スプラトゥーン2のスペシャルがつまらないと感じた理由が分かったので説明したい

2018年1月24日 22時
適当に書き殴った文章が想定以上に拡散されてしまって多くの人をイラっとさせてしまったようです。ごめんなさい。タイトル含め、全体的に修正してあります。(本筋はなるべく変えないようにしています)

先日、じーくどらむす(@geekdrums)氏とばったり会ったのでスプラトゥーン談義などをした。その中で「スプラトゥーン2のスペシャルウェポンが面白くないよね」という話になった。

自分は「2のスペシャルがつまらない」とずっと感じていたのだが、話の過程でそう感じた理由がしっかり言語化できそうだったのでメモがてら語ろうと思う。

なお、自分の観測範囲ではわりとそういう意見が多かったので試しにアンケートを取ってみたところ、「2より1のスペシャルの方が好き」という方が多いことが分かったので、自分の意見に賛同して頂ける方も多いのではないだろうか。

ただ、これは2のスペシャルが好きな人の考え方を否定するものではなく、あくまでも自分の個人的な意見になる。また、自分のウデマエは各ルールS+0~5をウロウロしている程度の中級者なので、より高い解像度でゲームを見ている上級者方と比べると見えていない部分もあるかもしれないことを承知の上で読み進めて頂きたい。


1と2のスペシャルを改めて比較してみる

とりあえずリスト化してみて、どんなスペシャルがあったか思い出してみたい。

[スプラトゥーン1のスペシャル一覧]
・バリア : 味方含めて固くなる
・ダイオウイカ : 一定時間無敵+攻撃
・スーパーショット : 射撃
・メガホンレーザー : 遠距離貫通攻撃
・ボムラッシュ : サブウェポン連打
・スーパーセンサー :敵位置把握
・トルネード : 遠隔攻撃
[スプラトゥーン2のスペシャル一覧]
・アーマー : 味方含めて固くなる
・イカスフィア : 一定時間無敵+攻撃
・ジェットパック : 射撃
・プレッサー : 遠距離貫通攻撃
・ボムピッチャー : サブウェポン連打
・ミサイル : 敵位置把握+遠隔攻撃
・スーパーチャクチ : 周囲に爆風
・バブルランチャー : 壁を作る
・アメフラシ : 相手の移動を制限

スペシャルは2で一新されたが、1にあったものと似たような立ち位置のものが多い。例えばイカスフィアはダイオウイカを改良したものだろう。スーパーセンサーはトルネードと合体してマルチミサイルになったものと思われる。そこに「スーパーチャクチ」「バブルランチャー」「アメフラシ」などの異なる用途の新スペシャルが追加された、という感じだ。

対応するスペシャルの主な変更点について比較してみる。

■バリア → インクアーマー
発動に予兆が生まれた。これによって後出しバリアで一方的に殺されることがなくなり、アーマーを見てから逃げたりすることができるようになった。

■ダイオウイカ → イカスフィア
攻撃できるタイミングが実質的に最後の爆発のみとなり、またその爆発も予兆があるため、ダイオウイカの頃の「角で待ち伏せして発動→即キル」はできなくなり、見てから対応できるようになった。

■スーパーショット → ジェットパック
弾が小さくなり弾速が遅くなったので直撃即死することが大幅に減った。爆風を活用して相手を追い詰めることができるようになった。空を飛ぶようになり発動中はかなり目立つようになった。

■メガホンレーザー → ハイパープレッサー
即死ではなく多段ヒットになったこと、攻撃判定が細くなったことで、発動即詰みという状況がなくなった。一方で発射後に向きを変えられるようになったことで逃げる相手を追いかける駆け引きが付加。

■ボムラッシュ → ボムピッチャー
そこまで大きな差はない気がするので割愛。

■トルネード&スーパーセンサー → マルチミサイル
味方全員に長時間位置を知らせるセンサーと比べると、自分だけにしか見えないミサイルは大きくマイルドになったと言える。攻撃部分については、敵を定位置から移動させる役割が大きいが、狙いが手動かフルオートかの違いがある。

2のスペシャルの傾向として強く感じるのは「理不尽さの回避」だ。発動を見てから対応できるようになっていたり、即死しづらくなっていたりと、全体的にマイルドになっている印象だ。


「理不尽」は果たして悪なのか?

一般的にゲームデザインにおいて「理不尽」は悪として語られることが多い。

自分もそれにはある程度同意だ。何も分からないままいきなり死んだりするのはストレスになるからだ。スプラトゥーン1でもいきなりスーパーショットが飛んできたり、目の前でダオウイカ発動されて即死したりしてイラっとすることは多かった。

では、スプラトゥーン2で理不尽を無くしたことは良いことなのか?

自分は2発売当初、スペシャルの理不尽が無くなったことを褒めていた。でもそれは間違っていることに気付いた。なぜなら対人戦には理不尽を「与えている側」がいるからだ。

「理不尽は、こちらが押しつけている側なら、気持ちいい」

これがまず自分の1つの結論だ。

2のスペシャルは、普通に発動するだけではキルを取る事が難しくなっている。味方と連携して追い詰めたりしてやっと1キルということも結構ある。ゲージを溜めに溜めた貴重な必殺技が不発で終わるのだ。これはかなりモヤっとする。

1のスペシャルは予兆が少ないので的確なタイミングで発動し、的確に操作できれば相手のスキルに関係なく最低でも1キルは取れる性能となっているものが多かった。だから発動したときは爽快感がほぼ確約されている状態だった。

つまり…

・1のスペシャルは理不尽だが、その代わり使ったら気持ちいい
・2のスペシャルは理不尽がなくなった分、使う爽快感も減った

ということになるわけだ。

(ちなみに2017年12月現在のスーパーチャクチは1に近い理不尽なスペシャルとして調整されており、それはそれでどうなのか? という気はしている。案の定大人気)(ただ、どうやら上級者になると発動を読んで潰すことができるらしい。すごい)

(殺伐とした記事内に突如現れるお気に入りコーデ)


スペシャルが当たったのは誰のおかげ?

2のスペシャルを使ったときのモヤっと感を生んでいる理由はまた別にもある。「スペシャルの成功失敗を決めているのは誰か?」という点だ。

上の方で書いた通りだが、1の場合は発動する側が上手くやればキルできる一方で、2の場合は「相手が対応する猶予がある」ことで、相手のスキル次第という所が大きくなっている。

これでどうなるかというと…

・1のスペシャルは、「キルできたのは自分が上手かったから」
・2のスペシャルは、「キルできたのは相手が下手だったから」

ということになってしまうのだ。2のスペシャルも発動タイミングや使い方など工夫できるようになってはいるが、1のスペシャルは相手に有無を言わさずキルできるという点で決定的に異なる。

使う側として、どちらが楽しいかは分かりきっているだろう。


スペシャルを受ける側の視点で考えてみる

今までは「使う側が楽しくない」という話をしていたが、今度はスペシャルを「受ける」側に視点を移して考えてみたい。

1のスペシャルは理不尽で、気付いた瞬間にはもう死んでいることが多かった。一方で2のスペシャルは予兆があり、即死ではなくじわじわ追い詰められ削られ、的確に逃げ回る立ち回りを要求される。

どっちがストレスが少ないだろうか。

よく考えてみると、実は2の方が圧倒的にストレスが強いと思うのだ。

2のスペシャルはまるでホラー映画なのだ。ホラー映画は、怪物に直接襲われるよりも、その前段階の「おどろおどろしい雰囲気」や「怪物が追いかけてきて必死で逃げるときの怖さ」「袋小路に追い詰められてにじり寄られる絶体絶命感」こそがメインだ。怪物に直接襲われるのは最後の最後という映画も多い。前段階こそが怖さの本質だからなのだろう。

1のスペシャルは「あっ」と思ったその瞬間に死んで復活する。それは「ストレスから開放されている」ということも意味するわけだ。

例えるならば…

・1のスペシャルは忍者に首をカッ斬られるカラっとしたストレス
・2のスペシャルはノコギリで首をギコギコされる陰険なストレス

というイメージだろうか。

2のスペシャルの方が逃げ切れることが多いから死というストレスを避けやすい、と見ることもできるが、自分が言いたかったのは「予兆」「追われる」「じわじわ削られる」という前段階もストレスに感じる、ということだ。

仮に逃げ切れたとしてもストレスを受けたことには変わりなく、逃げ切れたとしてもストレスを帳消しにするような爽快感を感じる事はできないため、受けていて楽しくないのだ。(ただ、ブキによってはジェットパックを打ち落とすことができる事があり、それは大変良いと思う)(チャクチされる前に狩るのは全然できる気がしない)

また、上で書いた「スペシャルの成否を決めるのは誰か」という話も、スペシャルを受ける側の視点で見ると、

・1のスペシャルでやられたら「相手が上手く当てたから」
・2のスペシャルでやられたら「自分が上手く避けられなかったせい」

ということにもなる。やられて自己嫌悪になる点も含めて、2のスペシャルは受ける側のストレスが強いのだ。


まとめ

1のスペシャルは、
・使う側:能動的にキルをしに行けて気持ちいい
・受ける側:サクっと死ぬのでストレスが少ない

2のスペシャルは、
・使う側:キルが受動的なので気持ちよくない
・受ける側:じわじわと長いストレスを受ける

ってな感じになって、やっぱり2のスペシャルはゲームメカニクス的に良くないんじゃないか、というのがやっぱり自分の結論になった。

ただ、「見た目の派手さ」や「操作する楽しさ」などは2のスペシャルの方が優れているだろう。ミサイルばしゅばしゅ撃つ感じとか、スフィアころころ転がす感じは単純に楽しい。ジェットパックで空飛ぶ優越感も楽しいし、スーパーチャクチもカッコイイ。

また、「戦略の奥深さ」という視点ならば2の方が優れている気もする。ボイスチャットで互いに連携を取りながら「ミサイル使うわ」「OK混乱に乗じて敵陣突っ込むわ」とかできる超上級者ならば面白いのかもしれない。当たらないなら当たらないことを踏まえた連携ができそうだし、受ける際も自分のプレイヤースキル次第で全避けが可能なのだとすれば面白いのかもしれない。S+カンスト者の意見を聞いてみたい所だ。


どうしてこのような調整になったのか

2のスペシャルがどうしてこうなってしまったのか考えてみたが、それは「任天堂の対戦ゲーム製作経験の少なさ」に起因するものなのかもしれない、と思った。1人用ゲームの基本的な鉄則である「理不尽は基本的になくすべき」というルールをそのまま入れてしまったのではないかと考えた。

ただ、いくつか意見を読んだところ、「eSports向けの調整なのではないか」という意見が複数あり、確かにその通りだと思った。実際、Switchの本体発表時にスプラトゥーン2の大会風景を映していたし、スプラトゥーン2自体にも観戦機能が追加されており、大会をやってもらうことを任天堂側も想定していたことを思い出した。

2のスペシャルが連携を重視するバランスということであれば、上級者たちが高い戦略で読み合いをする様が見れるということで、大会を観る側としても熱くなれそうだ。

ただ、それでもやはり自分個人としては2のスペシャルはモヤっとしているように感じるし、アンケート結果だけ見ればそう感じている人も多いように思う。玄人向けすぎるスペシャルの調整は、やはり失敗だったのではないかという考えはやはり変わらない。

もちろんだが、スプラトゥーン2全体としては非常に良くできており面白いという気持ちはある。というか、ハマり過ぎて体調と時間を削られるため、2017年の年末に封印をした。本記事を自分の中での卒業式とし、次の『3』を待とうと思う。

『3』が来るとしたらどんな調整になってくるのか。はやくも楽しみだ。


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コメント1件

非常にまとまっていて良い記事だと思います。対戦ゲームでは半分が負け試合なので負け試合が面白いかどうかがゲームの面白さとして重要だと思いました。スペシャルが弱く最後まで勝ちの可能性が感じられないとつまらない時間が長くなってしまう。ただ、方向性としては狙ったものではないかと思います。1ではナーフ調整が多く、2ではバフ調整が多いことから理不尽のギリギリを見極めているのかなと感じています。
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