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イリヤ クーリック - 愛の夢 -

それは夢だったんじゃないですか?
…と言われたら、あー、そうかもしれないです…としか言えない。。
これは、究極の魅惑的プログラムです。

傑作は1999年(1998年だったかも)The Art of Russian Skating。
1996年からエキシビジョンとして、ジャパンオープンではフリー(?)として、彼の代名詞となった演目。

なにより曲も、衣装も、振りも、当時のイリヤクーリックにどハマり過ぎ‼️

このショー、観客席は暗く、彼にスポットが当たるという素敵ライティングでリストの愛の夢が舞われます。

始まったと思ったら、すたたたたーっと駆けていって(ただそれだけが恐ろしいほど美しい)くるっと反転してそのまま3Lo……。。ええっー!!
反転して即ジャンプって助走無いに等しいでしょうが!!
どうなってるの!?
そうでした、この人ほぼ助走無しでしかも陸上で3A(しかもオーバーターン気味に)できちゃう人でした。
って思ったけど、陸上は重たいスケート靴履かないから逆に回りやすいんだろうか…、よくわからん。
ジャンプ得意でも陸上ではできないっていう人もいますよね、あの伊藤みどりさんとか。人それぞれかな。

その余韻に浸っていたいのに、次は深ーいイーグルからの3A。これもとんでもなく高い!!そして余裕あり。
ひぃぃぃ…😱 ヒラヒラのブラウスと相まって、目にも栄養が行き渡る美しすぎる3A。
これ、ピタッとボディスーツ着てなら4A飛べると思う。フツーに。
ほんとドラえもんいたら当時に戻って説得してくるわ。
ちょっといいからここでやってみて、って…。あれでいいよ、ファウストの衣装で。腰の紐だけ取って。

見事なルッツにステップに、終盤は3A-2Aのシークエンス。ほわわわわー。ため息しかでませんよー。

本当に夢の中にいるみたい。
浄化されるプログラムです。

ジャンプ、スピードが注目されがちだけど、彼の本当に凄いところはこういうゆったりした音楽の時の振る舞い方。その美しい容貌が100%味方してくれるのもあるけど、溜めるではなく、フワッと間を置いていく、何と言ったらいいのか…、これは他のどんな素晴らしいスケーターにもなし得ない彼独自の感性から生まれるオーラなのですかね。ラプソディインブルーも彼だからこそのプログラムでした。

ジャパンオープンでは、一応競技プロのため(…といっても、ジャパンオープンなのでジャンプの数とか少なめ)ちょっとだけ長めな編曲でした。この時の3Aは群を抜いて高かった。ちょっといきなりロケットが発射したみたいでびっくりするから、愛の夢的にはもう少し低くしといてくださいってお願いしたいくらい(いやいや…)SPのファウストでのコンビネーションの高さも凄まじかったのでね。あちらはどれだけ高くても曲調に合ってるからいいけどね。
このジャパンオープンでは珍しく次のジャンプを転倒するんですね。でも、転倒っていうか、着地のあとに前に倒れるやつ(氷に凹みとかあったのかな?)
そういえば、後ろに転倒(いわゆる尻もち)ってイリヤでは見たことないです。(ジュニア時代に一度ありました。。でも、ぺたんと座り込む感じで、これまた可愛い)
前傾も、別で一回確認したことがある程度。
王子だからかな。
そういえばこの大会でも、すたたたーと駆けただけで拍手が起こっていましたね。…すごく…わかります。。

最初は本当にその内容にびっくりしてしまうのですが、見慣れるとただ、ただ、美しくて癒されます。
ほんとにほんとに何でそんなにふわふわしてるの!?
たゆたう白ブラウスに、ふんわりランディング…。
ちょっと異次元に存在していませんか??

そもそもループもイーグルも3Aも、やっぱり何事もないようにやってますからね。すごいことなのにね。私が勝手に驚いてるんですけどね。。
ちょっと気になるのは、この最初にループつけるパターン、他では見たことなくて、この1999年のものだけなのですが、イリヤアイデアですかね。この時期、タラソワさんから離れてるはずだから…。

嫌なことがあって、癒されたいときはこれを見てます。
心洗われます。
刺激が欲しいときはファウスト見ます。
ちょっとゲーム脳になったときはRevolution見ます。
若さが欲しいときはアラジンとかアメリカンin Parisとか…見ます。Rigolettoもポーズ決めるところが初々しくて可愛くて……、動物動画とかより癒されますね。ネコ大好きだけど。
とにかく美を拝みたい時には長野の表彰式やCentenial on iceの表彰式を見ます。あと、美といえばバイウルさんとペアしてる美女と野獣もいいですよね。バイウルさんも美女(当時)なのに野獣役のはずのイリヤの美しさが際立ってしまってますからね。魔法が解けた後の美男子役って事でいいでしょうか。。じゃないと美男と野…(以下自粛)バイウルさんは荒ぶりが有名だったと言うことで…。同い年だったんですね、2人。
…そんな感じです。

そうそう、長野のエキシビジョンではサムライもどきから上着を着替えて(リンクサイドでね。細マッチョだった)まるっきり雰囲気を変えて王子になってうっとりさせたはいいけど、中盤機能停止するんですね。。
あれは…振りを忘れたというより…、多分疲れを誤魔化したのではないかなーと思われるし、言われてもいます。その直前に剣を振り回してたばかりだし。忘れたのなら適当に滑ってればいいから。イリヤ王子なのだから、それだけでみんな満足ですよ。
でもちょっと待ってての仕草が可愛いからいいわ。うん、なんかすごく可愛かった。

しかし何より衝撃的だったのは、演技後、ファンからの花束銃弾を顔横でシュパっとキャッチしちゃうこと。取った瞬間少し遅れて顔を下に向ける(つまり取るまでは直視している)あぁー、かっこよすぎるー。投げた人も上手だったわね。受け手がイリヤじゃなかったらあぶなかったけど。射撃が得意なのが活きたのかしらね。逆だけど。

イリヤは球技も得意らしいですね。
テニスとか、サッカーとか。
田村明子さんとの卓球対決はどうなったんだろう(本読んでない)
妹さんは水泳の選手だったらしいし、生来運動能力全般に優れていたのでしょうね。フィギュアという美しさが活かせて画面に長く写る個人競技を選んでくれてよかったですー。

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