はじめに……

藤岡康太騎手の悲報に接し、謹んでお悔やみ申し上げますとともに、ご冥福を心よりお祈り申し上げます。

技術的な素晴らしさはもちろんですが、競馬ファンに絶対ウソをつかない真摯な騎乗を見せ続けてくれたジョッキーだけに、正直、まだ心の整理がつかず、今週は当アカウントからの投稿をすべてパスしようかとも思っていたのですが、、、

それでも、兄の藤岡佑介騎手が発信したメッセージを読んで、翻意しました。今週も、今自分にできることをしっかりとやっていく。ただただそのことに注力したいと思います。

中山11Ｒ　中山グランドジャンプ

ここ数年、群雄割拠の状態が続いていた障害界にも、マイネルグロンというスターホースが現れたことによって、その様相は一変。

今年は、マイネルグロンと互角に戦える馬がはたしているのかどうか、いるならどの馬か、いないならマイネルグロンに続くのはどの馬か、そんな視座からレースシミュレーションを組んでいくことになりそうです。

明日の中山は、午後ににわか雨の予報はあるものの、極端に馬場が悪化することもなさそうですので、年に２回しか使用しない大障害コースでのレースであることをも考慮に入れるならば、おかなしな紛れを想定する必要はないように思います。

また、昨年暮れに行われた中山大障害の勝ち時計が優秀な点も、ここで大きく紛れる可能性を薄めているように思われます。

よって大枠としては、マイネルグロンを中心とした中山大障害組に対し、イロゴトシなどの別路線組がどこまで戦えるのか。今年のこのレースは、そんなわかりやすい構図になったと理解するのが正解でしょう。

中心には、その④マイネルグロンを素直に推します。

この馬は、とにかくレースぶりに安定感がありますし、中山コースも大得意と死角らしい死角がまったく見当たらないのですよね。

競馬に絶対はありませんが、この馬に関してはよっぽど不運な不利でも受けない限り、大きく崩れるシーンは想像できない。そう言い切ってしまっていいのかもしれません。

２番手は、①ジューンベロシティ。

この馬は、距離に不安があった中山大障害で５着と完敗しましたが、序盤に行きたがってスタミナをロスするシーンがありながらも、３着エコロデュエルとは1秒4の差で入線。あの内容を見る限り、距離は乗り方次第で克服可能とみることもできるでしょう。

しかも今回は、何より西谷Ｊから森一馬Ｊへの破壊力抜群の乗り替わりとなりますので、ガチンコ勝負ではせいぜい５、６番手までがいいところかと思えるこの馬に、漁夫の利を得ての上位入線を期待する手があってもいい。そう判断しました。

３番手は、②エコロデュエル。

この馬は、「まともに走ればマイネルグロンに次ぐ存在」と考えるのが自然ではあるのでしょう。ただ、草野Ｊから小野寺Ｊに乗り替わるのは、先週のヴェイルネビュラ同様に普通に考えて大プラスなのですけれど、エコロデュエルには常識で測れない強烈な個性がありますので、その点で乗り替わりがはたしてどちらに転ぶのか……

もしよい方向に転ぶようだと、マイネルグロンに肉薄するシーンまで期待できるとは思うのですが、反対に転ぶと気性難が出ての思わぬ惨敗までありそうですので、最後は仕方なく玉虫色の評価にとどめるほかなかった。これがこの位置に置くことにした背景です。

４番手は、⑧イロゴトシ。

この馬に関しては、昨年のこのレースの勝ち馬でもありますので、コース適性云々は今さら言うに及ばず。あとは単純に相手関係がどうかと、半年ぶりの障害戦となることがどう出るか、でしょう。

ちなみに２走前の東京ハイジャンプは、63kg、外枠、勝負どころでの着地ミスと３重苦があって６着に敗れましたが、あの時は全盛期のオジュウチョウサンでも取りこぼしたのではないかと思えるほど苦しい条件が揃っていましたので、あの敗戦は気にしなくて大丈夫。だとすれば、相手関係的に厳しいということはなさそうですので、あとは久々の障害戦で大障害コースをスムーズにクリアできるかが、当面の課題ということになりそうですね。

その他、ニシノデイジーに関しては、２，３着の可能性なら十分にあるにせよ、鞍上がどう乗ってもマイネルグロンを打ち負かすイメージはとても湧いてきません。その中で、五十嵐Ｊが一か八かの勝負を賭けてくるようだと、返り討ちに遭って馬群に沈む確率のほうが高いのかなとみて、ここは割り切って消すことにしました。

ビレッジイーグルは、噛み合えばこのメンバー相手に馬券圏内を狙える馬ではありますけど、毎度毎度、好位追走の馬の目標にされて終いが甘くなるを繰り返していて……。それでも昨年までのメンバー構成なら、まだ一考の余地があったとは思いますが、充実期を迎えた馬がひしめくここに入ると、仮に展開に恵まれても少し足りないという帰結になるのかな、と。