[基本テク⑷]超・強圧を求める人への対応方法

「もっと強く揉んでほしい!」「もっと、もっと、もっと。。!」

セラピストとして仕事をしていると、一定の割合でこういったお客様を対応する機会があると思います。

きっと今このnoteを読んでいる皆さんも「強圧対応」で悩まされたご経験があるのではないでしょうか?

今回は「強圧」をテーマにして原因と対策をまとめていこうと思います。

<どうして人は超・強圧を好むようになるのか>

ではまず「どうして人は超・強圧を好むようになるのか」について見ていきましょう。

人間の体には、感覚を感じるための”閾値”が存在しています。

この感覚閾値の法則を「ウェバー・フェヒナーの法則」といいます。

この法則は「個人が感じる感覚変化の割合が一定であること」を示しています。

*例えば200gの重りが220gになった時に「重くなった!」と感じる人は原強度の10%増で変化を感じられるということです。この人は400gであれば440g、1000gであれば1100gで変化を感じるようになります。

感覚閾値の割合は常に一定なので、原強度が強くなれば強くなるほど、変化に対しては鈍感になります。

これは味覚や聴覚でも同様です。

味の濃さを好む人の料理はどんどん濃くなり、大きい音のヘッドホンを好む人はどんどん音量が大きくなります。

ボディケアに関する圧の強さにおいても、慣れていけばいくほど圧は感じにくくなり、強く押された感覚すらも感じられなくなっていきます。

*原強度が200gの時は+20gで十分だったのに、圧に慣れてしまい原強度が1000gからのスタートになってしまうと+100gしないと何も感じられないということです。

圧の場合は感覚こそ感じられなくても、物理的な刺激は着実に加算されていきます。

それにより、毛細血管や神経の損傷、ひどい場合は骨折等のリスクにつながってしまう場合もあるので注意が必要です。


<強圧が好きな理由>

ではどうして体を壊すリスクがあるのにも関わらず、人は強圧が好きなのでしょうか?

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