少年ビッグコミック覚書き

僕が初めて知ったタイミングでは、この雑誌は少年ビッグだった。そのコミックスで記憶に強いのはエスパー魔美、みゆき、エリア88、バク!あたりだろうか。
世間的には人気だったのはジャンプ、スピリッツ、ヤンマガ。これに続くのがヤンジャンあたりだったか。そこに少年ビッグコミックあらため”ヤング“サンデーの参入だった。よく覚えている。「おーい、竜馬」が継続された中では代表作かな。ヤングサンデーのスタートを飾ったのは高橋留美子さんの「1ポンドの福音」だった。あとから知ったことだが、同じ小学館のビッグコミックスピリッツのスタートの時も高橋留美子さんに白羽の矢が立ち、その時始まったのが「めぞん一刻」だった。
結果として、「1ポンドの福音」は「めぞん一刻」ほどはヒットしなかった。だからと言うわけではないが、ヤングサンデーは比較的短命でビッグコミックスピリッツに吸収された。
ここで少年ビッグからの流れは途絶えた。
ここで逆に遡ってみると、少年ビッグの前はマンガくんと言う雑誌で、特撮ヒーローものなどの記事を載せるてれびくんと対をなす雑誌だった。そう感じから藤子F不二雄のエスパー魔美が掲載されていた。てれびくんが学年誌が廃刊した今も継続しているのに対し、マンガくんは、最初から伸び悩み、くだんの少年ビッグコミックへと転身した。マンガくんはてれびくんと対をなすのだから、ターゲットはてれびくん読者≒コロコロ、ボンボン読者だったろう。これが少年ビッグコミックに名を変えることは、ターゲット層を上げ、少年ジャンプ、少年マガジン、少年サンデー、少年チャンピオンと争う形になる。ただし、少年ビッグのみが隔週発売ではあった。この転身の際の肝煎りはあだち充さんの「みゆき」だった。繰り返しになるがこの後、ヤングサンデーへと転身するということは、さらに年齢層をあげると言うことで、ライバルはヤンマガ、ヤンジャン、スピリッツである。この不遇の雑誌はもう一つ弾けないまま流浪の旅を続けましたが、行く先々に講談社らのライバルがいたし、同じ小学館からの先乗り組もいたりして本当に不遇でした。そんな中、ラブコメ路線をキープした面白い雑誌でした。(注)ラブコメじゃない素敵な作品もたくさんありました。(例:エリア88)

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