信号が等間隔に並んでる。
曲がり道だから、ここからそう見えるってことは、実際はきっと等間隔じゃない。

目が潤むくらい寒いから、渋谷なのに、綺麗に見える。
信号以外にも、お店の看板が白かったり、赤かったり。
背の高さの倍くらいのところで光ってる。

タバコの火の色はオレンジで、吐く息は白い。
それよりくすんだ白した街灯が、やっぱり等間隔で並んでる。
トイレの明かりと自販機のライトは、背の高さは違うのに、街灯の色とすごく似てた。

みんな似たように見えて、全然違って、違うように見えて、すごく似ていたりするものだと思うのです。

小学校の前習え、みんな手の長さが違うから、キョリ測ったら、絶対バラバラ。
"ターゲティング 20代男性"は、600万通りのカタチを一個にする。
同じ漫画が好きなのに、泣いてるシーンは俺はサンジであいつはルフィ。

全然違う27万人、実はみんな水戸出身。
最近流行りのキャッシュレス、大体どこも広告媒体。
ちょっと怖いあの人は、僕と同じで朝が弱い。

似てると安心するし、違うと楽しい。
わかってるだけで、帰り道が少しだけ明るくなるのです。