類の特殊武器を使い分けつつ戦う
・プレイヤーは左または右へ自由に振り返ることができる
・ステージの左右がループしており、それを活かした立ち回りがある
・パワーアップやカスタマイズなどがないストイックなゲーム

公式サイト
http://www.vertexpop.com/gem/

ざっくりとした評価

○ メイン部分のゲームメカニクスはかなり秀逸
○ 終盤ステージでは熱い戦いができる
× 敵や弾が見づらく、それによるダメージが頻繁にある
× 敵の種類は多いがプレイ感覚は大きく変化せずマンネリする
× パワーアップやカスタマイズがなく、同じ戦法の繰り返しになる

評価：★★★★☆

作りがストイックすぎるのでオススメかといわれるとNOだが、自分的には好みド直球で、実際クリアまで遊べるほどに楽しめた。

ただ、エフェクト類がゴチャゴチャしたり、カメラがうねうね動いたりすることで発生する独特の視認性の悪さがあり、それによって敵や敵弾が視認できずダメージを喰らってしまうことが多かった。逆に言えばそれさえなければそこまで難しいゲームではなかった気がする。

とはいえ、シューティング部分のゲームデザインは相当練られており、かなり面白い。群がってくる多数の敵を捌いている時の緊張と快感が入り交じる感覚は相当気持ちよい。似たようなゲームを作っていることもあって新しい発見の連続であった。

記事後半では、このゲームの最大の魅力であるシューティング部分のゲームシステムについて解説します。

［目次］
・緻密に計算されたゲームデザインだからこその弊害
・クリスタル回収にまつわる駆け引き
・全てはクリスタル回収のために
・転回アクションが遅い理由
・緻密に計算されたゲームデザインだからこその弊害

メインゲーム部分のゲームデザイン解説

特に自機のショット関連の仕様がとても面白い。

・通常ショットはオーバーヒートする
・特殊ショット（ミサイル・ソード・ビーム）はゲージを消費する
・敵を倒した時に出現するクリスタル（黄色い◆）を取るとゲージ回復
・クリスタルはすぐ消える

通常ショットは貧弱で、しかも使い続けることができない。なので合間合間に特殊ショットを挟みつつ、交互に撃っていく必要がある。しかし特殊ショットはゲージを消費する。なのでクリスタルを回収しながら戦っていく必要がある。