歌うために生まれた~次代のロックボーカリスト 石野理子(赤い公園)(11)

赤い公園 ボーカリスト石野理子さん、

石野さんがアクターズスクール広島(ASH)在籍中より“頂上”と仰ぐひとり、
中元すず香(SU-METAL)さん。

活躍の舞台を
広島から東京に移した
ふたりに待っていたもの。

それは…

“Cawaii”という名の怪物”

でした。

本ブログ(9)でも取り上げましたが、
中元さんがSU-METALとして活動を始めた頃。

フランス発のイベント「JAPAN EXPO」に端を発した
〈クールジャパン〉ブーム。

「マンガ(MANGA)」「ジャパニメ(JAPANIME)」も、
世界で人気を博します。

国内では〈ゆるキャラ〉が
大ブーム。

“Cawaii”は正義

というコピーまで出回ります。

“Cawaii”という言葉は、
いつの間にかひとり歩きして
「怪物」となりました。

“Cawaiiとメタルの融合”

を掲げる
BABYMETALによる
〈メタルレジスタンス〉…

同じころ、
国内では
〈アイドル戦国時代〉

T-Palletレーベル、
大型イベントTIF…。

ソニーオーディション発で生まれたのが
〈アイドルルネッサンス〉

ここで、
早くから《逸材》として注目を浴びたのが石野さん…

2010年代後半、
〈アイドル戦国時代〉は
収束に向かいます。

アイドルルネッサンスも、
2018年に解散。

ですが、
今度は
石野さんにルネッサンス(再生)が
訪れます。

アイドルルネッサンスの後見人(?)
でもある
ロックミュージシャン
小出祐介さん(Base Ball Bair)。

彼は
過去にバンドメンバーの紹介を受けた
「ご恩返し」として、
ボーカリストを欠いた赤い公園の
「2代目」に
石野さんを推薦します。

レコード大賞優秀アルバム賞を受賞。
ガールズバンドの枠を超えて、
実力派として定評をあった
赤い公園。

そのリーダーとして、
ギタリストとして、
SMAP「JOY」、モーニング娘。「泡沫サタデーナイト」などの作者として、
評判の高い
津野米咲(つのまいさ)さん。

その津野さんは、
小出さんの石野さん推薦を

〈音楽の神様からの贈り物〉

と表現しています。

初代ボーカリスト佐藤千明さんの脱退、
2代目石野理子さんの加入は、
赤い公園のルネッサンス(再生)でもありました。

あくまで筆者の考えではありますが…
石野さんの、
そして赤い公園の
ルネッサンスは、

同時に
“Cawaii”のルネッサンスでもありました。

日本が世界に投げかけた
“Cawaii”。
それは、
線の弱い〈ヤワな〉ものでは
決して無い。

試練に打ちのめされた時、
初めて見える真の実力。

それは、
「歌手として」の実力だったり、
表現者として垣間見える「人間」の底力だったり。

そして…

日本の「女子」なら
誰もがもつ

〈しなやかなたくましさ(Beautiful-Toughness)〉を
具現化
するものではないでしょうか?

石野さんが、
広島で、
東京で
見続けた
中元すず香、世界のSU-METALの
背中。

その背中と未見の我とは
二重写しなのかもしれません。

大変残念なことでしたが、
SU-METALの輝く日々は
石野さんには痛みの日々だったでしょう。

ですが…
「No Rain No Rainbow」は
「No Pain No Gain」!!

“Cawaii”という名の
本当の怪物。

それは…
中元すず香さん
そして石野理子さん
そのもの…

かもしれません。

石野さんが広島で
追いかけた背中は、
中元さんのだけではありません。

本ブログは、
こうした“背中”を
取り上げていきます。

お楽しみに!

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