見出し画像

3分で読めるレイルロオドのお話「オリヴィへの重大告知」&WEBTOON作品『レヱル・ロマネスク0』第20話シーン4ネーム+字コンテ

10/5 25:00から東京MXさまでの
TVアニメ『レヱル・ロマネスク2』

第一話放送、いかがだったでしょうか?

ご感想のほど、noteの掲示板にでも

あるいは

TVアニメ『レヱル・ロマネスク』公式アカウント

へのリプライででも、

いただけましたら、とても嬉しく存じます。

残念ながら「第一話みれなかった!」という方に置かれましては、いまなら期間限定で

「蓄音レヱル かにこ」を198円でご購入いただけましたら

第一話のmp4が付随してまいりますので――
もしよろしければそちらでのご視聴いただけましたらと思います。

今作のテーマである「音」へとレイルロオドたちがそれぞれアプローチしていく
フィールドレコーディングシーンにつきましては、あといま少し、お待ちいただけましたらと願います。

アニメに続いて、こちらも来年には本格始動していきたいと願っておりますコンテンツ、
WEBTOON作品『レヱル・ロマネスク0』の字コンテ&ネームの方も、ですのでますます張り切って、
作成・公開していければと存じます。

本日は、前回公開の第20話「幸福なみくろ」のネーム&字コンテ。

シーン3

に続きましてのシーン4を公開させていただきます。


ハチロクへの絶対的な信頼感をもとにして、
重大すぎる事実を直接告知するみくろ。

果たしてハチロクはその事実をどう受け止めるのか――

こちらにつきましても、ご期待のほどいただけましたら嬉しいです。

さてさて、そんな感じでございますので本日は
「告知」をテーマに短いお話を書いてみたいかと思います。

タイトルは「オリヴィへの重大告知」

登場するレイルロオドは、オリヴィとひよこ――不死鳥博士――でございます。

どなたにも無償でお読みいただけるお話となりますので、どうぞご笑覧いただけましたら幸いです。

■オリヴィ■
冥国製のジェネリック・レイルロオド。
現在はみかん鉄道に所属し、Ⅸ号機関車の運転補助を任されている。
日ノ本屈指の大ベテランレイルロオド。

■ひよこ■
旧帝鉄C57 145専用レイルロオド。
不死鳥博士の異名を誇る、レイルロオド界きってのレイルロオド研究者。
そのため、ありとあらゆる種類の相談事をもちこまれがち。

■「オリヴィ


(あらすじ)
全般検査を終えたオリヴィ。
意識を取り戻した彼女の眼の前にたっていたのは、
真剣な眼差しをしたひよこ――不死鳥博士でした。

///

「ummm……」

眠いや。まだ。
ってか、あれ? ここ――あ!

「mornin' フシチョーハカセ!」

そかそか、オリヴィ全検受けてたんだっけ。
無事に再起動できたってことは――あれれ?

「どしたの? フシチョーハカセ。そんな真剣なかおでオリヴィ見つめて」

……もしかして、っていうか耐用年数的には当然すぎるほど当然なんだけど――

「どっか、悪いとこあるの? オリヴィ」

「ああ――そう、ですな」

困ってる。困らせちゃった。困らせたくなんて、オリヴィないのに。

「……告知をしなくてはいけない項目が、無いというわけではありません」

「コクチ」

この場合のコクチって、Informだよね。
病状説明とかそういう感じの、Inform。

「それ、オリヴィが聞いてもいいの? カイシャの誰かとかの方が」
「いいえ! いいえ!」

びっくり!
フシチョーハカセが慌ててるのなんて、オリヴィはじめて見ちゃったかも。

「……他の誰にでも、なく。オリヴィ氏ご本人。ご本人だけに告知すべき事項かと」

「なら、聞くよオリヴィ。どんなことでも」

もしも残り時間があるなら、どのくらいかとか知っておきたい。
知ってれば、できること、やること、諦めること――順番、オリヴィちゃんとつけるし。

「……レイルロオドの人工皮膚は、ヒト細胞由来のものとキチン・キトサン由来素材との、重層的なハイブリット構造物であるということもできる代物です」

「わ」

なんだかすごいこといいだした。
オリヴィあんまりよくわからないかも。

「このハイブリッド構造により、レイルロオドの人工皮膚――被膜は、人間のそれと比し、遥かに優れた強靭性、柔軟性、防汚性、防湿性等々を有しています」

「そーなんだ」

「しかし、その反面、人間の皮膚ほどの敏感さを、レイルロオドの被膜は有してはおりません。
人間の皮膚のセンサ性能――いわゆる”皮膚感覚”は驚嘆すべき高性能であり、
レイルロオドがそれに追いつくことは恐らく、不可能という域にあるのです」

「そーなんだ」

ってことはオリヴィ、なんかお肌トラブルなのかな? 
全然そんな気しないんだけど――

「オリヴィ氏はここのところ……」

フシチョーハカセ、いきなりなんでだかヒソヒソバナシ。

「うん、そー。保線アシスタント結構ひんぱんにやってたから」

「では……」

「あー、そーかも、疲れ切ってたからさー、シャワーざーって、髪とか体の汚れ軽く流す程度で」

「そして――」

「だねー、乾かすのもダルいから、ぱって吹いてどさって横になってたことが多いかなー」

「なるほどなるほど」

フシチョーハカセが大きくうなずく。

「そうした悪環境を継続させてしまったことにより、オリヴィ氏の左足小指・薬指間の表皮において、真菌が繁殖してしまいました」

「シンキン?」

カゴシンが確かシンキンだよね? カゴシマシンヨーキンコ。

「真菌とはカビ。正式名称を皮膚糸状菌。俗称を白癬菌」

「ハクセンキン」

「それが引き起こす症状は、足白癬――俗称を、水虫」

「Nooooooooooooooooooooooooooooooooooooooooooooooooo!?」

OMG! unbelievable!!

「オリヴィ、ミズムシになっちゃったの!!?」

「ゆえに、告知を、早期に行う必要があったのです」

フシチョーハカセがオリヴィの手を包み込む。
ってか、なにか握らせて――って、これ、クスリだ!」

「御社内に蔓延させてしまう前に。必ず、根治させるのですぞ!」

;おしまい

///

いかがでしょうか?

念のため、オリヴィのレイルロオド足白癬はすぐに根治いたしましたので、
どうぞみなさまご安心いただけましたら嬉しいです。

レイルロオドの人工器官群。
それらについて将来的に触れる可能性があるかも!? ないかもな、
『レヱル・ロマネスク0』の過去話。

無償でご確認いただける0~7話のネームはこちらとなります。

よろしければどうぞご笑覧ください。

(それ以降のまとめはメンバーシップ特典です)

///

【メンバーシップ限定記事のご案内】

『レヱル・ロマネスクnote』メンバーシップ『御一夜鉄道サポーターズクラブ』

にご参加いただきますと、レイルロオドたちにかかわる詳細な内部設定資料や掲示板機能などをお楽しみいただくことができます。

『レヱル・ロマネスクゼロ』の字コンテ掲載時には、その字コンテがネーム化されたもの、および推敲過程でボツになった未公開ネーム画像などがあるときには、そうしたものも公開していきたく思っております。

どうぞご参加ご検討いただけますと幸いです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?