〈これまで〉は《これから》のために 石野理子(赤い公園)が唄う希望の歌(3)

自らの不運が
自らの意図しない時 意図しないところで
起きたとしたら…

ただ、腕を組んでじっと見つめるほかない。
耐えるほかない時間。

誰しも、一度はあるはず。

だが“忍耐”の時間に屈することなく、
あえてもがく道を選ぶこともできよう。

少なくとも“彼女たちは”もがいでいた。

東京・立川のライブハウス〈BABEL〉。

英和辞典によると、
BABELとは「混乱と騒音の場所」。

暗中模索で、
騒音と混乱を奏でていたのが
実力派ガールズバンド「赤い公園」のメンバー“3人”…

えっ、4人では?

そう。
赤い公園は、4人“だった”。

アイドルネッサンスで解散に向けた話し合いがなされていたころ、
赤い公園は、ボーカル佐藤千明が脱退。

残された津野米咲ら3人体制でバンド活動が続けられた。
3人が交代でボーカルを務めるなど、試行錯誤を重ねた。

2018年1月4日…
立川BABEL

騒音と混乱…という名のライブハウスで
まさに混乱の中にある赤い公園が
開き直りにも似た心地よい“騒音”を奏でる。

オール新曲のセットリスト。

アイドルネッサンスと赤い公園。
同じ時刻に進行する2つの“混乱”は、
次なる〈再生〉に向けた序曲に過ぎなかった。

いよいよ、希望の歌は幕を開ける…(続く)

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